イオンストア九州
イオンストア九州株式会社(イオンストアきゅうしゅう、AEON Store Kyushu Co., Ltd.)は、かつて存在していたイオングループの不動産・資産管理会社である。九州地区における旧ダイエー店舗の資産管理を目的として設立された。本社は福岡県福岡市博多区博多駅南2丁目(イオン九州と同一)。
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒812-0016 福岡市博多区博多駅南二丁目9番11号[1] |
設立 | 2015年(平成27年)6月8日[1] |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 6290001070438 |
事業内容 | 衣料品、食料品、住居余暇商品等の小売事業 |
代表者 | 平松弘基(代表取締役社長) |
資本金 |
1,000万円 (2020年2月29日現在) |
発行済株式総数 | 2,000株(2020年2月29日現在) |
売上高 | 460億3200万円(2020年2月29日時点) |
営業利益 | ▲12億2600万円(2020年2月29日時点) |
経常利益 | ▲12億2000万円(2020年2月29日時点) |
純利益 | ▲24億6200万円(2020年2月29日時点) |
純資産 | 81億9400万円(2020年2月29日時点) |
総資産 | 222億900万円(2020年2月29日時点) |
従業員数 | 426人 |
決算期 | 2月末 |
主要株主 | イオン株式会社 100%(2020年2月29日現在) |
概要
編集2015年(平成27年)に、親会社のイオン株式会社が、株式交換方式で株式会社ダイエーを完全子会社化 [注釈 1][2][3]。そのため、地域単位での店舗網再構築を検討することになった[4]。
当初は同年9月1日に他のイオン系小売事業者[注釈 2]と同様にダイエーがイオン九州へ直接ダイエー店舗の経営権を移管する予定であった[5][6]が、店舗数や売上規模等の観点から方針を転換、GMS事業の運営に関する意思決定スピードを速めることや地域密着の姿勢を鮮明にするを目的として当社を新設[1][7][8]。当初の予定と同じ9月1日にダイエーから九州地区のダイエー店舗24店舗(ダイエー吉塚店は除く)の営業権・資産を承継。同時にイオン九州と業務委託契約を締結、実際の店舗運営はイオン九州が担当することとなる[9]。
2018年(平成30年)10月10日にイオンがスーパーマーケット事業の改革再編を打ち出した際、九州ではイオン九州とマックスバリュ九州が共に上場企業であったことから、当社を含めた3社で中間持株会社を株式の移転により新設し、その下で事業ごとに会社を再編する方式が検討されることとなった[10]。2020年4月10日にイオン九州が当社とマックスバリュ九州を合併すると発表があった。同年9月1日に合併され、解散した。
沿革
編集権利等承継店舗
編集またイオン九州は引き継ぎに合わせ機構改革を実施し、既存イオン店との一体化を図る[15]。
県名 | 店名 | イオン九州 所轄事業部 |
看板等ブランド 転換完了日 | ||
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ダイエー | イオン | 所在地 | |||
福岡県 | ダイエーショッパーズ福岡店 | イオンショッパーズ福岡店 | 福岡市中央区 | 西福岡 | 2015年10月9日 |
ダイエー笹丘店 | イオン笹丘店 (2015年9月1日 - 2016年9月4日) ↓ イオンスタイル笹丘 (2016年9月10日[16]) |
2015年9月1日 | |||
ダイエーマリナタウン店 | イオンマリナタウン店 | 福岡市西区 | 2015年10月5日 | ||
ダイエー野芥店 | イオン野芥店 | 福岡市早良区 | 2015年10月15日 | ||
ダイエー二日市店 | イオン二日市店 | 筑紫野市 | 中福岡 | 2015年11月10日 | |
長崎県 | ダイエー長崎店 | イオン長崎店 | 長崎市 | 西九州 | 2015年10月22日 |
