オールディーズ (アルバム)
『オールディーズ』(A Collection Of Beatles Oldies[注釈 1])は、1966年12月10日にイギリスでリリースされたビートルズの公式なコンピレーション・アルバムである。1987年にオリジナル・アルバムがCD化された際に、ビートルズのカタログから削除された[2]。
『オールディーズ』 | |||||
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ビートルズ の コンピレーション・アルバム | |||||
リリース | |||||
録音 |
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ジャンル | |||||
時間 | |||||
レーベル | パーロフォン | ||||
プロデュース | ジョージ・マーティン | ||||
専門評論家によるレビュー | |||||
チャート最高順位 | |||||
後述を参照 | |||||
ビートルズ U.K. 年表 | |||||
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ビートルズ 日本 年表 | |||||
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解説
編集ビートルズ活動期唯一のコンピレーション・アルバム(ベスト・アルバム)。アートワークは画家のデヴィッド・クリスチャンが手がけたもの[2]。モノラル盤とステレオ盤の2種類で、英国と英国編集の国のみで発売され、米国や米国編集盤発売に準ずる国では発売されなかった。
ビートルズは年間2枚のアルバムを制作する契約義務を負っていたが、1966年4月の『リボルバー』完成後、メンバーは長期休暇を取っていた。ジョン・レノンは映画『ジョン・レノンの 僕の戦争』の撮影のため西ドイツに滞在し、ポール・マッカートニーはジョージ・マーティンと映画『ふたりだけの窓』の音楽制作や映画関連のイベントに参加し[3]、ジョージ・ハリスンはラヴィ・シャンカルのもとでシタールの練習に励み[4][5]、リンゴ・スターは家族と過ごしていため[3]、新作アルバムが制作できなかった。これにより、代替案としてEMIが企画したアルバムが本作である。ビートルズの広報を担当していたトニー・バーロウによると、メンバーは本作の発売に反対していたという[6]。
本作には、1963年から1966年までの主なシングル曲[注釈 2]と、一部アルバム収録曲から選曲されており、また当時英国では未発表曲だった「バッド・ボーイ」[注釈 3]が収録された。発売当時英国ではステレオ・ミックスは未発売となっていた「フロム・ミー・トゥ・ユー」「恋を抱きしめよう」「アイ・フィール・ファイン」「バッド・ボーイ」「デイ・トリッパー」「ペイパーバック・ライター」「抱きしめたい」は、本作で初のリリースとなった。
「シー・ラヴズ・ユー」は2chのステレオマスターテープがすでに破棄されていたので、当アルバムのためにジョージ・マーティンの立ち会いの下、エンジニアのジェフ・エメリックがモノラルマスターテープから左チャンネルの高音域と右チャンネルの低音域をカットし、それらを合わせた疑似ステレオマスターテープを制作した(この時、ビートルズのメンバーは立ち会っていない)。「シー・ラヴズ・ユー」と同日に「抱きしめたい」のステレオマスターも制作され、また「フロム・ミー・トゥ・ユー」のステレオ・リミックスの制作も予定されていたが、結局は行われなかった。
またEMIが急遽アルバム用に再度「デイ・トリッパー」と「恋を抱きしめよう」のステレオ・リミックスを要請したため、ジョージ・マーティンおよびジェフ・エメリック不在の中、EMIのエンジニア二人が作業を行なった。[注釈 4]。またこの際に二人のエンジニアは「バッド・ボーイ」の新しいステレオリミックスの要請もEMIから受けていたが、EMIからの連絡不手際からシングル盤『抱きしめたい』のB面に収録されていた「ジス・ボーイ」のステレオミックスを行ってしまい、時間に押されて結局は「バッド・ボーイ」の新リミックスを行うことができずに終わっている。そのため先にアメリカで発売されていたアルバム『ビートルズ VI』に収められたものと同じステレオバージョンがそのまま使われることとなったというエピソードがある。
なお、ジョージ・ハリスンが作詞・作曲、リード・ボーカルを務めた楽曲は選曲されていない。
裏ジャケットは写真家のロバート・ウィテカーによるもの[2]で、1966年6月から7月の来日公演時に滞在していた東京ヒルトン・ホテル(現・キャピトル東急ホテル)で撮影された写真[7]。しかし日本以外の殆どの海外で発売されたものは、この写真が裏焼になってしまっている(マッカートニーが着ている半被の「寿」の文字が逆になっているので容易に分かる)。
収録曲
編集特記を除き、作詞作曲はレノン=マッカートニーによるもの。
# | タイトル | 作詞・作曲 | リード・ボーカル | 時間 |
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1. | 「シー・ラヴズ・ユー」(She Loves You) | |||
2. | 「フロム・ミー・トゥ・ユー」(From Me to You) |
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3. | 「恋を抱きしめよう」(We Can Work It Out) |
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4. | 「ヘルプ!」(Help!) | ジョン・レノン | ||
