アルヴィン・リー
アルヴィン・リー(Alvin Lee、本名:グラハム・アンソニー・バーンズ、1944年12月19日 - 2013年3月6日)は、イングランドの歌手、ソングライター、ギタリストである。ブルースロック・バンドのテン・イヤーズ・アフターでリード・ボーカリストおよびリード・ギタリストを務めたことによって最もよく知られている。
アルヴィン・リー Alvin Lee | |
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アルヴィン・リー(1974年) | |
基本情報 | |
出生名 | Graham Anthony Barnes |
生誕 | 1944年12月19日 |
出身地 | イングランド ノッティンガム |
死没 | 2013年3月6日(68歳没) |
ジャンル | ブルースロック、ブルース、ロック、ロカビリー |
職業 | ミュージシャン、シンガーソングライター、音楽プロデューサー |
担当楽器 | ボーカル、ギター |
活動期間 | 1960年 - 2013年 |
レーベル | デッカ、デラム、コロムビア、クリサリス、ポリドール、RSO、アトランティック |
共同作業者 | テン・イヤーズ・アフター |
公式サイト |
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略歴
編集生い立ち
編集アルヴィン・リーはノッティンガムで生まれ[1]、ウォラトンのマーガレット・グレンボット・スクールに通っていた。13歳でギターを弾き始めた。1960年、リーはレオ・ライオンズとともにテン・イヤーズ・アフターの核を形成した。両親のジャズやブルースのレコード・コレクションに影響を受けたが、その興味を引き起こしたのはロックンロールの登場であった。
キャリア
編集ウッドストック・フェスティバルでのリーのパフォーマンスは、イベントのドキュメンタリーとして映画に収められており、その「超高速」演奏[2]が彼をスターダムに押し上げるのに役立った[3]。すぐにバンドは世界中のアリーナやスタジアムで演奏するようになった。映画はリーの音楽を世界中の聴衆に広めたが、反面、以前からのファンの支持や自らの自由を失ったと彼は後に語った[4]。
リーは「西洋で最速のギタリスト」と名付けられ、1980年代に発展するシュレッド・スタイルによる演奏の先駆けと見なされた[5]。
テン・イヤーズ・アフターの成功により、10枚のアルバムを共にリリースしたが、1973年までに、リーはバンドのスタイルに制限されていると感じるようになった。コロムビア・レコードに移籍したことでラジオ・ヒット曲「チェンジ・ザ・ワールド (I'd Love to Change the World)」が生まれたが、リーはレーベルが推し進めるポップスよりもブルースロックを好んだ。彼は彼らの2枚目のコロムビアでのアルバム発表後にグループを脱退した。アメリカのクリスチャン・ロックのパイオニアであるマイロン・ルフェーヴルと一緒に、ジョージ・ハリスン、スティーヴ・ウィンウッド、ロニー・ウッド、ミック・フリートウッドをゲストに迎え、カントリー・ロックの最前線にあると称賛されたアルバム『自由への旅路』のレコーディングとリリースを行った。また、1973年にはアルバート・リー、ピーター・フランプトン、ロリー・ギャラガーなど数多くのゲスト・スターをフィーチャーしてロンドンで録音された、ジェリー・リー・ルイスの2枚組アルバム『ロックン・ロール・スーパー・セッション (The Session...Recorded in London with Great Artists)』に参加した。その1年後、敢えて、リーはロンドンのレインボー・シアター公演で演奏するためにアルヴィン・リー&カンパニーを結成し、2枚組ライブ・アルバム『栄光への飛翔 (イン・フライト)』としてリリースした。バンドのさまざまなメンバーが次の2枚のアルバム『パンプ・アイアン』『レット・イット・ロック』に引き続き参加した。1975年後半、ボ・ディドリーのアルバム『栄光のロックン・ロール・ジャム (The 20th Anniversary of Rock 'n' Roll)』にて、数曲でギターを弾いた。彼はドラムにトム・コンプトン、ベースにミック・ホークスワースを迎えた「テン・イヤーズ・レイター」という形で1970年代を締めくくり、2枚のアルバム『甦る雷神』(1978年)と『ライド・オン』(1979年)をリリースし、ヨーロッパやアメリカを広範囲にわたってツアーした。
レア・バードのスティーヴ・グールドとのコラボレーションによる2枚のアルバム、ジョン・メイオールやローリング・ストーンズの元ギタリストであるミック・テイラーが彼のバンドに参加したツアーなどによって、1980年代はリーの方向性に別の変化をもたらした。
リーの精力的な音楽活動の結果には20枚以上のアルバムがあり、その中には1987年の『デトロイト・ディーゼル』、プロデューサーのテリー・マニングとメンフィスで録音された1989年の『アバウト・タイム』(テン・イヤーズ・アフターの再結成アルバム)、および『ズーム』『Nineteen Ninety-Four』(米国盤のタイトルは『I Hear You Rockin'』)という1990年代のコレクションが含まれている。両アルバムのゲスト・アーティストには、ジョージ・ハリスンが含まれている。
『アルヴィン・リー・イン・テネシー』は、スコティ・ムーアとD・J・フォンタナとの録音で2004年にリリースされた。リーの最後のアルバム『スティル・オン・ザ・ロード・トゥ・フリーダム』は、2012年9月にリリースされた。
その死
