ウニの貝焼き
福島県いわき市の郷土料理
概要
編集新鮮なムラサキウニを刃物で2分し生殖巣を取出し洗浄・水切り後ホッキ貝の殻に4〜5個丹念に盛りあげ、石を敷いた鍋で焦げないように蒸し焼きにする[1]。味は、生ウニとは全く異なった食感で、磯のかおりを含みしっかりとした甘みがあり酒の肴としても相性がよい。好みによって醤油やわさび醤油をつけて食べるとより一層美味しく食べることができる。
いわき市の各浜では殻長を5cmに統一しウニの生殖巣を60〜70g程度盛りつけ製品化しており、例年5月上旬のウニ漁解禁にあわせ同月中旬から流通しはじめるが[2]、浜の職人がひとつひとつ丹念に作り上げるため地元産の生産量は少なくほとんど市外に流通せず高価で貴重なものとなっている[3][4]。
いわき市のウニの貝焼きは江戸時代の末期ごろ日持ちしないウニを保存するために作られたのが始まりとされる[2]、類似する郷土料理として、岩手県にはアワビの殻にウニを入れて焼く「焼きカゼ」が[5]、茨城県北茨城市には、はまぐりの貝殼にウニを盛って炭火で焼いた「焼きガゼ」などがある[6][7]。
出典
編集- ^ “<原発事故>名物「ウニの貝焼き」復活”. 河北新報オンラインニュース. 河北新報社 (2016年6月4日). 2016年6月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月12日閲覧。
- ^ a b “【食物語・ウニの貝焼き】お母ちゃん熟練の技 香りに誘われて...:「食」物語〜おいしい福島”. 福島民友 みんゆうNet. 福島民友新聞社 (2016年5月29日). 2016年9月12日閲覧。
- ^ “うにの貝焼き”. 全国観るなび 福島県. 公益社団法人 日本観光振興協会. 2016年9月12日閲覧。
- ^ 杉村和将 (2016年5月27日). “福島)「ウニの貝焼き」づくり2季目 浜の再生へ一歩”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2016年9月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月12日閲覧。
- ^ “うに|重茂の極上海産物”. 重茂漁業協同組合. 2015年11月3日閲覧。
- ^ “ガゼ焼”. 全国観るなび 北茨城市. 公益社団法人 日本観光振興協会. 2016年9月12日閲覧。
- ^ “その8 うにの貝焼き(平成27年8月10日)”. 南相馬市博物館 (2015年8月10日). 2016年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月12日閲覧。