アシナガイグチ(足長猪口[1]・脚長猪口、学名: Boletellus elatus)はイグチ目イグチ科キクバナイグチ属キノコである[2]。傘の大きさに対して、とても長い柄が特徴で、和名の由来となっている[1]。食毒不明[3]

アシナガイグチ
茨城県行方市・2017年8月
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
亜門 : ハラタケ亜門 Agaricomycotina
: ハラタケ綱 Agaricomycetes
亜綱 : ハラタケ亜綱 Agaricomycetidae
: イグチ目 Boletales
: イグチ科 Boletaceae
: キクバナイグチ属 Boletellus
: アシナガイグチ B. elatus
学名
Boletellus elatus Nagasawa
和名
アシナガイグチ

分布・生態

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日本および北アメリカ大陸メキシコ)に分布する[2]

菌根菌(菌根性)[1]。夏から秋にかけて、ブナ科の混じる林内に発生し、時に群生することもある[2][1]

形態

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子実体からなる。傘は直径3 - 9センチメートル (cm) 、半球形からまんじゅう形になる[2][3]。傘表面は赤褐色から栗褐色または帯紫褐色、多少フェルト状のち無毛となり、湿潤時はやや粘性がある[2][3]管孔は幼菌時黄色のち緑黄色からオリーブ緑色となる[3]。孔口は管孔と同色で、多角形[3]

は高さ9 - 23 cm、径6 - 12ミリメートル (mm) [2]。その名のとおり柄が細長いキノコであり、基部付近は白色の菌糸に被われ[3]、急に太まり一方に曲がる[2]。柄の表面は軟毛に被われており、傘よりやや暗い色をしている[2]は白色から淡黄色で、切断すると変色しないか僅かに赤変する[2][3]


茨城県潮来市・2016年9月
管孔口
潮来市・2016年9月
柄の基部
潮来市・2016年9月

近縁種

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脚注

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参考文献

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  • 大作晃一『きのこの呼び名事典』世界文化社、2015年9月10日。ISBN 978-4-418-15413-5 
  • 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編『日本のきのこ』(増補改訂新版)山と渓谷社〈山渓カラー名鑑〉、2011年12月。ISBN 978-4-635-09044-5 
  • 大作晃一・吹春俊光・吹春公子『おいしいきのこ毒きのこハンディ図鑑 : 北海道から沖縄まで、各地のきのこ365種を紹介』主婦の友社、2016年8月。ISBN 978-4-07-416841-5 

関連項目

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