ウジェニー・フィオクル
フランスのバレエダンサー
ウジェニー・フィオクル(Eugénie Fiocre、1845年7月2日 - 1908年、フィオークルとも)は、フランスのバレエダンサーである。パリ・オペラ座で活躍した彼女は、その美貌で有名であった。また、フィオクルは、バレエ『コッペリア』のフランツ役の初演者としても知られている。
プロフィール
編集ウジェニー・フィオクルはパリで生まれた。彼女はパリ・オペラ座に1864年から1875年まで在籍し、主役級の役を踊ったが、その中には男装して踊る役(トラヴェスティ)もしばしば含まれていた。
1870年初演の『コッペリア』では男装してフランツ役を初演し、スワニルダ役のジュゼッピーナ・ボツァッキとともに賞賛を受けた[1]。
フィオクルは画家のエドガー・ドガや彫刻家のジャン=バティスト・カルポーのモデルを務めた。彼女をモデルにした作品は、その美貌の面影を現在まで伝えている。
後にフィオクルは、クレキ・ ド・クルティロン=モンフォール侯爵と結婚し、探検家・人類学者・外交官、そしてオリンピックの射撃競技に2回[2][3]出場したジョルジュ・ド・クレキ=モンフォール(Henri Georges Le Compasseur de Créqui-Montfort Marquis de Courtivron、1877年9月27日 - 1966年4月4日)の母となった。
なお、実姉のルイーズ・フィオクル(Louise Fiocre、1843年 - 没年不明)もバレエダンサーで、同じく美貌で有名であった[4]。
主な出演作品
編集脚注
編集- ^ パリ・オペラ座では、1958年の改訂まで女性ダンサーがフランツ役を演じていた。
- ^ ジョルジュはストックホルムオリンピック(1912年)とパリオリンピック(1924年)の2大会に出場している。
- ^ Georges, Marquis de Créqui-Montfort de Courtivron Olympics at Sports-Reference.com[リンク切れ]Archived 2020年4月17日, at the Wayback Machine. 2011年2月25日閲覧。
- ^ Fiocre Sisters 2011年2月25日閲覧。
参考文献
編集- 小倉重夫編『バレエ音楽百科』 音楽之友社、1997年、118-121頁。ISBN 4-276-25031-5
- 鈴木晶『バレエ誕生』(新書館)
- デブラ・クレイン、ジュディス・マックレル 『オックスフォード バレエダンス事典』 鈴木晶監訳、赤尾雄人・海野敏・長野由紀訳、平凡社、2010年、179-180頁。ISBN 978-4-582-12522-1