オルディネス』 (Aldynes) は、1991年2月22日に日本のハドソンから発売されたPCエンジンスーパーグラフィックス用の横スクロールシューティングゲーム

オルディネス
Aldynes
ジャンル 横スクロールシューティング
対応機種 PCエンジンスーパーグラフィックス (PCE)
開発元 プロデュース!
発売元 ハドソン
ディレクター KYON KYON
プログラマー 鈴木俊之
音楽 星恵太
美術 H.HARADA
人数 1人
メディア 8メガビットHuCARD[1]
発売日 日本 199102221991年2月22日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
その他 型式:HC91044
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西暦2020年を舞台に主人公「ヒロコ=A=FOX」が搭乗する自機「SDE-201 オルディネス」を操作し、宇宙から襲来した未知の侵略者から地球を救出する事、また侵略者に殺害された恋人の敵を討つ事を目的としている。難易度が高いものの、大迫力のグラフィックと巨大敵キャラが特徴となっている。

開発はプロデュース!が行い、当初は『R-TYPE外伝』として作られていたとされる[2]。プログラムは後にスーパーファミコン用ソフト『高橋名人の大冒険島』(1992年)を手掛けた鈴木俊之が担当、音楽はPCエンジン用ソフト『スーパースターソルジャー』(1990年)を手掛けた星恵太が担当している。

他機種への移植事例は2011年2月16日よりゲームアーカイブスPSPPS3)で配信されている(販売元は現在ハドソンの版権を保有しているコナミデジタルエンタテインメント [KDE]からになっている)。2020年3月19日にはKDEが一部ECサイト限定で販売する予定の復刻系ゲーム機・PCエンジン miniプリインストールされる58作品の一つとして、本作が収録される(「mini」の外見は初代PCエンジンを模しているが、スーパーグラフイック用ソフトも本作と『大魔界村』の2タイトルが収録されている)。

ゲーム内容

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全7ステージ構成で、アイテムを取得する事で自機をパワーアップさせながらステージを攻略していくオーソドックスなタイプのシューティングゲームとなっている[3]

パワーアップに関しては基本性能を強化するスピードアップ(最大5段階)とパワーアップ(自機、シャトル両方。最大5段階)と、ショット変更アイテム、4つまで装備できるオプション「シャトル」が存在する。

シャトルは敵弾を防ぐ特性を持ち、ボタン操作によりマニュアル(自機前方にV字のフォーメーション、前方2機は自機と同じショットを発射)、オート(垂直に往復しながら、敵を発見すると軸を合わせて前方および後方へ電撃を発射)、シャトル・ローリング(自機周囲を旋回、電撃を纏い敵と敵弾を破壊可能)に切り替えが可能となっている[3]

ショットボタンを押し続けている間は前方に防御膜「レイ・シールド」を展開する。

ショットは初期状態ではエネルギーバルカンとなっており、ショット変更アイテム(スーパーウェポン)を取得することで4種類に変更できる。

  • パワーレーザー 前方に直進するレーザーを発射。
  • バウンドレーザー 斜めに方向にレーザーを発射。パワーアップにより反射するようになる。
  • ワイドレーザー 前方5方向の拡散ショット。パワーアップによりショットが大型化。
  • ファイヤーレーザー 前後方向に幅の広いショット。

ストーリー

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西暦2020年、宇宙から襲来した未知の侵略者に対し、国際連盟はNASA-X計画を発動。NASAコスモスセンターに最新鋭戦闘機「SWA-402 オルテガ」を開発させて反撃を試みたが、オルテガ部隊はあえなく全滅。この戦いで恋人を失ったヒロコ=A=FOXは、NASAが開発途中で「パンドラの箱」と呼ばれる格納庫に封印した万能型強襲戦闘機「SDE-201 オルディネス」を発見する。オルディネスは従来機の航空機関砲に相当するエネルギーバルカンを始めとして、集束レーザー、屈折偏向レーザー、拡散レーザー、ワイドレーザーといった宇宙空間での戦闘を前提とした多数のレーザー兵器を装備するだけではなく、攻防一体のバリア「レイ・シールド」や「シャトル」と呼ばれる多機能オプションを装備する、正に超兵器と言うべき機体であった。彼女はオルディネスに搭乗し、恋人の敵を撃つべく異星人に戦いを挑む。

