エイベルタズマン
エイベルタズマン (Abel Tasman[1]) はアメリカ合衆国の競走馬、繁殖牝馬である。主な勝ち鞍は2016年のスターレットステークス(G1)、2017年のケンタッキーオークス(G1)、エイコーンステークス、CCAオークス(G1)、2018年のオグデンフィップスステークス(G1)、パーソナルエンスンハンデキャップ(GI)。
エイベルタズマン | |||||||||||||||||||||
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2018年ブリーダーズカップ・ディスタフ出走時 | |||||||||||||||||||||
欧字表記 | Abel Tasman[1] | ||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド | ||||||||||||||||||||
性別 | 牝[1] | ||||||||||||||||||||
毛色 | 鹿毛[1] | ||||||||||||||||||||
生誕 | 2014年3月12日(10歳)[1] | ||||||||||||||||||||
父 | Quality Road[1] | ||||||||||||||||||||
母 | Vargas Girl[1] | ||||||||||||||||||||
母の父 | Deputy Minister[1] | ||||||||||||||||||||
生国 | アメリカ合衆国 | ||||||||||||||||||||
生産者 | Clearsky Farms[1] | ||||||||||||||||||||
馬主 | China Horse Club & Clearsky Farms[2] | ||||||||||||||||||||
調教師 |
Simon Callaghan( アメリカ合衆国) →ボブ・バファート( アメリカ合衆国)[2] | ||||||||||||||||||||
競走成績 | |||||||||||||||||||||
生涯成績 | 16戦8勝[1] | ||||||||||||||||||||
獲得賞金 | $2,793,385[2] | ||||||||||||||||||||
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戦績
編集デビュー前
編集2014年3月12日に誕生。2015年9月のキーンランド1歳馬セールに上場されたが、6万5000ドル(当時のレートで約700万円)で主取となり[3]、生産牧場のクリアスカイファームズ(Clearsky Farms)所有のまま競走馬となった[4]。
2歳(2016年)
編集2016年8月にサイモン・カラハン(Simon Callaghan)厩舎からデビューし、2戦目で初勝利を挙げると、そこから3連勝でハリウッドスターレットステークスを制してG1初勝利を挙げる。同レース後、チャイナホースクラブ(China Horse Club)が所有権の50%を購入した[4]。
3歳(2017年)
編集3歳初戦のサンタイサベルステークスでユニークベラの2着となった後、突如ボブ・バファート厩舎へ転厩が発表された。カラハン調教師は、主戦のジョー・タラモが同レースで着用する予定だったチャイナホースクラブの勝負服ではなく、誤って前走までと同じクリアスカイファームズの勝負服で騎乗してしまったことでチャイナホースクラブ側の怒りを買ったことが転厩の理由だと説明し、「謝罪が受け入れられなくて大変悲しい」とコメントした[4]。
バファート厩舎に転厩後はケンタッキーオークス、エイコーンステークス、CCAオークスと3つの主要な3歳牝馬G1を制覇した。ブリーダーズカップ・ディスタフでは5歳馬フォーエバーアンブライドルドの2着に敗れたが、2017年のエクリプス賞最優秀3歳牝馬には249票中244票の圧倒的支持を集めて選出された[5]。
4歳(2018年)
編集2018年は初戦のラトロワンヌステークスで4着に敗れてデビュー以来初めて連対を外したが、叩き2戦目のオグデンフィップスステークスを7馬身半差で制すと、パーソナルエンスンハンデキャップも勝利してG1勝利数を6まで積み上げた[2]。
しかし、続くゼニヤッタステークスでは6頭立ての5着とまさかの大敗を喫する。それでも中間の調教では良好な動きを見せ[6]、ブリーダーズカップ・ディスタフでは3歳牝馬モノモイガールに次ぐ2番人気に推されたが、1着から22馬身も離された最下位(11着)に沈んだ。レース後、バファート調教師は「彼女は単純に走るのを辞めてしまいました。位置取りも良かったし、マイク(・スミス)も積極的に動こうとしていました。しかし彼女は、もうこれ以上走りたくない、というように見えました」とコメントした。主戦のスミスも「どこがおかしいのかわかりません。説明できて修正できるような何かであればよかったのですが」と残念がった[7]。
競走成績
編集以下の内容は、Equibase[2]の情報に基づく。
出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 | 着順 | 騎手 | 着差 | 1着(2着)馬 |
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2016. 8.20 | デルマー | 未勝利 | ダ6f | 5着 | J.タラモ | 11馬身3/4 | Zapperkat | |
9.30 | サンタアニタ | 未勝利 | ダ8f | 1着 | J.タラモ | 1馬身1/4 | (Czarina) | |
11.18 | デルマー | アローワンス | ダ7f | 1着 | J.タラモ | 1/2馬身 | (Fact of Life) | |
12.10 | ロスアラミトス | スターレットステークス | G1 | ダ8.5f | 1着 | J.タラモ | 1馬身 | (American Gal) |
