ウィリアムズ・FW30 (Williams FW30) はウィリアムズF12008年のF1世界選手権に投入したフォーミュラ1カー

ウィリアムズ・FW30
2008年イギリスGPにて 中嶋一貴がドライブするFW30
2008年イギリスGPにて
中嶋一貴がドライブするFW30
カテゴリー F1
コンストラクター ウィリアムズF1
デザイナー サム・マイケル (テクニカルディレクター)
先代 ウィリアムズ・FW29
後継 ウィリアムズ・FW31
主要諸元[1]
シャシー カーボンファイバー-アラミド ハニカム コンポジット モノコック
サスペンション(前) カーボンファイバー ダブルウィッシュボーン トーリンク プッシュロッド トーションバー・スプリング
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン プッシュロッド ロッカー トーションバー・スプリング
ホイールベース 3,100 mm (122.0 in)
エンジン トヨタ RVX-08 2400cc 90度 V8, 自然吸気, ミッドエンジン.
トランスミッション ウィリアムズ製 7速, シームレスシフト, シーケンシャル, セミAT.
重量 605 kg (1,334 lb) (ドライバーとバラストを含む)
燃料 ペトロブラス
タイヤ ブリヂストン
主要成績
チーム AT&T ウィリアムズ
ドライバー ドイツの旗 ニコ・ロズベルグ
日本の旗 中嶋一貴
初戦 2008年オーストラリアグランプリ
出走優勝ポールFラップ
18000
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開発

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FW30は、昨年型FW29の進化版であり、他チームの新型車に多く見られる、巨大なフロントウィングや、リヤ周りのシェイプアップなどトレンド的なフォルムになった。

記念カラーリング

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冬季テストでは、ウィリアムズがF1参戦30周年を迎えるにあたり、6種類の記念カラーリングで走行した。

  • シェイクダウンのときは2番目のカラーリングがお披露目され、マシンのフロントノーズには現ウィリアムズ従業員519人の全氏名と、1978年開幕戦アルゼンチンGPFW06がサーキットデビューを飾って以来、チームをサポートしてきた85のスポンサーのブランドネームが記され、リアウィング翼端板には「THANK YOU TO ALL OF OUR FANS」とファンへのメッセージが書かれている。
  • 4番目のカラーリングには、過去30年にわたってチームが達成した数値が飾られる。
  • 5番目のカラーリングはフロントノーズの部分に、7人のワールドチャンピオンからのメッセージが書かれている。そのほかにもモノコック部分に、今までウィリアムズに所属してきたレースドライバー31人全員の名前が書かれている。

性能

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メカニカルグリップに優れる反面、弱点としてダウンフォースが不足している事が挙げられる。開幕戦オーストラリアGPでは3位表彰台を獲得し、序盤こそ順調な滑り出しを見せたものの、シーズンが中盤に差し掛かるにつれ開発の遅れが目立つようになり成績が伸び悩む時期が続いた。特にローダウンフォースの空力パッケージで低速区間を走行する際のスピードの確保が困難で、マニクール・サーキットシルバーストン・サーキット等の高速レイアウトでは非常に苦戦を強いられる結果となった。

スペック

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シャーシ

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中嶋一貴がドライブするFW30
 
2008年イタリアGPにて

エンジン

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  • エンジン名 トヨタRVX-08
  • 気筒数・角度 V型8気筒・90度
  • 排気量 2,398cc
  • 最高回転数 19,000回転(レギュレーションによる)
  • 最大馬力 約740馬力
  • バルブ駆動 圧搾空気式
  • スロットル駆動 油圧
  • スパークプラグ デンソー
  • 燃料 ペトロブラス

記録

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No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 ポイント ランキング
AUS
 
MAL
 
BHR
 
ESP
 
TUR
 
MON
 
CAN
 
FRA
 
GBR
 
GER
 
HUN
 
EUR
 
BEL
 
ITA
 
SIN
 
JPN
 
CHN
 
BRA
 
2008 7  ニコ・ロズベルグ 3 14 8 Ret 8 Ret 11 16 9 10 14 8 12 14 2 11 15 12 26 8
8  中嶋一貴 6 17 14 7 Ret 7 Ret 15 8 14 13 15 14 12 8 15 12 17
  • ドライバーズランキング
    • ニコ・ロズベルグ 13位
    • 中嶋一貴 15位

出典

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  1. ^ FW30 Technical Specification”. WilliamsF1.com. 2008年4月5日閲覧。