アムピロギアー
アムピロギアー(古希: Ἀμφιλογία, Amphilogiā)は、ギリシア神話の女神である。その名前は「口争い[1]」、「水掛け論」を意味する[2]。アンピロギアー、長音を省略してアムピロギア、アンピロギアとも表記される。
ヘーシオドスの『神統記』によると、不和と争いの女神エリスの娘で[3]、ポノス(労苦)、レーテー(忘却)、リーモス(飢餓)、アルゴス(悲歎)、ヒュスミーネー(戦闘)、マケー(戦争)、ポノス(殺戮)、アンドロクタシアー(殺人)、ネイコス(紛争)、プセウドス(虚言)、ロゴス(空言)、デュスノミアー(不法)、アーテー(破滅)、ホルコス(誓い)と兄弟[4]。これらの神々はいずれも人々に害をなす、様々な災いの擬人化である。
ローマ神話のアルテルカーティオー(Altercatio)にあたる。これはラテン語で「口論」などの意である。ヒュギーヌスでは、アムピロギアー(アルテルカーティオー)はアイテールとガイアの娘に数えられている[5]。
系図
編集カオス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エレボス | ニュクス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アイテール | ヘーメラー | モロス | ケール | タナトス | ヒュプノス | オネイロス | モーモス | オイジュス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ヘスペリデス | クロートー(モイラ) | ラケシス(モイラ) | アトロポス(モイラ) | ネメシス | アパテー | ピロテース | エリス | ゲーラス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ポノス | レーテー | リーモス | アルゴス | ヒュスミーネー | マケー | ポノス | アンドロクタシアー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ネイコス | プセウドス | ロゴス | アムピロギアー | デュスノミアー | アーテー | ホルコス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||