アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン
「アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン」(I Can't Stand the Rain)は、アン・ピーブルズが1973年に発表した楽曲。
「アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン」 | ||||
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アン・ピーブルズ の シングル | ||||
初出アルバム『I Can't Stand the Rain』 | ||||
B面 | I've Been There Before | |||
リリース | ||||
規格 | 7インチ・シングル | |||
録音 | テネシー州メンフィス、ロイヤル・レコーディング・スタジオ | |||
ジャンル | ソウル | |||
時間 | ||||
レーベル | ハイ・レコード | |||
作詞・作曲 | アン・ピーブルズ、ドン・ブライアント、バーナード・ミラー | |||
プロデュース | ウィリー・ミッチェル | |||
チャート最高順位 | ||||
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アン・ピーブルズ シングル 年表 | ||||
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概要
編集メンフィスのある晩、アン・ピーブルズは、のちに結婚することになるハイ・レコードのスタッフ・ライターのドン・ブライアントら友人たちとコンサートに出かけるため落ち合った。だが、ちょうど出発しようとしたときに土砂降りになった。ピーブルズは思わずきっとなって言った。「私は雨には我慢ならないの」[2]
当時のリズム&ブルースはザ・ドラマティックスの「In the Rain」やラヴ・アンリミテッドの「Walkin' in the Rain with the One I Love」など、悪天候を歓迎するような内容の歌がヒットチャートをにぎわせていた。職業的作家として「胸に来る」フレーズを拾い上げることが習慣化していたドン・ブライアントはむしろ流行に反するよい言葉だと考え、それからすぐにピアノに向かった。ピーブルズと地元のDJのバーナード・ミラーが様々なアイデアを出し、メロディと詞が紡ぎだされていった。曲はその日の夜に書き上げられ、翌朝ハイ・レコードのウィリー・ミッチェルのもとへ持ち込まれた。「俺たちは結局外に出かけなかった。誰もコンサートのことなんか忘れちまった」とブライアントは回顧している[2]。
雨の音を表現するために、当時の真新しい楽器であるエレクトリック・ティンバレスが用いられた。
1973年7月、シングルとして発売[1]。ビルボード・Hot 100で38位を記録し、ビルボードのソウルチャートで6位を記録した。
『ローリング・ストーン』誌が選ぶ最も偉大な500曲において、197位にランクされている[3]。
カバー・バージョン
編集- ハンブル・パイ - 1974年のアルバム『サンダーボックス』に収録。
- ロン・ウッド - 1975年のアルバム『ナウ・ルック』に収録。
- グラハム・セントラル・ステーション - 1975年のアルバム『Ain't No 'Bout-A-Doubt It』に収録。
- エラプション - 1978年のシングル。オーストラリアとベルギーで1位、ノルウェーで2位、イタリアで3位、オランダ、オーストリア、ニュージーランドで4位、イギリスとフランスで5位を記録した。ビルボード・Hot 100wでは18位を記録した。
- ローウェル・ジョージ - 1979年のアルバム『Thanks, I'll Eat It Here』に収録。
- ティナ・ターナー - 1984年のアルバム『プライヴェート・ダンサー』に収録。
- ザ・コミットメンツ - 1991年公開の映画『ザ・コミットメンツ』で演奏。
- カサンドラ・ウィルソン - 1993年のアルバム『ブルー・ライト・ティル・ドーン』に収録。
- アル・クーパー - 2001年のコンピレーション・アルバム『Rare and Well Done: The Greatest and Most Obscure Recordings 1964-2001』に収録。
脚注
編集- ^ a b 45cat - Ann Peebles - I Can't Stand The Rain / I've Been There Before - Hi - USA - 45-2248
- ^ a b Dorian Lynskey, "Ann Peebles: the girl with the big voice", The Guardian, 20 February 2014. Retrieved 30 June 2014
- ^ “The 500 Greatest Songs of All Time” (英語). Rolling Stone (2021年9月15日). 2021年12月21日閲覧。