エネケン (henequen、学名:Agave fourcroydes) はリュウゼツラン亜科の一種である。中米原産。ヘネケンとも呼ばれているが、スペイン語圏Hを発音しないことから「エネケン」と呼ばれる。サイザル麻に近縁であり、同様に雑種と見られている(共に種子を作らないのが特徴)。

エネケン
Agave fourcroydes
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: キジカクシ科 Asparagaceae
亜科 : リュウゼツラン亜科 Agavoideae
: リュウゼツラン属 Agave
: エネケン A. fourcroydes
学名
Agave fourcroydes
Lem.
英名
henequen

19世紀後半、米国の農機具メーカマコーミックが小麦自動結束機を開発した。この際にユカタン州のエネケンが部品として採用され、大量に買い占められる様になる。これによりユカタン州経済は非常に潤った。20世紀の初めまで、エネケンはメキシコ輸出部門でコーヒーに次ぐ、高い輸出利益をもたらした商品作物であった。一方、最大で1000軒以上を数えたエネケンのプランテーションアシエンダ)では小作人は奴隷同然に酷使される悲劇が起きた[1][2]

化学繊維の普及により、以前の様に大量栽培されることはなくなったが、メキシコブラジルタンザニア南アフリカインドネシアなどで現在でも栽培されている。

脚注

編集

参考文献

編集