イカゲーム (子供の遊び)
イカゲーム(英: squid, ojingeo, 朝: 오징어)は、朝鮮半島の遊戯である。韓国では1970年代から1980年代に小学生の間で流行したが、衣服の損傷や裂傷、脱臼などの怪我も多発し、教育委員会が禁止した地域も多く衰退した[1]。
イカ | |
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1.攻撃側のハウス 2.守備側のプロモーションエリア 3.守備側のハウス 4.攻撃側のプロモーションエリア 5.その他 | |
各種表記 | |
ハングル: | 오징어 |
発音: | オジンオ |
RR式: | ojingeo |
MR式: | ojing-ŏ |
英語表記: | squid |
Netflixのテレビシリーズ『イカゲーム』によって海外でも知られるようになった[2]が、韓国内では廃れた歴史を持つことから、韓国人であってもテレビシリーズを視聴するまでイカゲームを知らなかった世代もある[1]。
名称
編集地面に描いたフィールドはイカの姿を呈する。Squid gaisan[注釈 1]またはsquid takkariという地域的変異(ローカルルール)が存在する[3]。ゲームの名称としては「イカ(오징어)」が最も一般的だが、地域によって「イカ牛車」、「イカピーナッツ」、「イカ陸軍」、「イカ砲」などと呼ばれる。
一部地域で日本語由来の「スルメ」と称することから日本発祥説もあるが、「日本に同様の遊びはない。日本の併合時代の残滓として、名称だけが日本語で呼ばれたと推測される」との指摘がみられる[1]。
遊び方
編集多人数が攻撃と守備に分かれて争うゲームで、「攻撃側が攻撃目的を完遂する」または「相手陣営の参加者をすべて排除する」[4]のいずれかの成立により、勝利が決まる。
地面に競技陣を描き、攻撃と守備は陣地とするハウス(朝: 집)を定める。先端部の円形領域は攻撃側陣地、下部の長方形領域は守備側陣地、中間の三角形領域は両者に属さない[3]。
- 攻撃
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- ハウスから出てフィールドの外部を通り、線が開いている部分からフィールドに入る。
- 次にフィールド内部を通ってハウスへ戻る。この際は片足で移動しなければいけないが、いったんプロモーション・エリアと呼ばれる領域(図の「4」)を飛び越えた後は両足を使用できる[5]。
- 守備
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- 攻撃側のプレイヤーを押し出してゲームから脱落させることができる。フィールドの内部にいるプレイヤーを図中「5」の領域へ押し出すか、プロモーション・エリアを飛び越えようとしているプレイヤーを中立地帯へ押し戻すことで成立する。
- フィールドから押し出された守備側のプレイヤーは、ゲームから脱落する。攻撃側も守備側プレイヤー全員を押し出して勝つことができる[6]。
地域やプレイヤーのグループにより、多数のローカルルールが見られる。上記ルール以外に「ルール無用」の要素が多く、服を掴んで引っ張ったり押し合ったり取っ組み合いになったりするなど、韓国の子供の遊びの中では非常に激しい内容として知られる。
脚注
編集注釈
編集- ^ gaisanは日本語の「開戦」の転訛である。
出典
編集- ^ a b c “イカゲームの発祥は日本? 逆起源説に韓国からも猛反論”. サーチコリアニュース (ピッチコミュニケーションズ). (2021年10月22日) 2021年12月16日閲覧。
- ^ “Everything to know about ‘Squid Game’, the surprise Netflix hit series” (英語). Fortune (2021年10月2日). 2021年10月20日閲覧。
- ^ a b Lee Sang-ho. “오징어놀이” (朝鮮語). Encyclopedia of Korean Folk Culture. National Folk Museum of Korea. 2021年10月20日閲覧。
- ^ Ha Eun-sun (2021年9月29日). “'오징어 게임'이 뭐길래...” (朝鮮語). The Korea Times. 2021年10月20日閲覧。
- ^ 주굑 (2018年11月8日). “오징어놀이”. 2021年10月20日閲覧。
- ^ 김종만 (2017). 보리 어린이 놀이도감 ―김종만 선생님이 들려주는 145가지 놀이. 보리. pp. 190-191. ISBN 8984289825
関連項目
編集- イカゲーム - 上記の遊びを元に韓国で制作されたドラマ。
- 陣取り
- 水雷艦長
- Sケン
- 10万円でできるかな - ニカゲーム