アルベルス正積円錐図法
アルベルス正積円錐図法(アルベルスせいせきえんすいずほう、Albers Equal-Area Conic Projection)とは、地図投影法の一つで、2つの標準緯線を持つ図法の一種である[1]。円錐図法であり、正積図法でもある[2]。1805年にハインリヒ・クリスティアン・アルベルスが考案・発表した[2]。
日本の国土地理院が発行する「全国都道府県市区町村別面積調」では、平成26年面積調から、面積測定に当たり2本の標準緯線を北緯33°及び北緯44°、中央経線を東経135°とするアルベルス正積円錐図法を採用している[3]。
投影法の特徴
編集この投影法により、地球は円錐台の側面の展開図に投影され、緯線は円錐台の頂点の展開点を中心とする同心円弧状に、経線は当該展開点から放射状に描かれる。極点は緯線円弧群と同心の円弧へ投影されることになる。高緯度側の標準緯度を90°に設定したものがランベルト正積円錐図法に相当する。
投影の表式
編集以下では地球を赤道半径 a 、離心率 e の扁球回転楕円体として説明する。
座標原点を円錐台の頂点に相当する投影点にとり、当該原点から赤道へ向かう方向を正方向とした中央経線をX軸に設定し、当該中央経線の経度をλ0 とするとき、2つの標準緯度 φ1、φ2 に対して、緯度 φ、経度 λ の点を
に投影する。ただし、
- (赤道と緯度 φ の平行圏に挟まれた緯度帯の面積[4])
脚注
編集- ^ 菅野 1987, p. 24.
- ^ a b 日本地誌研究所 1989, p. 356.
- ^ “「平成26年全国都道府県市区町村別面積調」の概要”. 国土地理院. 2020年5月19日閲覧。
- ^ “地理院地図の計測機能(面積)”. 国土地理院. 2020年5月19日閲覧。
参考文献
編集- 菅野峰明 著「地図」、菅野峰明・安仁屋政武・高阪宏行 編『地理的情報の分析手法』古今書院〈地理学講座〉、1987年、1-68頁。ISBN 4-7722-1228-0。
- 日本地誌研究所 編『地理学辞典 改訂版』二宮書店、1989年。ISBN 4-8176-0088-8。
関連項目
編集外部リンク
編集- Weisstein, Eric W. "Albers Equal-Area Conic Projection". mathworld.wolfram.com (英語).