イオンモール和歌山
イオンモール和歌山(イオンモールわかやま)は、和歌山県和歌山市ふじと台に所在するショッピングセンターである[4][5][9]。 2014年(平成26年)3月16日に開業した[4][5]。
イオンモール和歌山 ÆON MALL WAKAYAMA | |
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地図 | |
店舗概要 | |
所在地 |
〒640-8454 和歌山県和歌山市ふじと台23番地[1] |
座標 | 北緯34度16分32秒 東経135度08分57秒 / 北緯34.27556度 東経135.14917度座標: 北緯34度16分32秒 東経135度08分57秒 / 北緯34.27556度 東経135.14917度 |
開業日 | 2014年(平成26年)3月16日[4][5] |
施設所有者 | イオンモール株式会社 |
施設管理者 | イオンモール株式会社 |
設計者 | 大林組 |
施工者 | 大林組 |
敷地面積 | 約155,000 m2[4] |
延床面積 | 約128,000 m2[4][6] |
商業施設面積 |
約69,000m2[5][2] 店舗面積:約48,500[7][8] |
中核店舗 |
イオン和歌山店[4][6] ↓ イオンスタイル和歌山 |
店舗数 | 210[4][6] |
営業時間 | 店舗により異なる |
駐車台数 | 約3,500[2][6]台 |
駐輪台数 | 約850台 |
商圏人口 | 約16万世帯・約42万人[2][3] |
最寄駅 | 和歌山大学前駅直結[4] |
最寄バス停 | 和歌山大学前駅 |
最寄IC |
和歌山北IC(大阪方面から) 和歌山IC(白浜方面から) |
外部リンク | イオンモール和歌山 公式サイト |
概要
立地と商圏
和歌山市北部のニュータウン「ふじと台」[2]の北側にある[7]商業地区に立地[4]。
南海本線和歌山大学前駅の駅ビル「ふじと台ステーションビルエスタシオン」[10]の東側にあり[11]、同ビル東館3階とブリッジで[10]直結している[4]。
国道26号線などと接続する和歌山市道中平井線沿いにある[9]。
開業時点では、和歌山市道中平井線が接続する[9]第二阪和国道 は未開通であるが[7][11]、ふじと台に近接する平井ランプが開通すると[11]、和歌山市内などからの利便性向上が見込まれることから[11]、開通後にさらに広域からの集客力が増すと期待されている[9]。こうした交通至便な立地であることから[3]、和歌山県方面では和歌山市内だけでなく海南市や岩出市まで[3][12]、大阪府泉南郡岬町や阪南市までの[12]自家用車で30分で来店可能な約16万世帯・約42万人を商圏と見込んで開業することになった[12][2][9]。
当施設の開業により、和歌山県内からの来店客が多くいたとされるイオンモールりんくう泉南の顧客を取り込んで[3]、和歌山県外への消費の流出を抑える効果が期待できるとされている[3]。
しかし、周辺の道路が慢性的に渋滞するなどの問題があり、開業初年度の来店者数は目標を約10%下回る約900万人に留まった[13]。
和歌山市内の商業への影響
昭和初期には大阪・ミナミと肩を並べるほどの繁華街であったぶらくり丁商店街[14]では、1998年(平成10年)12月に和歌山大丸が駐車場不足や売場の小ささから来る競争力の不足で閉店[15]、2001年(平成13年)2月26日に丸正百貨店が年自己破産を申請して閉店[16]、同年5月にはビブレも閉店して[15]集客力のある大規模小売店舗が全て閉店する事態となり、衰退傾向は一気に加速した[17]。
さらに、当施設の開業などで競争が一段と激しくなることから業績の回復が難しくなるとして[18]、当施設の概要発表直後の2013年(平成25年)12月26日に髙島屋が[18][19]南海電鉄和歌山市駅ビルに出店している和歌山店[20]を2014年(平成26年)8月末で閉店すると発表し[18][19]、その後8月31日に高島屋和歌山店が閉店[21]。和歌山市の中心市街地の空洞化が一段と進むことになった[19]。
当施設が和歌山市の中心市街地からは離れていることから、中心市街地にとっては波及効果ではなく競合による顧客流出で空洞化が促進される恐れがあるとの指摘がなされている[3]。
また、同じ和歌山市内にある県内最大手スーパーのオークワが運営するショッピングセンター「パームシティ和歌山」及び核店舗の「オークワ パームシティ和歌山店」は、当店との競合に対応するために改装を行い[3][22]、2013年(平成25年)12月6日に「スーパーセンターオークワ パームシティ和歌山店」として業態転換の上、新装開業している[3][23]。
施設の概要と特徴
地下1階・地上3階建て[5][2]延床面積約128,000m2[4][6]