編集リーは、2013年3月6日にスペインで亡くなった[6]。心房細動を治療するための「通常の外科的処置後に起きた予期せぬ合併症」だった[7][8][9][10]。68歳没。彼の元バンドメイトはその死を嘆いた。レオ・ライオンズは彼を「兄弟に最も近いもの」と呼び、リック・リー(同姓だが血縁関係はない)は「彼の死の現実についてまだピンと来ていない」と述べた。『ビルボード』誌は、ウッドストック・フェスティバルでの「I'm Going Home」や1971年のヒット・シングル「I'd Love to Change the World」などを画期的なパフォーマンスとして強調した[11]。
ディスコグラフィ
編集スタジオ・アルバム
編集- 『パンプ・アイアン』 - Pump Iron! (1975年)
- 『レット・イット・ロック』 - Let It Rock (1978年)
- 『甦る雷神』 - Rocket Fuel (1978年) ※アルヴィン・リー&テン・イヤーズ・レイター名義
- 『ライド・オン』 - Ride On (1979年) ※アルヴィン・リー&テン・イヤーズ・レイター名義
- 『フリー・フォール』 - Free Fall (1980年) ※アルヴィン・リー・バンド名義
- 『RX5』 - RX5 (1981年)
- 『デトロイト・ディーゼル』 - Detroit Diesel (1986年)
- 『ズーム』 - Zoom (1992年)
- Nineteen Ninety-Four (1994年)
- 『アルヴィン・リー・イン・テネシー』 - In Tennessee (2004年)
- Saguitar (2007年)
- 『スティル・オン・ザ・ロード・トゥ・フリーダム』 - Still on the Road to Freedom (2012年)
コラボレーション・アルバム
編集- 『自由への旅路』 - On the Road to Freedom (1973年) ※with マイロン・ルフェーヴル
ライブ・アルバム
編集- 『栄光への飛翔 (イン・フライト)』 - In Flight (1974年)
- Live at Rockpalast (1978年)
- Live In Vienna (1994年)
- The Last Show (2013年)
シングル
編集- "Detroit Diesel" (1986年)
テン・イヤーズ・アフター
編集脚注
編集- ^ “Alvin Lee, rock guitarist in the band Ten Years After, dies at 68”. BBC News (6 March 2013). 2020年7月1日閲覧。
- ^ “Cricklewood Green – Ten Years After : Songs, Reviews, Credits, Awards”. AllMusic. 3 July 2013閲覧。
- ^ Tobler, John (1992). NME Rock 'N' Roll Years (1st ed.). London: Reed International Books Ltd. p. 201. ISBN 0-600-57602-7. CN 5585
- ^ Woodstock: Three Days That Rocked the World. New York: Sterling Publishing Co. (2009). p. 193. ISBN 978-1-4027-6623-7
- ^ Pete Brown, Harvey P. Newquist (1997). Legends of Rock Guitar: The Essential Reference of Rock's Greatest Guitarists. Milwaukee WI: Hal Leonard Corp.. p. 197. ISBN 0-7935-4042-9
- ^ “Guitarist Alvin Lee of Ten Years After dies at 68”. CBS News (6 March 2013). 2020年7月1日閲覧。
- ^ “Alvin Lee's Cause Of Death Revealed By Family”. Wizbang Pop (5 October 2013). 2020年7月1日閲覧。
- ^ Rob Power (6 March 2013). “Ten Years After's Alvin Lee dies”. MusicRadar. 2020年7月1日閲覧。
- ^ “Ten Years After Singer And Guitarist Alvin Lee Dies Aged 68”. Stereoboard UK. 2020年7月1日閲覧。
- ^ “Alvin Lee von Ten Years After verstorben”. 6 March 2013閲覧。
- ^ Schneider, Marc. “Alvin Lee of Ten Years After Dead at 68”. Billboard Magazine. 6 March 2013閲覧。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- アルヴィン・リー - IMDb
- ALVIN LEE & TEN YEARS AFTER
- Paytress, Mark (January 1997). “Ten Years After”. Record Collector (221): 84–89.
- アルヴィン・リー - Discogs