エルシニア・エンテロコリティカ感染症
原因
編集腸内細菌科エルシニア属に属するグラム陰性通性嫌気性桿菌であるYersinia enterocolitica感染を原因とする。本菌はほとんど全ての哺乳類、鳥類に感染する。
疫学
編集本菌は1939年にヒトの腸炎患者から初めて分離された。ヒトに対して病原性を示す株は豚、犬、猫に高頻度に分布し、直接あるいは食品を介して経口感染を起こす。0-4℃の低温でも増殖可能である[1]ので冷蔵食品を汚染する恐れがある。
症状
編集潜伏期間は、半日から6日間程度[1]。
診断
編集治療
編集Y. enterocoliticaにはβ-ラクタマーゼ活性があるため、アンピシリンなどのペニシリン系・セフェム系抗生物質に対しては感受性が低い。 米国Center of Disease Control (CDE)はアミノグリコシド系、テトラサイクリン系抗生物質、およびニューキノロン系、ST合剤などの合成抗菌剤が有効であるとしている。
予防
編集食品の汚染防止。
脚注
編集- ^ a b エルシニア・エンテロコリチカ 東京都福祉保健局
参考文献
編集- 高島郁夫、熊谷進編 『獣医公衆衛生学第3版』 文永堂出版 2004年 ISBN 4830031980
外部リンク
編集- 感染症の話 2003年第4週号(2002年1月20日〜26日) 国立感染症研究所 感染症情報センター