オオタルマワシ
タルマワシ科の甲殻類の一種
オオタルマワシ(学名:Phronima sedentaria)は、軟甲綱 端脚目 クラゲノミ亜目に属する甲殻類の一種。ゼラチン質プランクトンに寄生する習性をもつ[1]。
オオタルマワシ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Phronima sedentaria (Forsskål, 1775) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オオタルマワシ |
生態
編集生息地
編集形態
編集- タルマワシ属最大種で、大きなものは体長42 mmに達する[4]。通常はオスが8-10 mm、メスが16-40 mm [5]。6–35 mmとする文献もある[1]。
- 眼が頭部全体を占めており、わずかな光を捉えることができる。
- 第5胸脚が大きく発達し、身体の後方へ伸長する。先端はカニのハサミのような形状となっている。
- 同属他種との識別点として、オスの第2触角は退化し2節のみからなること、メスは第1–3腹側板の後縁下端が針状に尖り後方へ突出することが挙げられる[4]。
主な近縁種
編集日本近海において、オオタルマワシの他に以下の5種のタルマワシ属が知られる[6]。
映画のキャラクターに関する誤解
編集人とのかかわり
編集沖縄美ら海水族館で展示の実績がある[2]。また、葛西臨海水族園では宿主を失った個体に人工の「タル」を与える取り組みが行われた[8]
脚注
編集- ^ a b c 永田 1965.
- ^ a b “深海にエイリアン!? オオタルマワシ展示” (2018年5月25日). 2022年11月17日閲覧。
- ^ Quigley et al. 2015.
- ^ a b c 千原 & 村野 1997.
- ^ a b van Couwelaar, M.. “Phronima sedentaria”. Zooplankton and Micronekton of the North Sea. Marine Species Identification Portal. 2022年11月17日閲覧。
- ^ “Biological Information System for Marine”. 2024年8月3日閲覧。
- ^ “エイリアンとタルマワシ(8月度活動報告)”. ヨコエビがえし. 2022年11月17日閲覧。
- ^ “オオタルマワシの飼育の工夫”, SEA LIFE NEWS 22 (2), (2024-04-1) 2024年4月21日閲覧。
参考文献
編集- 千原, 光雄、村野, 正昭『日本産海洋プランクトン検索図説』東海大学出版会、1997年。ISBN 9784486012894。
- 永田, 樹三 著「端脚目 (AMPHIPODA) 概説」、岡田要 編『新日本動物図鑑 中』(6版)北隆館、東京、1965年。
- Quigley, Declan T. G.; O'Dwyer, Katie; Flannery, Una; Flannery, Kevin (February 15, 2015). “The pram shrimp Phronima sedentaria (Forskål, 1775) (Crustacea: Amphipoda: Hyperiidea: Phronimidae) in Irish waters and a review of its association with gelatinous zooplankton.”. Irish Naturalists' Journal 34: 1–7.
外部リンク
編集- en:Phronima sedentaria
- "Phronima sedentaria (Forskål, 1775)". World Register of Marine Species. 2022年11月17日閲覧。
- “第6話 「深海のエイリアン」と呼ばれるタルマワシ”. 株式会社アンサー. 2024年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。}