ダイエーチトセピア店 | イオンチトセピア店 | 2015年9月28日 | |||
ダイエー壱岐店 | イオン壱岐店 | 壱岐市 | 西福岡 | 2015年11月26日 | |
大分県 | ダイエー日田店 | イオン日田店 | 日田市 | 東九州 | 2015年11月26日 |
宮崎県 | ダイエー宮崎店 | イオン南宮崎店 | 宮崎市 | ||
ダイエー都城駅前店 | イオン都城駅前店 | 都城市 | 南九州 | 2015年10月9日 | |
鹿児島県 | ダイエー鹿児島中央店 | イオン鹿児島中央店 | 鹿児島市 | 2015年11月26日 | |
ダイエープラザ大島店 | イオンプラザ大島店 | 奄美市 | 2015年10月28日 |
転換後に閉店した店舗・閉店予定の店舗
編集イオンストア九州解散後に閉店(予定)となった店舗についても併せて記載する。
県名 | 店名 | イオン九州 所轄事業部 |
看板等ブランド 転換完了日 |
閉店(予定)日 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
ダイエー | イオン | 所在地 | ||||
福岡県 | ダイエー西新店 | イオン西新店 | 福岡市早良区 | 西福岡 | 2015年11月20日 | 2016年5月31日[17] |
ダイエー城野店 | イオン城野店 | 北九州市小倉南区 | 北福岡 | 2015年11月26日 | 2017年1月31日[18] | |
ダイエー水巻店 | イオン水巻店 | 遠賀郡水巻町 | 2017年3月31日[19] | |||
ダイエー福重店 | イオン福重店 | 福岡市西区 | 西福岡 | 2015年10月15日 | 2018年9月30日[20] | |
ダイエー下大利店 | イオン下大利店 | 大野城市 | 中福岡 | 2015年10月9日 | 2019年3月31日[21] | |
ダイエーショッパーズモールなかま店 | イオンなかま店 | 中間市 | 北福岡 | 2015年10月28日 | 2021年9月30日 | |
長崎県 | ダイエー銅座店 | イオン銅座店 | 長崎市 | 西九州 | 2015年11月26日 | 2017年2月28日[22] |
ダイエー島原店 | イオン島原店 | 島原市 | 中九州 | 2015年11月20日 | 2020年5月31日[23] | |
熊本県 | ダイエー熊本店 | イオン熊本中央店 | 熊本市中央区 | 2015年10月15日 | 2025年2月28日[24] | |
鹿児島県 | ダイエー鹿児島谷山店 | イオン鹿児島谷山店 | 鹿児島市 | 南九州 | 2015年10月9日 | 2017年1月31日[25] |
ダイエー鹿児島店 | イオン鹿児島鴨池店 | 2015年9月28日 | 2024年8月31日[26] |
一部既存のイオン店舗と店名が被るなどした為、数店舗でイオン化した際の店名を変更した。但し引き継ぎ当日に建物を含めた完全転換を終えていたのは笹丘店のみで、その他の店舗の外観等の転換は順次行われた。しかし旧ダイエー店は建物の老朽化が進んでいる店舗も少なくないことから、上記のように閉鎖対象となる店舗も増加している。閉店店舗によっては建て替えを経てイオングループの商業施設が再開業されるケースもある。
ダイエーからイオンへの転換に伴う措置・既存のイオン店舗との相違点
編集この節の加筆が望まれています。 |
レシート・電子マネーの取り扱い
編集旧ダイエーの店舗では、電子マネーの導入が遅れており、WAONについては2014年までに導入を完了した。転換時点ではSUGOCAを始めとする交通系電子マネーやQUICPay・iDについてはイオンショッパーズ福岡店など一部の店舗にしか対応していなかった[注釈 3]。レシートにおいても、転換当初はダイエー仕様のテンプレートにAEONロゴと「イオンXX店」(旧:ダイエーXX店)と印字したものとなっていたが、レジシステムの更新及び機械の交換を行った店舗ではイオングループ共通のテンプレートを用いたレシートを使用している[注釈 4]。合わせてSUGOCA等WAON以外の電子マネーが利用可能となり、ポイントカード(後述)を含めたサービス基準の統一を図っている。