商業施設面積は約69,000m2で[5][2]、そのうち店舗面積は約48,500m2あり[7][8]、開業時点では「イオン和歌山店」を核店舗として210の専門店が入居すると共に[4][6]、シネマコンプレックスの[12]「イオンシネマ」も出店していた[2]。
ベンチやソファを随所に設置して休憩しながら買い物できるようにしたほか、店舗の周辺地域には子どもがいる世帯が多いことから、各階に授乳室などがある「ベビールーム」を設け、そのうち、1階と3階の部屋には遊び場を備えたものとするなど子供連れでの来店を想定した設備を導入しており、開業時から来店客が疲れにくいような配慮を行っていた[6]。 子供連れへの配慮として、この他にも子ども用トイレ「キッズトイレ」や子ども用品店を集めた「キッズモール」などもを配置されていた[6]。
また、「認知症サポーター」や「サービス介助士」による買い物支援などの高齢者向けのサービスも開業時から実施している[12]。
また、屋内にテラスや催事が開催可能なスペースを設けたほか[6]、「日本の棚田百選」に選ばれている有田川町の棚田である通称「あらぎ島」をイメージした棚田状の広場[3]「ふじとパーク」を開設する[12]など、非商業施設も開業時から配置していた。
沿革
- 2009年(平成21年)
- 5月18日 - 大橋健一和歌山市長(当時)が南海本線和歌山大学前駅の東側にイオンモールが出店する計画があることを定例会見で公表[24]。
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
- 3月2日 - 「イオン ふるさとの森」植樹祭を開催。[26]
- 3月13日 - 報道関係者向けの内覧会を開催[6]。
- 3月14日・15日 - 地元住民を対象とした内覧会を開催[9]。
- 3月16日 - 正式開業[4][5]。
- 2015年(平成27年)
- 6月20日 - 核店舗の「イオン和歌山店」を「イオンスタイル和歌山」に名称変更[要出典]。
主なテナント
開業時点では「イオン和歌山店」を核店舗として210の専門店が入居していた[4][6]。
イオンスタイル和歌山
開業時点では、約3,500m2の食品売り場があり[2]、中でも牛肉消費量全国一となっていた和歌山県の地域性を考慮して精肉コーナーに力を入れており[6]、直営店では珍しい対面式や量り売りも導入した[6]。
また、高齢者や子ども連れなどへの配慮として「袋詰めサービス」を近畿地区では初めて導入している[12]。
そして、衣料品売り場では和歌山大学が近隣にあることを考慮して若者向けを充実させた商品展開を開業時点では行った[6]。
その他にも、開業時から和歌山県内全域を対象とするネットスーパーや、購入物を自宅まで届ける「即日便」といった配送関連のサービスも行っていた[12]。
専門店
開業時点では、210の専門店が入居しており[4][6]、近畿地方初出店の19店舗を含めて132店舗が和歌山県初出店と全店舗の60%以上を占めていた[12]。
また、農産物直売所としては全国で初めての大型ショッピングセンターへの出店となった「産直市場よってって」が出店したほか[6]、近隣に和歌山大学があること考慮して外資系ファッション店も多めに出店させていた[12]。
その他にも、約1,000席のフードコートや[6][2][3]自動車販売店4店舗も開設された[12]。
出店テナント全店の一覧は「ショップリスト」を参照。
イオンシネマ
イオンシネマ和歌山 AEON CINEMA WAKAYAMA | |
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情報 | |
正式名称 | イオンシネマ和歌山 |
完成 | 2014年 |
開館 | 2014年3月16日 |
開館公演 | 『アナと雪の女王』他 |
収容人員 | (10スクリーン)1,773人 |
設備 | ドルビーデジタル5.1ch、DLP |
用途 | 映画上映 |
運営 | イオンエンターテイメント株式会社 |
外部リンク | イオンシネマ和歌山 |
10スクリーン合計約1,800席の「シネマコンプレックス」で[12]、映画のシーンに合わせて前後左右に動く座席「D-BOX」[3]や新型音響設備を近畿地方で初めて導入した[12]。
なお、2004年(平成16年)12月に和歌山市郊外に10スクリーンと大型駐車場を備えたシネマコンプレックスの「ジストシネマ和歌山」(ガーデンパーク和歌山)が開業しており[27]和歌山市内におけるシネマコンプレックスとしては2か所目である。また、ジストシネマ以外のシネマコンプレックスは県内初である。
スクリーンNo. | 座席数 | 車椅子席 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 118 | 2 | |
2 | 165 | 2 | |
3 | 115 | 2 | |
4 | 93 | 2 | |
5 | 165 | 2 | |
6 | 239 | 2 | |
7 | 376 | 3 | ドルビーアトモス ULTIRA、3D対応 一般席365、D-BOX席11 |
