アンブロケトゥス科(アンブロケトゥスか、Ambulocetidae)は、約5,000万- 約4,900万年前(新生代始新世初期[1])に生息していた、水陸両生の原始的クジラ類の一群。

アンブロケトゥス科
アンブロケトゥス
Ambulocetus natans (想像図)
地質時代
約5,000万- 約4,900万年前
新生代古第三紀始新世初期)
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 鯨偶蹄目 Cetartiodactyla
亜目 : 原クジラ亜目 Archaeoceti
: アンブロケトゥス科 Ambulocetidae
Thewissen et al., 1996
学名
Ambulocetidae
Thewissen et al., 1996
和名
アンブロケトゥス科
Thewissen et al., 1996 (模式属
Dehm et Oettingen-Spielberg, 1958
Bajpai et Gingerich, 1998

模式属であるアンブロケトゥスと、ガンダカシアヒマラヤケトゥスの3属で構成される。ただし、ヒマラヤケトゥスには、これをパキケトゥス科とする異説がある。

特徴

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アンブロケトゥス科のアンブロケトゥス・ナタンスの骨格標本。国立科学博物館の展示。

彼らの化石が発見されるのは、パキスタンパンジャーブ州およびインド北部であり、生息当時は、温暖で遠浅なテティス海とそれに面したローラシア大陸南岸地域であったところの岩層である。

歩くのにも泳ぐのにも適した形質を具えており、ワニのような生態を持ち、浅瀬で待ち伏せ型の狩りをする四つ足の肉食性哺乳類であったと考えられている。カワウソのように、しかし、クジラ独特の上下動の大きな泳ぎをしたらしい。

進化系統

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アンブロケトゥス科はパキケトゥス科から進化したと考えられ、レミングトノケトゥス科[2]を経てプロトケトゥス科につながる系統であるとされる。

脚注

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  1. ^ 生存期間の詳細:約5,000万- 約4,900万年前(新生代古第三紀始新世初期〈ヤプレシアン期〉)。
  2. ^ 特殊化が進んで傍系となった既知のレミングトノケトゥス類ではなく、その初期のものが進化系統に含まれると考えられている。

参考文献

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  • J. G. M. Thewissen, S. I. Madar, and S. T. Hussain (1996). “Ambulocetus natans, an Eocene cetacean (Mammalia) from Pakistan”. Courier Forschungsinstitut Senckenberg 191: 1-86. 

関連項目

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外部リンク

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