エコーズ〜啓示
『エコーズ〜啓示』(エコーズ けいじ、原題:Echoes - The Best of Pink Floyd )は、2001年に発表されたピンク・フロイドの2枚組ベスト・アルバム。デビューから35年目となるピンク・フロイドにとって“初”のベスト盤である。
『エコーズ〜啓示』 | ||||
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ピンク・フロイド の ベスト・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | プログレッシブ・ロック | |||
レーベル |
EMI キャピトル | |||
プロデュース | ピンク・フロイド、ボブ・エズリン、ノーマン・スミス他 | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ゴールドディスク | ||||
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ピンク・フロイド アルバム 年表 | ||||
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それまでにも『ピンク・フロイドの道』(1971年)、『時空の舞踏』(1981年)、『ワークス〜ピンク・フロイドの遺産』(1983年)という3作の編集盤があったものの、いずれも代表作を網羅できておらず、ベストといえるような内容ではなかった。しかし本作は脱退していたロジャー・ウォーターズを含めてフロイドのメンバー4人で選曲を行なって作られたもので、いわば初のお墨付きのベスト・アルバムとなった。
概要
編集シド・バレット率いるサイケデリック・ロック時代、メンバーのエッセンスが溶け合ったプログレッシブ・ロック時代、ロジャー・ウォーターズ率いるコンセプト・アルバム時代、そしてデヴィッド・ギルモア率いる新生フロイド時代のすべてを網羅している。また、ジェイムズ・ガズリーによって新たに編集がし直され、すべての曲間が繋がれている。特にタイトルにもなった「エコーズ」は、大胆な編集(カット)がなされている。
ギルモアは当初、アルバム・タイトルを『サム・オブ・ザ・パーツ』(Sum of the parts)にしようと考えていたが、ウォーターズが「あまりにお粗末だ」と反対して、「『エコーズ』にしよう」と提案した。また、ウォーターズの希望としては「できれば年代順にまとめてほしかった」と話している[1]。
1枚目の最初の曲が「天の支配」に始まり、2枚目の最後の曲が「バイク」で終わる構成になっている。これは最初のアルバム『夜明けの口笛吹き』と同じ配置であり、メンバー達のシド・バレットに対する思いの深さを感じさせる構成になっている。
また、「ホエン・ザ・タイガー・ブローク・フリー」は本作がアルバム初収録となった。その後に発売された『ファイナル・カット』のリマスター盤にも収録されている。
なお、本作は実験音楽を指向していた『ウマグマ』、『原子心母』、映画のサウンドトラック盤である『モア』、『雲の影』からの曲は収録されていない。
1994年の『対』以来、新作が発表されていないにもかかわらず、このアルバムは全英・全米チャートで第2位という大ヒットを記録した。
本作がフロイドの代表的なベスト・アルバムとなった一方で、過去に発売されたベスト・アルバムでしか聴くことのできない(オリジナル・アルバムにも収録されていない)曲も存在する。
- 『ピンク・フロイドの道』 - 「ユージン、斧に気をつけろ」と「夢に消えるジュリア」のスタジオ録音版
- 『時空の舞踏』 - 「マネー」の再録音版
- 『ワークス〜ピンク・フロイドの遺産』 - 「エンブリオ」のスタジオ録音版
収録曲
編集DISC 1
編集- 天の支配 - Astronomy Domine
- シー・エミリー・プレイ - See Emily Play
- ザ・ハピエスト・デイズ・オブ・アワ・ライヴズ - The Happiest Days of Our Lives
- アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール (パート2) - Another Brick in the Wall - Part II
- エコーズ - Echoes
- ヘイ・ユー - Hey You
- 孤立 - Marooned
- 虚空のスキャット - The Great Gig in the Sky
- 太陽賛歌 - Set the Control for the Heart of the Sun
- マネー - Money
- キープ・トーキング - Keep Talking
- シープ - Sheep
- 時のない世界 - Sorrow
DISC 2
編集- クレイジー・ダイアモンド - Shine on You Crazy Diamond (Parts 1-7)
- タイム - Time
- ザ・フレッチャー・メモリアル・ホーム - The Fletcher Memorial Home
- コンフォタブリー・ナム - Comfortably Numb
- ホエン・ザ・タイガー・ブローク・フリー - When the Tigers Broke Free
- 吹けよ風、呼べよ嵐 - One of These Days
- アス・アンド・ゼム - Us and Them
- 幻の翼 Learning to Fly
- アーノルド・レーン - Arnold Layne
- あなたがここにいてほしい - Wish You Were Here
- ジャグバンド・ブルース - Jugband Blues
- 運命の鐘 - High Hopes
- バイク - Bike
脚注
編集- ^ 2001年10月、DVD『イン・ザ・フレッシュ』リリース時のアビイ・ロード・スタジオでの記者会見にて。