ふるさといきものの里・オオムラサキ館

日本の北海道栗山町の教育施設

ふるさといきものの里・オオムラサキ館(ふるさといきもののさと・オオムラサキかん)は、北海道夕張郡栗山町桜丘に所在する町営の環境教育施設で、2018年平成30年)にオープンした[1]。自然と人間の共生をテーマにした学習や交流活動の拠点施設であり、日本国内や中国に生息するオオムラサキの標本が展示されている。地域によって違う特徴を観察できる[2]ほか、30種以上の水生生物や昆虫の飼育展示も行っている[3]

ふるさといきものの里・オオムラサキ館
外観
ふるさといきものの里・オオムラサキ館の位置(北海道内)
ふるさといきものの里・オオムラサキ館
オオムラサキ館の位置図
施設情報
愛称 オオムラサキ館
前身 ふれあいプラザ、ファーブルの森観察飼育舎を統合
専門分野 自然、生態学、環境教育
来館者数 29,000人(2022年度)
事業主体 栗山町
管理運営 栗山町
延床面積 294.63㎡
開館 2018年(前身の「ふれあいプラザ」は1990年、「ファーブルの森観察飼育舎」は1992年)
所在地 069-1501
北海道夕張郡栗山町桜丘2丁目38番地5
位置 北緯43度03分53秒 東経141度46分53秒 / 北緯43.06472度 東経141.78139度 / 43.06472; 141.78139座標: 北緯43度03分53秒 東経141度46分53秒 / 北緯43.06472度 東経141.78139度 / 43.06472; 141.78139
アクセス JR栗山駅より車で約5分
外部リンク https://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/site/shizen/752.html
プロジェクト:GLAM
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沿革

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1990年(平成2年)、全国2か所目となる環境庁・自然環境保全活動拠点整備事業に着手し、前身となる「人と自然の共生交流施設『ふれあいプラザ』」を、約1億円で建設し12月8日にオープンした[1]

1991年(平成3年)、御大師山の北面一角約6.4haの土地購入し、雑木林を復元する「ファーブルの森づくり」や、蝶の生態観察や国蝶オオムラサキを人工飼育する「ファーブルの森観察飼育舎」を1992年(平成4年)に整備した[1]

同飼育舎は、1985年昭和60年)にオオムラサキの生息地の国内北東限地[4]として御大師山で発見されたのがきっかけ[5]で設置され、昆虫専門職員も採用[1]2007年(平成19年)6月25日には、天皇皇后両陛下が、第58回全国植樹祭の来道のおりに同飼育舎を視察した[1]

同飼育舎は2003年(平成15年)度の来場者数は約16,000人をピークに、2016年(平成28年)度は、過去最低の約3,300人まで減少。栗山町は施設老朽化に加え、アクセスが悪いとの声に応えて同プラザ敷地内へ移転を決めた[5]

2018年(平成30年)7月14日、オオムラサキを観察できる飼育舎を備えた[6]「ふるさといきものの里・オオムラサキ館」として、両施設を統合。国道234号沿いにある栗山公園内に設置した[1][7]

設置目的は「国蝶オオムラサキをはじめとする昆虫及び植物等とふれあい、人と自然が共生できる自然学習活動や町民の交流機会を推進するとともに、本町の豊かな自然環境など地域の魅力を発信すること」としており[8]、2018年(平成30年)7月1日に「栗山町ふるさといきものの里オオムラサキ館条例」を制定[9]。事業費は6,500万円で、うち2,300万円を、国の地方創生拠点整備交付金を充てている[5][1]

特徴

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館内

館内には、日本国内や中国に生息するオオムラサキの標本が展示されており、地域によって違う特徴を観察できる[2]ほか、栗山町に生息する生き物の展示コーナーがあり、エゾサンショウウオアマガエルなど30種類以上の水生生物や、ミヤマクワガタなどの昆虫、淡水魚などを30種以上の生き物が飼育展示されている[2][10]2022年令和4年)度の来館者は約29,000人[11]

館外には餌台が設置されており、野鳥の観察も可能でヤマゲラシジュウカラなどが見られる[2]

