まいどはや (バス)
まいどはやは、富山県富山市で運行されているコミュニティバスである。当初はタウンマネージメント機関(TMO)の株式会社まちづくりとやまが運営し富山地方鉄道に運行を委託していたが[1]、2019年(平成31年)4月1日に運営会社の合併に伴い[2]、株式会社富山市民プラザまちづくり事業部が運営している(委託先は変更なし)[3][4]。
概要
編集2000年(平成12年)夏、富山商工会議所が創立120周年記念事業の一環としてコミュニティバスを3か月間試験運行、利用者アンケートを添えて富山市にコミュニティバスの実現を打診し、その結果、「まちづくりとやま」が富山地方鉄道に運行を委託する形で、2001年[1](平成13年)3月に中央ルート、2002年(平成14年)4月に清水町ルートの運行が開始された[5]。
2007年度の利用者数が26万人を記録したのを境に年々減少しており[6]、2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響も重なり13万人まで減少した[3][6]。利用者減少を踏まえ、2021年(令和3年)4月1日よりこれまでの2路線からルートを変更し、両回りの1路線(全長11Km)となった[4]。
運行車両は4台で、いずれも富山市が富山地方鉄道に運行支援として無償で貸与している。
当初の運賃は、小学生以上1乗車100円。9時台 - 19時台の運行で、中央ルート、清水町ルートとも、1時間につき3本運行していたが、2021年(令和3年)4月1日より中学生以上は1乗車200円に運賃を値上げした[3][4][6]。また、運行時間帯に変更はないが、運行本数を1時間につき2本運行(30分間隔の運行)に減便した[4]。なお、富山地方鉄道が導入したIC乗車カード「ecomyca」はこれまで通り利用可能である。
路線
編集現ルート
編集東・西ルートがあり、両ルートは一部を除き、ほぼ同じコースを外回り・内回りで循環する。いずれのルートも富山駅南口のバスターミナルには乗り入れしていない。
- 東(外回り)・西(内回り)ルート
- 富山駅前(CiC東側) ⇔ 新桜町 ⇔ 東田地方(ひがしでんじがた) ⇔ 北新町・大阪屋ショップ前 ⇔ 北新町東 ⇔ 於保多神社前 ⇔ 稲荷元町 ⇔ アピア前 ⇔ 館出町二丁目 ⇔ 栄町二丁目 ⇔ 栄町三丁目 ⇔ 清水元町 ⇔ 旭町公園前 ⇔ 旭町 ⇔ 清水町九丁目 ⇔ 清水町八丁目 ⇔ 五番町 ⇔ 中教院前 ⇔ 北新町 ⇔ 白銀町公園前 ⇔ 中央通り ⇔ 西町 ⇔ グランドプラザ前(東回りのみ) ⇔ にいかわ信用金庫グランドプラザ前(西回りのみ) ⇔ 越前町 ⇔ 相生町 ⇔ 富山地方裁判所前 ⇔ 磯部町四丁目 ⇔ 磯部町三丁目 ⇔ 磯部町一丁目 ⇔ 護国神社・富山まちなか病院前 ⇔ 富山中部高校前 ⇔ 愛宕町一丁目 ⇔ 雄峰高校グランド前 ⇔ 神通町 ⇔ 宝町 ⇔ 富山駅前(CiC東側)
旧ルート
編集2021年(令和3年)3月31日までのルートであり、中央ルートと清水町ルートがあった。両ルートともに循環運行で、下記に示すように片周り(一方通行)運行であった。なお、いずれのルートも富山駅南口のバスターミナルには乗り入れていなかった。
- 中央ルート
- 富山駅前(CiC東側) → 宝町 → 神通町 → 雄峰高校グランド西 → 愛宕町一丁目 → 愛宕町二丁目 → 森林水産会館前 → サンシップとやま・高志の国文学館 → 丸の内一丁目 → 諏訪川原商店街 → 平吹町 → 鹿島町二丁目 → 護国神社前 → 磯部町一丁目 → 磯部町三丁目 → 磯部町四丁目 → 西田地方(にしでんじがた)小学校前 → 西田地方小学校東 → 千石町西 → 千石町二丁目 → 千石町通り商店街口 → 森記念秋水美術館 → にいかわ信用金庫・グランドプラザ前 → 西町商店街 → 中央通り商店街口 → 白銀町公園前 → 北新町・大阪屋ショップ前 → 新川原町 → 東田地方一丁目 → 富山電気ビル前 → 新桜町公園前 → 富山駅前(CiC東側)
- 2010年2月14日、2011年10月1日、2017年12月1日にルートの一部変更が行われている。
- 清水町ルート
鉄道との接続
編集( )内は、まいどはやの停留所の名称
車両
編集両ルートとも小型ノンステップバスを使用しており、通常は中央ルートは日野・レインボーHR7m、清水町ルートは三菱ふそう・エアロミディMJ7mである。2010年3月8日より2週間、中央ルートの一部便に日野・ポンチョを改造した電気バスを試験投入している[7]。当初は2月のダイヤ改正にあわせての投入が予定されていたが、車両のトラブルにより時期に遅れが生じた[8]。
旧デザインは雷鳥のイラストを描いたものが使用されていたが、日野・ポンチョへの車両の更新の際に青色をベースとしたデザインに変更されている。また、2020年7月から2021年3月31日まで、ハローキティをラッピングしたバス2台が中央・清水両ルートに1台ずつ運行した[9][10][11]。
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まいどはや中央ルートの車両(旧デザイン)
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まいどはや清水町ルートの車両(旧デザイン)
脚注
編集- ^ a b c 『バスマガジン vol.96』講談社・講談社ビーシー、2019年7月29日、47頁。ISBN 978-4-06-517358-9。
- ^ 第33期(平成31年度)事業計画 (PDF) - 富山市民プラザ
- ^ a b c “来年4月 運賃値上げ まいどはやバス コロナで利用者減”. 北陸中日新聞Web. (2020年11月19日). オリジナルの2020年11月18日時点におけるアーカイブ。 2021年12月22日閲覧。
- ^ a b c d 『地域のバス より身近に 中心部1路線両回り 富山 まいどはや』北日本新聞 2021年4月2日18面
- ^ “特集 バスで回ろう!富山 上手に使って賢く移動。意外と便利な循環型バス!”. 富山商工会議所会報『商工とやま』. 富山県商工会議所連合会. 2016年1月9日閲覧。
- ^ a b c 「運賃値上げ 新ルートに 富山市のまいどはやバス」『富山新聞』2021年4月2日、20面。
- ^ “広報とやまNo.117『コミュニティバス「まいどはや」中央ルートで電気コミュニティバスの実証運行が始まります』”. 富山市 (2010年2月5日). 2012年1月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年3月24日閲覧。
- ^ “電気バスの実験延期 富山 故障を市が説明”. 中日新聞 (2010年2月26日). 2010年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月5日閲覧。
- ^ “富山市限定!オリジナルハローキティが誕生!”. 富山市企画管理部広報課. 2020年9月30日閲覧。
- ^ “「富山市×ハローキティ」富山市限定のオリジナルハローキティが誕生!”. サンリオ (2020年9月4日). 2020年9月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月7日閲覧。
- ^ 事例紹介 富山市 - サンリオ