インディカン
インディカン(英: indican)は、無色の有機化合物で、水によく溶け、天然ではアイに見出される。インディゴの前駆体である。インジカンとも表記される[1]。
インディカン | |
---|---|
(2R,3S,4S,5R,6S)-2- (ヒドロキシメチル)-6-(1H-インドール-3-イルオキシ)テトラヒドロピラン-3,4,5-トリオール | |
別称 インジカン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 487-60-5, 1328-73-0 |
PubChem | 441564 |
日化辞番号 | J6.023B |
KEGG | C08481 |
| |
特性 | |
化学式 | C14H17NO6 |
モル質量 | 295.29 g/mol |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
インディカンは、β-D-グルコースとインドキシルが脱水縮合してできた配糖体である。インドキシルは穏やかな酸化剤で空気中の酸素によってインディゴ染料を生ずる。この反応は、トリプトファンの代謝の異常である青いおむつ症候群で見られる。トリプトファンは最初にインドールに変換され、消化管でバクテリアによってインディカンになる。インディカンは尿によって排出され、それが空気と反応しておむつが青く染色されたのである。
インドキシル硫酸も慣用名はインディカンである。
脚注
編集- ^ 大下浩司、豊田健太朗 (2013年3月). “藍染の染色挙動に関する理論的考察” (PDF). 文化財情報学研究 : 吉備国際大学文化財総合研究センター紀要. 吉備国際大学文化財総合研究センター. 2017年11月26日閲覧。[リンク切れ]