オオモンハタ

ハタ科の魚

オオモンハタ(大紋羽太[1]Epinephelus areolatus)は、スズキ目ハタ科ハタ亜科マハタ属に属するの一種。地域によって、ハエアカバ(ホウセキハタとの混称)、モウオ(藻魚、他のハタ類との混称)、キジハタ(雉羽太)などとも呼ばれる[1]。しかし、標準和名「キジハタ」という魚が別にいるため注意が必要。

オオモンハタ
オオモンハタ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : スズキ亜目 Percoidei
: ハタ科 Serranidae
亜科 : ハタ亜科 Epinephelinae
: アカハタ属 Epinephelus
: オオモンハタ E. areolatus
学名
Epinephelus areolatus
(Forsskål, 1775)
和名
オオモンハタ
英名
Areolate grouper

形態

編集

全長約31[2]-50[1]cm。体形は典型的なハタ類のもので、は少しほっそりしている[1]成魚の鰭や体には黄褐色から褐色の円い斑点が密に分布し[2]、淡色の網目模様[3]をなしていて、尾鰭は截形でその後縁は白い縁取りがある[2]幼魚には縞模様がある[1]。円斑は成長とともに相対的に小さくなり、数を増すので見た目が変わる[3]ホウセキハタは本種に似ているが、斑点が本種より小さく密[1]であり、尾鰭の後縁が円形で白くない[2][1]。またキジハタとも混同される[2]

生態・分布

編集

インド洋から西太平洋に生息[2]し、日本付近では東シナ海南日本[2]から琉球列島[3])にみられる[4]

 
濃い部分がインド太平洋

岩礁の深場やの根などに棲む[1]

利用

編集

本種を含むハタ類は他の魚種と混獲されるか、釣漁で漁獲されるため、水揚量は余り多くないが、美味なので高級魚として扱われる[1]

煮付け鍋料理などが美味しい食べ方とされ、刺身塩焼きとしても食べられる[1]

参考文献

編集
  • 岡村収・尼岡邦夫 編・監修『山溪カラー名鑑 日本の海水魚』(3版)山と渓谷社、1997年8月20日。ISBN 9784635090278 
  • 木村義志『フィールドベスト図鑑 7 日本の海水魚』(初版)GAKKEN、1998年8月4日。ISBN 4054011217 
  • 小西英人『釣魚1400種図鑑』(初版)エンターブレイン、2011年3月28日。ISBN 9784047271807 

脚注

編集
  1. ^ a b c d e f g h i j 木村,1998年,70頁
  2. ^ a b c d e f g 岡村・尼岡,1997年,272頁
  3. ^ a b c 小西,2011年,46頁
  4. ^ 光久, 河野 (2021). “写真に基づく日本海初記録のホウキハタとオオモンハタ”. Ichthy, Natural History of Fishes of Japan 8: 11–14. doi:10.34583/ichthy.8.0_11. https://www.jstage.jst.go.jp/article/ichthy/8/0/8_11/_article/-char/ja/. 

関連項目

編集