アタカマ石
鉱物の一種
アタカマ石(アタカマせき[5][6]、atacamite、アタカマ鉱)は、ハロゲン化鉱物の一種。化学組成は Cu2(OH)3Cl[6]、結晶系は斜方晶系[6]。
atacamite | |
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チリ産アタカマ石 | |
分類 | ハロゲン化鉱物 |
シュツルンツ分類 | 3.DA.10a |
Dana Classification | 10.1.1.1 |
化学式 | Cu2(OH)3Cl |
結晶系 | 斜方晶系 |
へき開 | {010}に完全 |
モース硬度 | 3.5 |
光沢 | 金剛光沢 |
色 | 緑色 |
条痕 | 緑色 |
比重 | 3.8 |
文献 | [1][2][3][4] |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
産出地
編集主な産地はアタカマ砂漠の他、乾燥地域であるアメリカ合衆国のユタ州などである。日本では東京都の三宅島に産する[2]。
比較的稀な鉱物で、銅を含む一次鉱物が砂漠で風化、または酸化されたときに生成する。火山噴出物・熱水噴出孔・変質した青銅や銅の人工物からも報告されている[4]。
性質・特徴
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用途・加工法
編集銅鉱石としての利用はさほど多くない。
サイド・ストーリー
編集アタカマ石グループ
編集- anatacamite - Cu2Cl(OH)3、三斜晶系
- アタカマ石 atacamite - Cu2(OH)3Cl、斜方晶系
- ボタラック石 botallackite - Cu2(OH)3Cl、単斜晶系
- 単斜アタカマ石 clinoatacamite - Cu2(OH)3Cl、単斜晶系
- gillardite - Cu3Ni(OH)6Cl2、三方晶系
- haydeeite - Cu3Mg(OH)6Cl2、三方晶系
- herbertsmithite - Cu3Zn(OH)6Cl2、三方晶系
- kapellasite - Cu3Zn(OH)6Cl2、三方晶系
- パラアタカマ石 paratacamite - Cu3(Cu,Zn)(OH)6Cl2、三斜晶系
脚注
編集- ^ 国立天文台編 編「おもな鉱物」『理科年表 平成20年』丸善、2007年、640頁。ISBN 978-4-621-07902-7。
- ^ a b c d Atacamite (英語), MinDat.org, 2012年6月5日閲覧。
- ^ Atacamite (英語), WebMineral.com, 2012年6月5日閲覧。
- ^ a b c “Atacamite” (PDF) (英語). Handbook of Mineralogy. Mineralogical Society of America. 2012年6月5日閲覧。
- ^ 文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、5頁。ISBN 4-8181-8401-2。
- ^ a b c 松原聰、宮脇律郎『日本産鉱物型録』東海大学出版会〈国立科学博物館叢書〉、2006年、10頁。ISBN 4-486-03157-1、ISBN 978-4-486-03157-4。
- ^ Helga C. Lichtenegger; et al. (2002). “High abrasion resistance with sparse mineralization: copper biomineral in worm jaws”. Science (American Association for the Advancement of Science) 298 (5592): 389–92. doi:10.1126/science.1075433. ISSN 0036-8075. PMID 12376695.
参考文献
編集- 松原聰『日本の鉱物』学習研究社〈フィールドベスト図鑑〉、2003年、85頁。ISBN 4-05-402013-5。
- ロナルド・ルイス・ボネウィッツ 著、青木正博 訳『岩石と宝石の大図鑑 : 岩石・鉱物・宝石・化石の決定版ガイドブック』誠文堂新光社、2007年。ISBN 978-4-416-80700-2。
- 青木正博『鉱物分類図鑑 : 見分けるポイントがわかる』誠文堂新光社、2011年、87頁。ISBN 978-4-416-21104-5。
関連項目
編集外部リンク
編集- ウィキメディア・コモンズには、アタカマ石に関するカテゴリがあります。
- Atacamite Group (英語), MinDat.org, 2012年6月5日閲覧。
- 福岡正人. “ハロゲン化鉱物(halides)”. 地球資源論研究室. 広島大学大学院総合科学研究科. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年6月5日閲覧。
- “標本名索引-英名”. 地質標本館. 産業技術総合研究所地質調査総合センター. 2016年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年6月5日閲覧。