ポイントカードの取り扱い
編集旧ダイエーの店舗ではハートポイントサービスを発行していたが、イオンへの転換後の2015年9月以降もマックスバリュ九州などと共に移管対象店限定で利用が可能となっていた[27]。但しこれはあくまでも経過措置であり移管時点では永続・終了何れの結論も出ていなかったが、イオングループとして「WAON POINTカード」が導入された為、2016年6月22日を以てポイント付与を終了[注釈 5]、2016年9月末日で保有ポイントの利用取扱も終了した。
イオングループでは電子マネーWAONへの切り替えを強力に推進しており、移管前から旧ダイエー店でもWAONが導入されている。
またレジ袋辞退でハートポイントを2ポイント付与するサービスはイオンへの移行と前後して終了し、レジ袋辞退で2円引きに変更していたが、レジ袋の無料配布終了(有料化)に伴ってなかま店・熊本中央店・日田店では先行で終了し、残りの14店舗においても2019年8月31日をもって終了された[28]。
チラシ・特売セール
編集既存のイオン店舗とセール内容やサービス(ポイントカードの取り扱いなど)が異なるため、既存のイオン店舗とは異なるチラシを作成している。最近はほぼ同様のチラシである。
生鮮食料品の製造シール
編集生鮮食料品や惣菜類における加工・製造シールの社名表記も既存のイオン店舗[注釈 6]とは異なりイオンストア九州名義[注釈 7]となっている。
関連項目
編集- ダイエー
- イオン九州 - 合併法人。
- イオン (店舗ブランド)
- イオン原ショッピングセンター - ダイエーとして開店し、2005年に閉店。2007年に原サティとして開業後2011年にイオンとなる。2019年2月閉店。ダイエーとして開店したが当社に引き継ぐ前に閉店し居抜き出店した唯一の例。
- 上下分離方式 - 当社と類似した企業形態であり、主に公共交通機関において用いられる資産管理と実際の営業(運用)を分離して活動するビジネスモデル。
脚注
編集注釈
編集- ^ 2007年より資本・業務提携を始めており、完全な買収までに8年を要している。
- ^ イオン北海道・マックスバリュ北海道・イオンリテール(一部のみ)・マックスバリュ九州
- ^ WAON以外の電子マネーが非対応の時期は対応箇所が空白になっていた(左からWAON、空白(本来はSUGOCA)、空白(本来はiD)、空白(本来はQUICPay))。
- ^ 通常、社名表記は当該店舗(既存のイオン・ホームワイド・イオンバイク)の運営会社であるイオン九州株式会社となっているが、旧ダイエー店舗ではイオンストア九州株式会社となっている点が異なる。
- ^ イオンリテールストアも同日にてポイント付与を終了
- ^ (例)「イオン九州(株)イオン福岡伊都店」など
- ^ (例)「イオンストア九州(株)イオンスタイル笹丘」など
出典
編集- ^ a b c d e f g イオンストア九州株式会社の事業運営の承継(業務委託)に関する業務委託契約書締結のお知らせ - イオン九州公式ウェブサイト、2015年8月22日閲覧。
- ^ ダイエーの看板なくなる イオンの完全子会社化で(P2)(2014年9月24日産経新聞 2015年8月23日閲覧)
- ^ イオン株式会社による株式会社ダイエーの株式交換による完全子会社化に関するお知らせ - ダイエー公式ニュースリリース、2015年8月23日閲覧。
- ^ 株式会社ダイエーとの店舗再編に関する検討開始について - イオン九州公式ニュースリリース、2015年8月23日閲覧。
- ^ 株式会社ダイエーの北海道・九州および本州地域におけるGMS事業ならびにSM事業の運営の承継に関する基本合意書締結のお知らせ - ダイエーニュースリリース 2015年4月9日
- ^ ダイエー/事業構造改革で全281店中、88店をイオングループに譲渡 - 流通ニュース (ロジスティクス・パートナー) 2015年4月9日配信、2015年8月23日閲覧
- ^ イオン九州、イオンストア九州と業務委託契約締結 運営体制再構築へ - M&Aタイムス、2015年8月24日発表・2015年10月10日閲覧。
