ウミヒルモ属
ウミヒルモ属 (Halophila) は、オモダカ目トチカガミ科の海草。1806年に属として記載された[1]。 学名の Halophila はラテン語で「塩分 (halo) を好む (phila)」ことを指す[2]。
ウミヒルモ属 | ||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ジョンソン・シーグラス Johnson's seagrass (Halophila johnsonii)
| ||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||
種 | ||||||||||||||||||
本文参照 |
熱帯を中心に温帯の海域まで、主にインド洋、太平洋、地中海、カリブ海およびメキシコ湾に広く分布している[3]。日本における標準種であるウミヒルモ (Halophila ovalis (R. Br.) Hook) は、石川県以西の日本海沿岸、中部地方以西の太平洋沿岸、瀬戸内海沿岸および南西諸島沿岸に分布している。ジュゴンが好んで食べる海草として知られている[4]。
他の海草に多く見られる葉の基底鞘が、本属のいくつかの種では見られない。すなわち、葉の基部が茎の周囲を包んでおらず、鞘を形成していない。
種
編集キュー植物園で認められている種と分布域は以下の通りである[3]。
- Halophila australis – 南オーストラリア
- Halophila baillonis – カリブ海、南北アメリカ
- Halophila beccarii – 南、東南、東アジア
- Halophila capricorni – ニューカレドニア、オーストラリア北東・珊瑚海の島嶼
- Halophila decipiens – インド洋と太平洋の海岸。カリブ海、メキシコ湾
- Halophila engelmannii – メキシコ、コスタリカ、バハマ、ケイマンズ、キューバ、アメリカ合衆国( プエルトリコ 、 フロリダ 、 ルイジアナ 、 テキサス )
- Halophila gaudichaudii – インド洋、西太平洋
- "Halophila hawaiiana – ハワイ
- Halophila major – 日本、台湾、東南アジア、 カロリン諸島
- Halophila mikii – 日本
- Halophila minor – インド洋、西太平洋
- "Halophila nipponica (syn. Halophila japonica ) – 韓国、日本
- Halophila okinawensis – 南西諸島
- Halophila ovalis – 紅海、インド洋、日本を含む西太平洋
- Halophila spinulosa – 東南アジア、北オーストラリア、ニューギニア
- Halophila stipulacea – 紅海、インド洋、カリブ海に侵入
- Halophila sulawesii – スラウェシ島
- Halophila tricostata – クイーンズランド
参考文献
編集- ^ Louis-Marie Aubert du Petit-Thouars 1806. Genera Nova Madagascariensia 2
- ^ Stearn, William (1972). A Gardenerer's Dictionary of Plant Names. London: Cassell. ISBN 0304937215
- ^ a b “World Checklist of Selected Plant Families: Royal Botanic Gardens, Kew” (英語). apps.kew.org. 2017年1月31日閲覧。
- ^ “ウミヒルモ”. www.pref.kyoto.jp. 2020年8月17日閲覧。