移植版

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No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 オルディネス   2011年2月16日[4]
PlayStation 3
PlayStation Portable
(PlayStation Network)
プロデュース! ハドソン ダウンロード
PCエンジンアーカイブス
-
2 オルディネス   202003192020年3月19日
  202003192020年3月19日
  202003192020年3月19日
  PCエンジン mini
  TurboGrafx-16 mini
  PC Engine CoreGrafx mini
プロデュース! KDE プリインストール -

スタッフ

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  • ディレクト:KYON KYON
  • アート・ディレクター:H.HARADA
  • プログラマー:鈴木俊之 (B.HANAWA)
  • デザイン:日下純
  • デコレーター:鈴木多恵子
  • エディット:酒井誠
  • 音楽:星恵太
  • アドバイザー:植山幹郎
  • パブリシスト:門脇光弘
  • トレーナー:太田裕之
  • プロダクション:小林正樹
  • サウンド・ディレクター:滝本利昭
  • キャスティング:青山英治

評価

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評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通25/40点[5]
月刊PCエンジン86/100点[6]
マル勝PCエンジン27/40点
PC Engine FAN19.56/30点[1]
(総合360位)
PCエンジン完全ガイド否定的[3]
  • ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計で25点(満40点)[5]、『マル勝PCエンジン』では6・7・7・7の合計27点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、19.56点(満30点)となっている[1]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で360位(485本中、1993年時点)となっている[1]。同雑誌1993年10月号特別付録の「PCエンジンオールカタログ'93」では、「最大の特徴は巨大な敵キャラがチラつかずに動くことで、さすがSG専用だといえる」と称賛された[1]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.33 3.47 3.37 3.47 2.93 3.00 19.56
  • ゲーム誌『月刊PCエンジン』では90・85・85・85・85の平均86点(満100点)[6]。レビュアーは重厚感のあるシューティングで容量8MのPCESG用ならではのキャラクターデザインや派手さ、大きなキャラの動きや仕掛けや奥行さといったグラフィックが凄い、渋い雰囲気を醸し出してよくある軽いノリとは違うとする意気込みが感じられる、オプションがユニーク、横スクロールだが3Dのような攻撃もあり結構斬新な印象とし、難易度は高く初心者には手も足も出せないとした[6]。FROM MAKER SIDEの欄で初心者を考慮しなかったわけではないがSG用ゲームとして制作したらこうなったが、それを言われるほどの出来だとするメーカー側のコメントがある[6]
  • ゲーム本『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』では、緻密なグラフィックやスムーズに動く巨大キャラクターなどに関して「SGの描画能力を最大限に活かしている」と指摘し、またオプションをオートかマニュアルで選択できるなど独自要素が盛り込まれている点などが好意的に解釈されたが、難易度に関しては「敵の出現位置や攻撃がいやらしく初見殺しが満載」、「パターン化して覚えないと太刀打ちできないほど難度が高い」と否定的に評価した[3]

脚注

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  1. ^ a b c d e 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、72頁。 
  2. ^ プログラマー鈴木俊之氏が代表を勤めるAurkumbell Studioのサイトにて記載
  3. ^ a b c d 「PCエンジンソフト完全カタログ 1991年」『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』スタンダーズ、2018年6月15日、94頁。ISBN 9784866362670 
  4. ^ 中野信二 (2011年2月9日). “SCEJ、PS3/PSP用「ゲームアーカイブス」。PCA「オルディネス」を2月16日より配信” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2020年2月10日閲覧。
  5. ^ a b オルディネス まとめ [PCエンジン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年8月12日閲覧。
  6. ^ a b c d 月刊PCエンジン 1991年3月号 120ページ

外部リンク

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