アイコン・オブ・ザ・シーズ
アイコン・オブ・ザ・シーズ(英語: Icon of the Seas)は、ロイヤル・カリビアン・インターナショナルが運航する世界最大のクルーズ客船である[4]。全長365m、総トン数は250,800総トンであり、乗客乗員を合わせると最大で1万人近くを収容可能。2024年1月に就航し、それまで世界最大であったワンダー・オブ・ザ・シーズを1万総トン以上上回り世界最大となった[7]。
アイコン・オブ・ザ・シーズ Icon of the Seas | |
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基本情報 | |
船種 | クルーズ客船 |
クラス | アイコンクラス |
運用者 | ロイヤル・カリビアン・インターナショナル |
経歴 | |
起工 | 2022年4月5日[1] |
進水 | 2022年12月9日[2] |
竣工 | 2023年11月27日[3] |
処女航海 | 2024年1月27日[4] |
要目 | |
総トン数 |
248,663 トン[5][3] 250,800 トン[4] |
全長 |
364.75 m[5] 365 m[4] |
全幅 | 64.9 m[6][2] |
型幅 | 48.47 m[5] |
喫水 | 9.25 m[5] |
デッキ数 | 20階[6] |
主機関 |
二元燃料ディーゼル・エレクトリック (ディーゼル 6基)[5][3] |
出力 |
121,410馬力(89,310kW)(総出力)[5] 91,775馬力(67,500kW)(推進出力)[3] |
航海速力 | 22.0ノット[3] |
搭載人員 | 最大9,950人[4] |
旅客定員 | |
乗組員 | 2,350人[6][5] |
概要
編集アイコン・オブ・ザ・シーズ級の1番船として、フィンランドのマイヤー・トゥルクで建造され、2023年11月27日に引き渡された[3]。 船価は16億ドル[8]。
動力にはLNG(液化天然ガス)を用い、陸上電力接続や廃熱回収システムなどを組み合わせることで、環境面に配慮しているとされる[4]。一方で、LNGを使用すると温室効果ガス排出量が増えるという主張もある[9]。
2024年1月23日に行われた命名式にて、サッカー選手のリオネル・メッシによって命名され、1月27日からマイアミ発着のカリブ海クルーズでデビューした[10]。
施設
編集この船は20階建ての「海の上の超巨大テーマパーク」であり、8つの「街」から構成される[6]。
8つの街
編集- スリルアイランド
- 洋上最大となるウォーターパークエリア。業界初となるフリーフォールスライダーや、洋上では最も高いスライダー、洋上アスレチックなどを楽しめる。
- ザ・ハイドアウェイ
- 会場から約41mの高さに吊り下げ式インフィニティプールを備えたリラックスゾーン。
- チルアイランド
- 屋外プールエリア。クルーズ史上一番大きい「ロイヤルベイプール」などを備える。
- サーフサイド
- 船尾に位置するファミリー用エリア。
- アクアドーム
- 最上階に位置する屋内エンターテインメント施設。オアシスクラスで大人気の円形野外シアター「アクアシアター」を更に進化させた。
- スイートネイバーフッド
- スイート客室の宿泊客限定のエリア。
- ロイヤルプロムナード
- 船の目抜き通り。11m×29mもの巨大な窓からオーシャンビューを望むことができる。
- セントラルパーク
- 緑の木々や季節の花々が咲き誇るオープンエアの公園。
同型船
編集同じくアイコンクラスのスター・オブ・ザ・シーズの就航が2025年8月に予定されている[11]。
脚注
編集出典
編集- ^ 『世界の艦船』2022年7月号、p.169
- ^ a b 『世界の艦船』2023年3月号、p.121
- ^ a b c d e f 『世界の艦船』2024年2月号、p.120
- ^ a b c d e f g 『世界最大の客船「アイコン・オブ・ザ・シーズ」いよいよ運航開始』(プレスリリース)株式会社ミキ・ツーリスト、2024年1月31日 。2024年9月14日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 『クルーズ客船データブック 2024-2025』、p.236
- ^ a b c d e “Icon of the Seas(アイコン・オブ・ザ・シーズ)の情報”. ロイヤル・カリビアン・インターナショナル. 2024年9月14日閲覧。
- ^ “「世界最大の客船」記録更新! ロイヤルカリビアン新造船デビュー ついに収容人数“約1万人”!? 驚愕の船内!!”. 乗りものニュース (2024年2月1日). 2024年9月14日閲覧。
- ^ 『世界の艦船』2024年7月号、p.151
- ^ “世界最大のクルーズ客船が運航開始、9900名が乗船可能、LNG燃料でクリーンな運航を実現、一方で環境リスク論争も”. トラベルボイス (2024年2月1日). 2024年9月14日閲覧。
- ^ 『世界の艦船』2024年5月号、p.120、121
- ^ “Star of the Seas(スター・オブ・ザ・シーズ)の情報”. ロイヤル・カリビアン・インターナショナル. 2024年9月14日閲覧。
参考文献
編集- 海人社『世界の艦船』2022年7月号 No.975
- 海人社『世界の艦船』2023年3月号 No.990
- 海人社『世界の艦船』2024年2月号 No.1011
- 海人社『世界の艦船』2024年5月号 No.1017
- 海人社『世界の艦船』2024年7月号 No.1021
- 海事プレス社『クルーズ客船データブック 2024-2025』CRUISE 2024年5月臨時増刊