エルンスト=ヴォルフガング・ベッケンフェルデ
ドイツの法哲学者、元連邦憲法裁判所判事 (1930-2019)
エルンスト=ヴォルフガング・ベッケンフェルデ(独: Ernst-Wolfgang Böckenförde、1930年9月19日 - 2019年2月24日[1])はドイツの国法学者。ハイデルベルク大学、ビーレフェルト大学やフライブルク大学で公法、憲法、法制史、法哲学を教授した[1]。1983年12月から1996年5月まで連邦憲法裁判所判事を務めた。
連邦憲法裁判所判事のベッケンフェルデ(1989年) | |
人物情報 | |
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生誕 |
1930年9月19日 ドイツ国 ヘッセン州カッセル |
死没 |
2019年2月24日(88歳没) ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州アウ |
出身校 |
ミュンスター大学 ミュンヘン大学 |
学問 | |
学派 |
シュミット・シューレ リッター・シューレ |
研究分野 | 法学(国法学) |
研究機関 |
ハイデルベルク大学(1964年 - 1969年) ビーレフェルト大学(1969年 - 1977年) フライブルク大学(1977年 - 1995年) |
博士課程指導教員 |
博士号取得に係る指導教員として ハンス=ユリウス・ヴォルフ フランツ・シュナーベル |
学位 |
法学博士(ミュンスター大学・1956年) Ph.D.(ミュンヘン大学・1960年) |
特筆すべき概念 | 正当化連鎖理論 |
影響を受けた人物 |
カール・シュミット ヨアヒム・リッター |
主な受賞歴 |
ハンナ・アーレント賞(2004年) ジークムント・フロイト賞(2012年) ドイツ連邦共和国功労勲章大功労十字星大綬章(2016年) |
経歴
編集1930年、カッセル生まれ。1956年にミュンスター大学において、ハンス=ユリウス・ヴォルフに師事して法学博士を取得し、1960年にミュンヘン大学において、フランツ・シュナーベルに師事してD.Phil.[1](歴史学)を取得。1964年にミュンスター大学において教授資格(ハビリタツィオーン)を取得。そして、同年、公法学、憲法、法制史、法哲学の教授としてハイデルベルク大学に招聘された。1969年、ビーレフェルト大学に移籍して同科目を担当。1977年からはフライブルク大学法学部で教鞭をとった。
連邦憲法裁判所判事時代は、第2法廷に所属。裁判官としての彼の活動を通じて、彼の「正当化連鎖理論」(独: Legitimationskettentheorie)は連邦憲法裁判所判例に受け入れられるところとなった。2019年2月24日に死去。88歳没[1]。
受賞・栄典
編集- 2004年 - 政治思想に関わるハンナ・アーレント賞を受賞。
- 2012年 - ジークムント・フロイト賞を受賞。
- 2016年 - ドイツ連邦共和国功労勲章大功労十字星大綬章が授与される[2]。
邦訳著作
編集- 『現代国家と憲法・自由・民主制』初宿正典編訳、風行社。
脚注
編集- ^ a b c d "Der ehemalige Richter des Bundesverfassungsgerichts Prof. Dr. Dr. Dr. h. c. mult. Ernst-Wolfgang Böckenförde ist verstorben" (Press release) (ドイツ語). ドイツ連邦憲法裁判所. 25 February 2019.
- ^ “Verleihung des Verdienstordens an Prof. Dr. Dr. Ernst-Wolfgang Böckenförde” (ドイツ語). 連邦大統領府 (2016年4月29日). 2022年12月23日閲覧。