5. | 「ミッシェル」(Michelle) | ポール・マッカートニー | ||
6. | 「イエスタデイ」(Yesterday) | ポール・マッカートニー | ||
7. | 「アイ・フィール・ファイン」(I Feel Fine) | ジョン・レノン | ||
8. | 「イエロー・サブマリン」(Yellow Submarine) | リンゴ・スター | ||
合計時間: |
# | タイトル | 作詞・作曲 | リード・ボーカル | 時間 |
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1. | 「キャント・バイ・ミー・ラヴ」(Can't Buy Me Love) | ポール・マッカートニー | ||
2. | 「バッド・ボーイ[注釈 3]」(Bad Boy) | ラリー・ウィリアムズ | ジョン・レノン | |
3. | 「デイ・トリッパー」(Day Tripper) |
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4. | 「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」(A Hard Day's Night) |
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5. | 「涙の乗車券(ティケット・トゥ・ライド)」(Ticket To Ride) | ジョン・レノン | ||
6. | 「ペイパーバック・ライター」(Paperback Writer) | ポール・マッカートニー | ||
7. | 「エリナー・リグビー」(Eleanor Rigby) | ポール・マッカートニー | ||
8. | 「抱きしめたい」(I Want to Hold Your Hand) |
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合計時間: |
チャート成績
編集チャート (1967年 - 1968年) | 最高位 |
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オーストラリア (Kent Music Report)[8] | 7
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日本 (オリコン) | 7
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ノルウェー (VG-lista)[9] | 12 |
UK アルバムズ (OCC)[10] | 7 |
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ Ginell, Richard S.. A Collection of Beatles Oldies - The Beatles | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年9月22日閲覧。
- ^ a b c Womack, Kenneth (2014). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four. Santa Barbara, CA: ABC-CLIO. p. 191. ISBN 978-0-313-39171-2
- ^ a b Julien, Oliver (ed.) (2008). Sgt. Pepper and the Beatles: It Was Forty Years Ago Today. Aldershot, UK: Ashgate. p. 2. ISBN 978-0-7546-6708-7
- ^ MacDonald, Ian (1998). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties. London: Pimlico. p. 386,388. ISBN 978-0-7126-6697-8
- ^ Everett, Walter (1999). The Beatles as Musicians: Revolver Through the Anthology. New York, NY: Oxford University Press. p. 71. ISBN 0-19-512941-5
- ^ Barrow, Tony (2005). John, Paul, George, Ringo & Me: The Real Beatles Story. New York, NY: Thunder's Mouth Press. p. 222. ISBN 1-56025-882-9
- ^ Hunt, Chris. "Here, There & Everywhere". In: Mojo Special Limited Edition 2002, p. 70.
- ^ Kent, David (2005). Australian Chart Book (1940–1969). Turramurra, NSW: Australian Chart Book. ISBN 0-646-44439-5
- ^ "Norwegiancharts.com – The Beatles – A Collection Of Beatles Oldies". Hung Medien. 2021年9月22日閲覧。
- ^ "Official Albums Chart Top 100". Official Charts Company. 2021年9月22日閲覧。