イソマグロ

スズキ目サバ科の魚

イソマグロ(磯鮪、学名 Gymnosarda unicolor) は、スズキ目・サバ科に分類される魚の一種。インド太平洋の熱帯域に広く分布する大型肉食魚で、釣りの対象として人気がある。地方名としてイソンボ、タカキン(奄美)、トカキン(沖縄、奄美)などがある。

イソマグロ
イソマグロ Gymnosarda unicolor
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : サバ亜目 Scombroidei
: サバ科 Scombridae
亜科 : サバ亜科 Scombrinae
: ハガツオ族 Sardini
: イソマグロ属 Gymnosarda
Gill,1862
: イソマグロ G. unicolor
学名
Gymnosarda unicolor
(Rüppell, 1836)
英名
Dogtooth tuna

マグロ」とつくが、本種は1種のみでイソマグロ属 Gymnosarda を構成し、マグロとは属が異なる。

特徴

編集

成魚は全長1mほどだが、2mに達するものもいる。いわゆるマグロ類よりも下顎が厚くがっしりしており、顎には鋭い歯が並ぶ。また、体型も前後に細長い。鱗は目の後ろ、胸鰭から側線周辺にしかない。また、側線は体の後半部で波打つ。体色は背側がくすんだ藍色、腹側が銀白色をしている。近縁のハガツオとは背中に縦線模様がない点で区別できる。

分布

編集

南日本からポリネシアオーストラリア北岸、紅海アフリカ東岸まで、インド洋と西太平洋の熱帯域に広く分布する。和名通り外洋に面した沿岸部や島嶼の周辺に多く、日本でも伊豆小笠原諸島南西諸島に多い。

数十尾ほどの小さな群れを作り、岩礁やサンゴ礁の斜面周辺を遊泳する。食性は肉食性で、同様の環境を好むムロアジタカサゴなどの魚やイカを捕食する。

利用

編集

海岸近くに生息する大型魚で引きも激しいため、釣りの対象として人気がある。スクーバダイビングでの観察対象となることもある。ルアートローリングでも釣れる。

一本釣りや延縄漁、沖永良部島では追い込み漁で漁獲されるが、脂肪が少なくさっぱりとした味である。焼き魚唐揚げなどで食べられるが、大型個体はシガテラ中毒の可能性もあり注意を要する。

参考文献

編集

関連項目

編集

外部リンク

編集