エストニア空軍(エストニアくうぐん、エストニア語:Eesti Õhuvägi)はエストニアにおける空軍組織。現在のエストニア空軍は1991年に再設立されたものであり、作戦機は有していない。

エストニア空軍
Eesti Õhuvägi
エストニア空軍紋章
創設 1918年1991年
国籍  エストニア
軍種 空軍
上級部隊 エストニア国防軍
主な戦歴 エストニア独立戦争英語版
識別
国籍マーク
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概要

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第一次世界大戦後にエストニアが独立すると、それに伴い、空軍も設立された。最初の空軍の設立は1918年11月21日のことである。1930年代には130機の航空機を有していた。その後、ソ連による併合時期やナチス・ドイツに占領されていた時期には空軍を有しておらず、それぞれの国家の部隊がエストニアに駐留、あるいはそれぞれの国家によってエストニア人部隊が編成された。

1991年にソ連より独立すると、12月16日にエストニア空軍も再設立された。装備としては東欧・旧ソ連製のものを継承している。2004年にエストニアは北大西洋条約機構(NATO)に加盟したこともあり、作戦体系を西側のものに変更する必要が生じている。なお、2007年現在、エストニア空軍は練習機軽攻撃機COIN機を兼ねる)と連絡機ヘリコプターのみを有しており、本格的な作戦機は保有していない。そのため、領空警備をNATOに依存している(北大西洋条約機構によるバルト三国の領空警備)。

装備

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航空機

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名称 画像 製造国 種別 現用数 備考
L-39C     チェコスロバキア 練習機 2機[1]
M28英語版     ポーランド 輸送機 ※調達予定数2機[2]
ロビンソン R44     アメリカ合衆国 哨戒/練習ヘリコプター 4機[1] 2機はFLIR装備型[3]

レーダー

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名称 画像 製造国 種別 現用数 備考
AN/TPS-77     アメリカ合衆国 パッシブ・フェーズドアレイ 1基 ケーラヴェレ英語版に設置[4][5]
VERA-E英語版   チェコ パッシブレーダー英語版
グランドマスター 403英語版     フランス アクティブ・フェーズドアレイ 2基 バルト海のムフ島と、トイカ空軍基地に設置[6]

2022年5月にタレスとアップグレード契約を締結しており、2025年までに実施予定[6]

GCA-2020   アメリカ合衆国 精密進入レーダー英語版 1基 アマリ空軍基地英語版に設置[7]

脚注

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  1. ^ a b World Air Forces 2018”. Flightglobal Insight (2018年). 2 December 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。14 January 2018閲覧。
  2. ^ Estonia to replace Soviet-era An-2 aircraft”. janes.com (2015年). 3 January 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。4 January 2015閲覧。
  3. ^ Archived copy”. 17 December 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。16 December 2018閲覧。
  4. ^ NATO silmamunad Eestimaa kohal” (エストニア語). www.tehnikamaailm.ee. 23 January 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月22日閲覧。
  5. ^ Mobiilsed radarid aitavad ennetada üllatusi” (エストニア語). www.postimees.ee. 23 January 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月22日閲覧。
  6. ^ a b Estonian Air Surveillance Wing to get upgraded radars”. janes.com (2022年7月19日). 2024年7月30日閲覧。
  7. ^ Kaitseministeeriumi majandusaasta aruanne” (エストニア語). www.kmin.ee. 31 January 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月31日閲覧。

関連項目

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