オンタデ
オンタデ(御蓼、学名:Aconogonon weyrichii var. alpinum)はタデ科オンタデ属の多年草。ウラジロタデの変種。別名、イワタデ[2]。
オンタデ | |||||||||||||||||||||||||||
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オンタデの群落
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分類(APG III) | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Aconogonon weyrichii (F.Schmidt) H.Hara var. alpinum (Maxim.) H.Hara | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||
オンタデ(御蓼) |
特徴
編集高さ30-100 cmで、雌雄異株[3]。長さ3 mm程の黄白色の小花が密集する。花期は6-10月。雌株の果実はそう果で3個の翼があり、紅色を帯びる。ウラジロタデより全体に毛が少なく[2]、成長すると両面の毛が落ちて裏面が緑色となる[3]。根は直径5 cm以上になり、1 mよりも深く根をはる[4][5]。果実は同科のイタドリに似ている[6]。
分布
編集北海道の大雪山と本州中部以北の亜高山帯-高山帯にかけて分布する[2]。木曾の御嶽山で最初に発見されたことからこの名がついた。基準標本は富士山のもので[2]、富士山の高山帯(標高2,400-3,300 m )に多く分布している[7]。風衝地、砂礫地、岩礫地、火山の荒地などの他の生物が生育しにくい場所に真っ先に生育し始めるパイオニア植物である[4]。秋田県で、レッドリストの絶滅危惧種の指定を受けている種である[8]。
シノニム
編集- Aconogonon weyrichii (F.Schmidt) H.Hara subsp. savatieri (Nakai) Tzvelev
- Aconogonon savatieri (Nakai) Tzvelev
- Pleuropteropyrum alpinum (Maxim.) Koidz.
- Pleuropteropyrum alpinum (Maxim.) Koidz. var. chokaense Koidz.
- Pleuropteropyrum weyrichii (F.Schmidt) H.Gross var. alpinum (Maxim.) H.Gross
- Polygonum savatieri Nakai
- Polygonum weyrichii F.Schmidt var. alpinum Maxim.
関連画像
編集脚注
編集- ^ 米倉浩司・梶田忠(2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ a b c d 豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月、502頁。ISBN 4-635-09019-1。
- ^ a b 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月、543頁。ISBN 9784635090421。
- ^ a b “オンタデの根”. 中日新聞 (2010年11月11日). 2011年10月11日閲覧。
- ^ “富士山高山帯におけるオンタデの地上部・地下部形態と礫径との関係”. 千葉大学緑地生態学研究室. 2011年10月11日閲覧。
- ^ 青山潤三『決定版 山の花1200-山麓から高山まで』平凡社、2003年8月、343頁。ISBN 4582542336。
- ^ 岩松佳代. “富士山高山帯におけるオンタデの地上部・地下部形態と礫径との関係” (PDF). 千葉大学. 2011年10月11日閲覧。
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(オンタデ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2011年10月11日閲覧。