オレゴン電気鉄道博物館Oregon Electric Railway Museum、オレゴン・エレクトリック・レールウェイ・ミュージアム)はアメリカ太平洋岸北西部で最大の路面電車博物館である。電車の動態保存運転を行っている。オレゴン州ブルックス英語版に位置し、オレゴン電気鉄道歴史協会(OERHS)英語版が運営を行っており、パワーランド歴史(遺産)公園英語版(旧:アンティーク・パワーランド)の一部となっている[1]

1912年製の1187号車による動態保存運転(2010年撮影)
収蔵庫(正面)。左手にトロリーバスの保存車が見える
事業用路面電車の保存車
収蔵庫内。左側はPCCカー、右手奥はポルトの路面電車
保存駅舎
ボーイング・バートル社が製造した軽快路面電車USSLRV)の保存車
オレゴン電気鉄道博物館の位置(オレゴン州内)
オレゴン電気鉄道博物館
オレゴン州における位置

歴史

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当初この博物館はポートランドの西40マイルに位置するグレンウッド英語版において1959年に開館した。1963年より動態保存運転を始め[2][3]1966年に定期的な運行を開始した[4]。 この博物館は「トロリーパーク」(Trolley Park/the Trolley Park)という名前であったが、正式な名称は当時から現在と同じであった。 このグレンウッドの博物館はかつて蒸気機関車で運営されていた森林鉄道の敷地を利用して作られ[2][5]、オレゴン電気鉄道歴史協会はコンソリデーティド・ティンバー社の旧製材所の建物を4線の電車庫に転用した。この博物館の敷地面積は26エーカー (11 ha)で[6]、動態保存用の路線延長は1.7-マイル (2.7 km)であった[5]。 グレンウッドでの博物館営業は1995年の秋まで続けられた[2]

現況

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現在のブルックスの博物館は1996年に開館した。この現在の博物館は約1マイルの架線集電式の保存運転線を有しているほか、世界各国の路面電車を収める4線の電車庫がある。

博物館の開館期間は毎年5月から10月までで、路面電車の運転は土曜日に限られる。1年間で最大のビッグイベントは毎年7月末および8月最初の週末の計4日間に行われる「スチーム・アップ」(Steam-Up)で、何千人もの乗客が動態保存の路面電車に乗車する。

脚注

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  1. ^ Oregon Electric Railway Museum”. OERHS. 2017年8月12日閲覧。
  2. ^ a b c Young, Andrew D.(1997).Veteran & Vintage Transit, p. 90. St. Louis: Archway Publishing. ISBN 0-9647279-2-7.
  3. ^ Price, J. H. (August 1978). "Museum News", five-page article about OERHS and its museum in Glenwood. Modern Tramway, pp. 270–273, 276. UK: Ian Allan Publishing.
  4. ^ "Trolley Park Opens Soon". The Oregonian. June 26, 1966, p. 35.
  5. ^ a b Marsh, Willard W. (March 29, 1983)."Trolley Museum: Head for Glenwood if a trip aboard a vintage streetcar is your desire". The Seattle Times, p. C4.
  6. ^ Pierce, J. Kingston (September 7, 1982). "The Land of Lost Trolleys: These old streetcars from days gone by have found a home at the Trolley Park". The Valley Times (Beaverton, Oregon), pp. C1–C2.

外部リンク

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座標: 北緯45度03分12秒 西経122度58分42秒 / 北緯45.05339度 西経122.978221度 / 45.05339; -122.978221