- ^ http://ryutsuu.biz/strategy/h082119.html - 流通ニュース、2015年8月21日発表・2015年10月10日閲覧。
- ^ イオン九州:九州のダイエー総合スーパー24店引き継ぎ - 毎日新聞電子版、2015年8月23日閲覧。
- ^ a b 『イオン九州株式会社、マックスバリュ九州株式会社及びイオンストア九州株式会社の経営統合(株式移転)に向けた基本合意書締結に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)イオン九州株式会社、マックスバリュ九州株式会社、イオンストア九州株式会社(連名)、2018年10月10日 。2018年10月17日閲覧。
- ^ イオン西新店閉店についてのお知らせ (PDF) イオンストア九州・イオン九州、2016年2月23日(2016年2月24日閲覧)。
- ^ 笹丘の暮らしに「上質」なNEWSを発信 9月10日(土) イオンスタイル笹丘 誕生 (PDF) イオンストア九州・イオン九州、2016年8月26日(2016年9月6日閲覧)。
- ^ https://www.aeon-kyushu.info/files/management_news/1896/pdf.pdf イオン九州株式会社、マックスバリュ九州株式会社及びイオンストア九州株式会社の合併契約の締結に関するお知らせ] (PDF) - イオン九州株式会社 ニュースリリース 2020年4月10日
- ^ 『店舗移管についてのお知らせ』(プレスリリース)ダイエー、2015年9月1日 。2015年9月1日閲覧。
- ^ 『機構改革及び人事異動について』(PDF)(プレスリリース)イオン九州株式会社、イオンストア九州株式会社、2015年9月1日 。2015年9月1日閲覧。
- ^ 2016年9月8日・9日はプレオープン期間。
- ^ イオン西新店閉店についてのお知らせ (PDF) イオンストア九州・イオン九州、2016年2月23日(2016年2月24日閲覧)。
- ^ 『イオン城野店閉店のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)イオンストア九州、イオン九州、2016年8月12日 。2016年10月8日閲覧。
- ^ 『イオン水巻店閉店についてのお知らせ』(PDF)(プレスリリース)イオンストア九州、イオン九州、2016年11月11日 。2016年11月24日閲覧。
- ^ イオン福重店閉店についてのお知らせ (PDF) イオンストア九州・イオン九州、2018年5月28日(2018年5月28日閲覧)。
- ^ 『イオン下大利店営業終了のお知らせ』(プレスリリース)イオンストア九州株式会社、2018年9月14日 。2018年11月4日閲覧。
- ^ 『イオン銅座店閉店についてのお知らせ』(PDF)(プレスリリース)イオンストア九州、イオン九州、2016年8月12日 。2016年10月8日閲覧。
- ^ 『イオン島原店 再開発計画による営業終了のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)イオンストア九州、イオン九州、島原鉄道、島原市、2020年1月16日 。2020年9月5日閲覧。
- ^ “「イオン熊本中央店」2025年2月末閉店…「ダイエー熊本店」開業から44年、一帯を再開発へ”. 読売新聞. (2024年9月3日) 2024年12月9日閲覧。
- ^ 『イオン鹿児島谷山店閉店のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)イオンストア九州、イオン九州、2016年8月12日 。2016年10月8日閲覧。
- ^ 『イオン鹿児島鴨池店 閉店についてのお知らせ』イオン鹿児島鴨池店 。
- ^ ハートポイントサービス9月以降も継続して実施いたします。 - イオン西新店インフォメーション、2015年10月17日閲覧。
- ^ 『9月1日から九州のイオン14店舗での実施開始により九州のイオン全店でレジ袋無料配布が中止に』(PDF)(プレスリリース)イオン九州・イオンストア九州(2社連名)、2019年6月21日 。2019年9月8日閲覧。