オビリンサン属
(オビリンサン科から転送)
オビリンサン属 (Prionodon) は、哺乳綱食肉目Prionodontidae科に分類される属。本属のみでPrionodontidae科を構成する。
オビリンサン属 | |||||||||||||||||||||||||||
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オビリンサン Prionodon linsang
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Prionodon Horsfield, 1822[1] | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
オビリンサン属[2] |
形態
編集体型は細長い[2]。胴体や尾は短い体毛で、密に被われる[2]。胴体や尾には、明瞭な斑紋が入る[2]。
耳介は短く、丸みをおびる[2]。歯列は門歯上下6本ずつ、犬歯上下2本ずつ、臼歯上下8本ずつ、大臼歯上顎2本・下顎4本の計38本[2]。属名Prionodonは、「ノコギリの歯」の意[2]。四肢は短い[2]。爪は引っ込めることができる[2]。足裏は体毛で被われる[2]。臭腺がない[2]。
分類
編集以前はジャコウネコ科に分類され、ジャコウネコ亜科に含める説もあった[2]。爪を完全に引っ込めることができること・臭腺がないことなどから、本属のみでオビリンサン亜科Prionodontinaeを構成する説もあった[2]。2003年に発表されたTTRのイントロンとミトコンドリアDNAのシトクロムbの最尤法を用いた分子系統解析では、本属がジャコウネコ科ではなくネコ科の姉妹群という解析結果が得られた[3]。
以下の分類・英名は、祖谷・伊東(1991)・Wozencraft(2005)に従う[2]。和名は祖谷・伊東(1991)に従う[2]。
- Prionodon linsang オビリンサン Banded linsang
- Prionodon pardicolor ブチリンサン Spotted linsang
生態
編集地表に下りることもあるが、ほぼ樹上棲[2]。
人間との関係
編集linsangはジャワ島で本属の構成種を指す呼称に由来する[2]。
出典
編集- ^ W. Christopher Wozencraft, "Order Carnivora," Mammal Species of the World, (3rd ed.), Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Volume 1, Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 532 - 628.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 祖谷勝紀・伊東員義 「ジャコウネコ科の分類」『世界の動物 分類と飼育2(食肉目)』今泉吉典監修、東京動物園協会、1991年、78 - 118頁。
- ^ Philippe Gaubert & Geraldine Veron, "Exhaustive sample set among Viverridae reveals the sister-group of felids: the linsangs as a case of extreme morphological convergence within Feliformia," Proceedings of the Royal Society, Series B, Volume 270, Issue 1532, 2003, Pages 2523 - 2530.