2017. 3. 4 | サンタアニタ | サンタイサベルステークス | G3 | ダ8.5f | 2着 | J.タラモ | 2馬身1/4 | Unique Bella |
4. 8 | サンタアニタ | サンタアニタオークス | G1 | ダ8.5f | 2着 | M.スミス | 11馬身3/4 | Paradise Woods |
5. 5 | チャーチルダウンズ | ケンタッキーオークス | G1 | ダ9f | 1着 | M.スミス | 1馬身1/4 | (Daddys Lil Darling |
6.10 | ベルモントパーク | エイコーンステークス | G1 | ダ8f | 1着 | M.スミス | 1馬身 | (Salty) |
7.23 | サラトガ | CCAオークス | G1 | ダ9f | 1着 | M.スミス | アタマ | (Elate) |
9.23 | パークスレーシング | コティリオンステークス | G1 | ダ8.5f | 2着 | M.スミス | 2馬身 | It Tiz Well |
11. 3 | デルマー | BCディスタフ | G1 | ダ9f | 2着 | M.スミス | 1/2馬身 | Forever Unbridled |
2018. 5. 4 | チャーチルダウンズ | ラトロワンヌステークス | G1 | ダ8.5f | 4着 | M.スミス | 3馬身1/4 | Salty |
6. 9 | ベルモントパーク | オグデンフィップスステークス | G1 | ダ8.5f | 1着 | M.スミス | 7馬身1/2 | (Ivy Bell) |
8.25 | サラトガ | パーソナルエンスンハンデキャップ | G1 | ダ9f | 1着 | M.スミス | クビ | (Elate) |
9.30 | サンタアニタ | ゼニヤッタステークス | G1 | ダ8.5f | 5着 | M.スミス | 10馬身1/2 | Vale Dori |
11. 3 | チャーチルダウンズ | BCディスタフ | G1 | ダ9f | 11着 | M.スミス | 22馬身 | Monomoy Girl |
繁殖牝馬時代
編集引退後は一旦生まれ故郷のクリアスカイファームズに戻ったが[7]、2019年1月のキーンランド混合セールに上場され、クールモアグループのM.V.マグナーによってセール史上最高額に並ぶ500万ドル(当時のレートで約5億4400万円)で落札された[3]。
血統表
編集エイベルタズマンの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ミスタープロスペクター系 |
[§ 2] | ||
父 Quality Road 2006 鹿毛 |
父の父 Elusive Quality 1993 鹿毛 |
Gone West | Mr. Prospector | |
Secrettame | ||||
Touch of Greatness | Hero's Honor | |||
Ivory Wand | ||||
父の母 Kobla1995 鹿毛 |
Strawberry Road | Whiskey Road | ||
Giftisa | ||||
Winglet | Alydar | |||
Highest Trump | ||||
母 Vargas Girl 2003 鹿毛 |
Deputy Minister 1979 黒鹿毛 |
Vice Regent | Northern Dancer | |
Victoria Regina | ||||
Mint Copy | Bunty's Flight | |||
Shakney | ||||
母の母 Wheatly Way1989 黒鹿毛 |
Wheatly Hall | Norcliffe | ||
La Bonzo | ||||
Family Way | Cyane | |||
Family Line | ||||
5代内の近親交配 | Northern Dancer5×4=9.38%、Raise a Native5×5=6.25% | [§ 3] | ||
出典 |
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脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j Abel Tasman | Race Record & Form. Racing Post. 2019年2月8日閲覧
- ^ a b c d e Horse Profile for Abel Tasman. Equibase. 2019年2月8日閲覧
- ^ a b 2017年の米3歳女王エイベルタズマンに500万ドル、クールモアが繁殖牝馬として購入. JRA-VAN Ver. World(2019年1月9日付). 2019年2月8日閲覧
- ^ a b c Jeremy Balan. Abel Tasman Moved to Baffert After Silks Mix-Up. Bloodhorse(March 9, 2017). 2019年2月9日閲覧
- ^ Consistent Abel Tasman Earns 3-Year-Old Filly Title. Bloodhorse(January 25, 2018). 2019年2月8日閲覧
- ^ 'She's back,' Baffert says as Abel Tasman leads Breeders' Cup works. Horse Racing Nation(October 12, 2018). 2019年2月9日閲覧
- ^ a b Champion Abel Tasman, Vale Dori Retired To Breeding Shed. Paulick Report(November 4, 2018). 2019年2月9日閲覧
外部リンク
編集- 競走馬成績と情報 JBISサーチ、Racing Post