オン・ザ・ロード〜不屈の男、金大中〜
『オン・ザ・ロード〜不屈の男、金大中〜』(おんざろーど ふくつのおとこ きむでじゅん、原題:길위에 김대중、英題:Kim Dae Jung on the Road)は、2024年公開の韓国のドキュメンタリー映画。韓国元大統領の金大中の1987年の大統領選挙直前までの半生をたどった作品である[4][5][6]。
オン・ザ・ロード〜不屈の男、金大中〜 | |
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길위에 김대중 | |
監督 | ミン・ファンギ |
製作 | チェ・ナギョン |
出演者 |
金大中 李姫鎬 金泳三 朴正煕 全斗煥 |
製作会社 |
ミョンフィルム シネマ6411 |
配給 |
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公開 | |
上映時間 |
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製作国 |
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言語 | 韓国語 |
オン・ザ・ロード〜不屈の男、金大中〜 | |
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各種表記 | |
ハングル: | 길위에 김대중 |
発音: | キルウィエ キムデジュン |
日本語読み: | おんざろーど ふくつのおとこ きむでじゅん |
英題: | Kim Dae Jung on the Road |
概要
編集2013年、金大中追悼事業会のチョン・ジンベク会長は金大中平和センターに金大中のドキュメンタリーの制作を提案した。金大中の妻の李姫鎬の承諾を得たのち、プロジェクトが始まった[6]。李姫鎬は2019年6月10日に死去。そしてこの年、チョン会長は『接続 ザ・コンタクト』や『JSA』などのヒット作を制作したミョンフィルムにサポートを依頼した[6]。監督を打診されたのはドキュメンタリー作家のミン・ファンギだった。しかし1968年生まれのミン[2]にとって、1987年の大統領選挙における野党統一候補化の失敗の傷は大きく(金大中、金泳三、金鍾泌の3人が出馬した結果、与党の盧泰愚が当選した)、当初は引き受けるのを躊躇したという[7][8]。ミンはひとまず、2018年に自殺した国会議員の魯会燦のドキュメンタリー映画『노회찬6411』の演出にとりかかった。同作は2021年10月に公開された。
ミンが気持ちを変えたのは金大中が1987年に光州市を訪れた際の映像を見たときだった。「歓迎する市民の姿に衝撃を受けた。どうしてこれほどまで人々を熱狂させるのか知りたいと思った」という[4]。制作会社にはミョンフィルムのほかシネマ6411が加わり、同社代表のチェ・ナギョンがプロデューサーを務めた[6][9][注 1]。2022年から制作チームは1700時間分の映像資料を1日12時間ずつ5ヶ月間検討し、映画の方向性を決めた[7][8]。
一般公開にさきがけて、世界各国で自主上映会が行われた。2024年1月5日には南アフリカ共和国のヨハネスブルグで、1月6日には米国のフィラデルフィアとカナダのトロントで上映された[1]。1月8日には日本でも金大中財団海外委員会日本支部の主催により、新宿で無料試写会が開かれた[1]。
2024年1月10日、本国で一般公開された[3]。原題の『길위에 김대중(道の上に金大中)』は、「私は常に道の上にいた。呼ばれればどこにでも行った」という金大中自身の言葉からとられた[5]。上映された映画館も上映回数も少なかったが、全国で約13万人の観客を動員した[10]。
同年8月、続編の製作が『大統領金大中』とのタイトルで本格的に始まったと韓国で報じられた。監督はチョン・ソンフン[10]。
同年11月1日、日本で一般公開された[2]。日本での公開に当たり、チャン・ヒョンソンによるナレーション[9]はソウジ・アライによる日本語のナレーションに差し替えて再編集された。また、上映時間はオリジナル版より3分長い[3][2]。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c 김은형 (2024年1月10日). “‘길 위에 김대중’ 만난 2030 “세상을 바꿀 꿈 제시하는 게 정치””. ハンギョレ. 2025年2月13日閲覧。
- ^ a b c d e “映画「オン・ザ・ロード〜不屈の男、金大中〜」公式サイト”. SUMOMO. 2025年2月13日閲覧。
- ^ a b c 김연호 (2023年12月27日). “다큐 영화 '길위에 김대중' 인천 시사회…28일 구월동 CGV 인천”. 仁川日報. 2025年2月13日閲覧。
- ^ a b 砂上麻子 (2024年11月7日). “金大中元韓国大統領のドキュメンタリー 民主化目指し不屈の闘志 獄中での貴重な映像も”. 東京新聞. 2025年2月13日閲覧。
- ^ a b 徐台教 (2024年11月11日). “『オン・ザ・ロード 〜不屈の男、金大中〜』 今かがやく妥協と寛容の精神”. コリア・フォーカス. 2025年2月13日閲覧。
- ^ a b c d e “ドキュメンタリー映画『道の上に金大中』のミン・ファンギ監督、「楽しく見ることができる映画」”. KBS WORLD (2023年11月2日). 2025年2月13日閲覧。
- ^ a b 윤상민 (2023年12月26日). “인터뷰〈길위에 김대중〉 민환기 감독”. CINEPLAY. 2025年2月13日閲覧。
- ^ a b 김은형 (2023年11月6日). ““DJ영화 안 할 이유 찾다 그를 이해하게 돼””. ハンギョレ. 2025年2月13日閲覧。
- ^ a b c 김지혜 (2023年12月15日). “장현성, '길위에 김대중' 내레이션 참여 "그가 걸어온 삶, 목소리로 안내"”. SBS NEWS. 2025年2月13日閲覧。
- ^ a b 한현정 (2024年8月29日). “‘길위에 김대중’ 후속작, ‘대통령 김대중’ 제목 확정”. 毎日経済新聞. 2025年2月13日閲覧。