春から秋の期間には、蝶の生態が観察できる網を張った屋外展示スペースで[7]、オオムラサキやヒメギフチョウカラスアゲハキアゲハが飛んでいる様子を間近で観察できる[2][12]。冬期にはサケの卵を孵化させて1万個の稚魚を展示し、例年4月上旬に夕張川に放流している[2]

8月には「世界のカブクワ展」を開催している。例年夏休み期間に合わせて実施され、遠軽町教育委員会、NPO法人丸瀬布昆虫同好会の協力により実施[13]ネプチューンオオカブトニジイロクワガタなど丸瀬布昆虫生態館から借りて展示をしている[14]

利用案内

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  • 利用時間 - 一般開放:10:00~17:00 団体等開放:17:00~22:00[3]
  • 利用期間 - 通年(火曜日、祝日の翌日、年末年始は休館日)[3]
  • 入館料 - 無料 ※展示ホールの占用使用は有料[3]
  • 駐車場等 - 有(栗山公園駐車場)、トイレ有[3]
  • 飼育舎 約220㎡、高さ6m[1][7]
  • 建物 既存236.78㎡、増設57.85㎡、合計294.63㎡[1]

アクセス

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i 栗山町史編さん委員会『栗山町史』栗山町、2022年3月31日、453-456頁。 
  2. ^ a b c d e f kino (2023年3月3日). “幼虫の姿がかわいいと人気!貴重な国蝶「オオムラサキ」が観察できるスポット(栗山町)”. HOKKAIDO LIKERS. 2025年3月6日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 栗山自然情報館「オオムラサキ館」/くりやま自然情報サイト”. 栗山町教育委員会 (2020年12月14日). 2025年3月6日閲覧。
  4. ^ 望月貴文 (2021年7月19日). “#3 昆虫に魅せられた少女が、選んだ素直な進路とは|くりやまのひと”. くりやまのおと. 2025年3月6日閲覧。
  5. ^ a b c 「オオムラサキ 飼育舎移転*ふれあいプラザ敷地に*来夏オープン目指す*栗山」『北海道新聞』2017/06/30 (金)、朝刊地方(空知)、19面。
  6. ^ ふるさといきものの里オオムラサキ館”. 南空知ふるさと市町村圏組合. 2025年3月6日閲覧。
  7. ^ a b c 「オオムラサキ館 14日オープン*栗山で飼育舎移転*優美に舞う姿も」『北海道新聞』2018年7月7日、朝刊地方(空知)、17面。
  8. ^ “【オオムラサキの森づくり】”. 栗山町自然教育中長期計画 (計画期間 令和4年度〜令和12年度) (栗山町): 4. (2022年5月). https://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/uploaded/life/17763_23658_misc.pdf. 
  9. ^ 栗山町ふるさといきものの里オオムラサキ館条例”. 栗山町例規集. 2025年3月6日閲覧。
  10. ^ ふるさと いきものの里 オオムラサキ館(北海道栗山町)|標本づくりも人気!身近な昆虫を観察して、里山の自然を感じよう”. mamatalk (2024年6月21日). 2025年3月6日閲覧。
  11. ^ 「オオムラサキ館 サポーター養成へ*無償の展示解説や補助*栗山町教委*ガイド法、餌やりなど講座に」『北海道新聞』2024/03/14 (木)、朝刊地方(空知)、14面。
  12. ^ 「春彩るヒメギフチョウ*栗山の飼育舎で羽化始まる」『北海道新聞』2020/04/26 (日)、朝刊地方(空知)、15面。
  13. ^ 【8/16まで】オオムラサキ館「世界のカブクワ展」”. 栗山町 (2023年8月8日). 2025年3月6日閲覧。
  14. ^ 「オオムラサキ新施設に歓声*オープンし町長あいさつ」『北海道新聞』2018年7月15日、朝刊地方(空知)、17面。
  15. ^ a b ふるさといきものの里オオムラサキ館パンフレット(栗山町発行)より引用

関連項目

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外部リンク

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