8 | 182 | 2 | 3D対応 一般席171、D-BOX席11 |
9 | 165 | 2 | 3D対応 |
10 | 155 | 2 |
交通
詳細は「アクセス」を参照。
脚注
- ^ “イオンモール和歌山公式ホームページ モール概要”. イオンモール和歌山公式ホームページ. イオンモール和歌山. 2024年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年6月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k “3月16日オープン「イオンモール和歌山」”. わかやま新報(和歌山新報社). (2013年12月10日)
- ^ a b c d e f g h i j k 田島武文(2013年12月10日). “変わる商業地図…イオンモール和歌山3月開業”. 読売新聞(読売新聞社)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “イオンオープン 開店前に6600人詰め掛け”. わかやま新報(和歌山新報社). (2014年3月17日)
- ^ a b c d e f g “人気ブランドずらり 6600人が列 「イオンモール和歌山」オープン” 産経新聞 (産経新聞社). (2014年3月17日)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r “16日、イオンモール和歌山オープン 専門店は210店舗”. 紀伊民報(紀伊民報). (2014年3月14日)
- ^ a b c d e “イオン、14年春に開店”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2012年7月14日)
- ^ a b “イオンモールが和歌山に初出店 2014年春”. 紀伊民報(紀伊民報). (2012年7月16日)
- ^ a b c d e f 村山卓也、梨木美花(2014年3月16日). “延びる道路 伸びる街…イオンモール和歌山 きょう開業”. 読売新聞 (読売新聞社)
- ^ a b “ふじと台の駅ビル「エスタシオン」完成式典”. わかやま新報(和歌山新報社). (2012年9月16日)
- ^ a b c d e “今秋にも着工 ふじと台のイオンモール”. わかやま新報(和歌山新報社). (2012年7月14日)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n “16日、イオンモール和歌山オープン 専門店は210店舗”. 紀伊民報(紀伊民報). (2013年12月10日)
- ^ 高橋祐貴(2015年3月29日). “イオンモール和歌山:来館者、目標の9割 開業から1年、交通渋滞が影響”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ “ぶらくりエンターテイメント事業開始”. わかやま新報 (和歌山新報社). (2009年12月14日)
- ^ a b 大型閉鎖店舗再生等対策の総合プロデュース人材育成事業 副読本 (Report). 経済産業省. (2003年).
- ^ 帝国データバンク大型倒産速報 株式会社丸正 (Report). 帝国データバンク. (2001年2月26日).
- ^ 『関西のまち』 明治安田生命保険大阪総務部 関西を考える会、2010年6月。
- ^ a b c 岸本桂司 (2013年12月26日). “高島屋:和歌山店 14年8月末に閉店へ”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ a b c “高島屋和歌山店が来年8月閉店”. わかやま新報(和歌山新報社). (2013年12月27日)
- ^ “高島屋和歌山店が来年8月閉店”. わかやま新報(和歌山新報社). (2013年5月9日)
- ^ “高島屋が閉店 南海市駅ビルで41年”. 和歌山新報. 2024年5月31日閲覧。
- ^ “「パームシティ」年内めどに改装 オークワ”. わかやま新報(和歌山新報社). (2013年4月3日)
- ^ “パームシティがリニューアルオープン”. わかやま新報(和歌山新報社). (2013年12月6日)
- ^ “和大新駅東側にイオン出店計画” 毎日新聞 (毎日新聞社). (2009年5月19日)
- ^ イオンモール和歌山起工式 2014年春開業目指す(写真付き)
- ^ イオンモール和歌山でオープンに先駆け植樹祭(写真付)
- ^ “シネマプラザ築映:ぶらくり丁の老舗映画館、月末で67年の歴史に幕”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2005年8月9日)
外部リンク
- イオンモール和歌山 公式サイト
- イオンシネマ和歌山
- イオンシネマ和歌山 (@ac_wakayama) - X(旧Twitter)