エレコーゼErekosë)は、マイケル・ムアコックファンタジー小説『エターナル・チャンピオンシリーズ』に登場する架空の人物で、エターナル・チャンピオンの中核となる人物である。

ムアコックのヒーローはその多くが、ひとりの包括的な英雄、すなわちエターナル・チャンピオン(永遠の戦士)の化身である。その中でも、サーガの1冊目のタイトルが『永遠のチャンピオン』であることからも分かるように、エレコーゼは代表的なキャラクターである。エレコーゼはチャンピオンの中でも特別な化身であり、前世のすべての記憶を覚えているが、その記憶によりしばしば深刻な苦悩に陥ることになる。エレコーゼは最初、20世紀の地球のありふれた男性であるジョン・デイカーとして登場した。しかしすぐに別の世界に行き、真の宿命に直面することを余儀なくされる。そしてエルミザードという女性と恋に落ちるが、呪われた宿命により彼女と共に長い時間を過ごすことは許されない。

エレコーゼを主人公としたシリーズは、以下のとおりである。

  1. 永遠のチャンピオン (The Eternal Champion、1970年)
  2. 黒曜石のなかの不死鳥 (Phoenix in Obsidian または The Silver Warriors、1970年)
  3. 剣のなかの竜 (The Dragon in the Sword、1987年)

日本ではハヤカワ文庫から出版されている。

短篇の「最後の呼び声」(The Last Calll 1987年)は、アトリエサード「ナイトランド・クォータリー」誌vol.37に掲載(健部伸明[1])。

エレコーゼは、『エルリック・サーガ』の『この世の彼方の海』と『暁の女王マイシェラ』、『紅衣の公子コルム』の『剣の王』、『ルーンの杖秘録』の続編である『ブラス城年代記』の三巻『タネローンを求めて』等にも登場する。

脚注

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  1. ^ ナイトランド・クォータリーvol.37 吟遊詩人と物語の生まれるところ 2024/11/8ごろ店頭へ!”. Copyright (c) アトリエサード Atelier Third【出版物案内・通販】 All Rights Reserved. 2024年10月16日閲覧。