オーバーハイム
オーバーハイム・エレクトロニクス(Oberheim Electronics )とは、1973年にトーマス・エルロイ・オーバーハイムによって設立されたシンセサイザーなどを開発・製造していたアメリカの楽器メーカー。1986年ギブソンの傘下に入り、その後商標はバイカウント・インターナショナル(Viscount International )にライセンスされた。
業種 | 電子楽器 |
---|---|
後継 | Oberheim |
設立 |
1969年- アメリカ、ロサンゼルス |
創業者 | Tom Oberheim |
本社 |
、 アメリカ |
製品 | シンセサイザー, シーケンサー, 信号処理, ドラムマシン |
ウェブサイト |
oberheim |
歴史
編集第1号製品はシーケンサーであるDS-2で、当時発売されていたモーグやアープのシンセサイザーをコントロールするための製品であったが、後にDS-2でコントロールできる音源モジュールSEMを自社で開発した。当時のモーグ、アープのシンセサイザーはVCFが24db/octの変化量だったが、SEMのVCFは12db/octの変化量であり、そのことがオーバーハイムのシンセサイザーの個性となった。
SEMはモジュールで鍵盤が付いていなかったため、1975年に鍵盤付きでSEM4台分を内蔵したポリフォニック・シンセサイザー4-Voice、同じく2台分内蔵の 2-Voice を発売した。その後もOB-X、Matrix-12 などのヒット製品を次々発売したが次第に資金繰りが悪化し、顧問弁護士に会社を乗っ取られる形でトーマス・エルロイ・オーバーハイムは同社を去った。1986年にギブソンの傘下に入っている。
その後も「オーバーハイム」の商標自体は存続し、いくつかの新製品を発表している。
製品一覧
編集- DS-2(1974年発売) - デジタルシーケンサー。
- SEM(1974年発売) - シンセサイザーモジュール。
- 4-Voice(1975年発売) - SEM4台分の音源を内蔵している。
- 2-Voice(1975年発売) - SEM2台分の音源を内蔵している。
- 8-Voice(1977年発売) - SEM8台分の音源を内蔵している。- 坂本龍一がアルバム「千のナイフ」で、矢野顕子がサポートキーボディストとしてイエロー・マジック・オーケストラのライブで使用した。
- OB-1(1978年発売)
- OB-SX(1978年発売)
- Mini Sequencer(1979年発売)
- OB-X(1979年発売)
- DMX(1980年発売)
- DSX(1981年発売)
- OB-Xa(1981年発売) - ヴァン・ヘイレンがヒット曲「ジャンプ」で使用した。
- DX(1982年発売)
- OB-8(1983年発売)
- Matrix-12(1985年発売)
- Xpander(1984年発売)
- Prommer(1984年発売)
- Matrix-6(1985年発売)
- DPX1(1987年発売)
- Matrix-1000(1987年発売)
- OB-Xk(1989年発売)
- Echoplex Digital Pro(1994年発売)
- OB-Mx(1994年発売) - ギブソンとドン・ブックラのコラボレーション。最後の真のアナログシンセサイザーの一つ。
- OB-12(2000年発売) - バイカウント・インターナショナルの製品。
外部リンク
編集- Synth Zone (OBERHEIM ZONE)キーボードならびにコンピュータ・ミュージックの日本国外ウェブサイトで、その中にオーバーハイムの製品一覧が載っている。