ふじスポーツ広場
ふじスポーツ広場(ふじスポーツひろば)は、北海道夕張郡栗山町富士に所在する施設で、サッカーを主とした町営の多目的グラウンドとして、1995年(平成7年)にオープンした。天然芝や夜間照明灯を有し、Jリーグのサンフレッチェ広島の合宿やコンサドーレ札幌(現・北海道コンサドーレ札幌)の練習場、コンサドーレ札幌ユースチームの練習拠点に使用された実績がある[1]。
ふじスポーツ広場 | |
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![]() 天然芝のグラウンド | |
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施設情報 | |
所在地 |
〒069-1526 北海道夕張郡栗山町富士23-5 |
位置 | 北緯43度3分0秒 東経141度46分33秒 / 北緯43.05000度 東経141.77583度座標: 北緯43度3分0秒 東経141度46分33秒 / 北緯43.05000度 東経141.77583度 |
起工 | 1995年 |
拡張 | 2001年・栗山町ふじ交流センター(クラブハウス) |
所有者 | 栗山町 |
運用者 | 株式会社スイテック |
グラウンド | 天然芝 |
照明 | 6基 |
大型映像装置 | 無し |
建設費 | グラウンドほか - 約2億6,000万円(1995年・1996年)、クラブハウス - 7,600万円(2001年) |
建設者 | 栗山町 |
使用チーム、大会 | |
北海道コンサドーレ札幌練習場、全道少年サッカー大会等 | |
収容人員 | |
不明 | |
アクセス | |
JR栗山駅から車5分、徒歩20分 |
沿革
編集1995年(平成7年)、栗山町は、前年まで町民から泥捨て場といわれていた町有空き地に天然芝サッカーコート2面[2]と夜間照明6基を有する、面積40,429 m2[3]の本格的な多目的広場を整備した[1]。
空知総合振興局管内でナイターゲームが可能なサッカー場は、栗山町の「ふじスポーツ広場」が初めて[4]。指定管理者は町内企業の株式会社スイテック[5]。
当時は北海道内でも珍しい天然芝のスポーツ広場として、プロサッカーリーグのサンフレッチェ広島や北海道コンサドーレ札幌の合宿、コンサドーレ札幌ユースチームの練習拠点に使用された[1]。
総工費は2億1,845万4,000円。翌1996年(平成8年)も4,120万円をかけて、管理棟やトイレなどの整備を進め[6]、乗用車120台収容の駐車場も整備した[7]。
オープン式には、完成式には町民ほか約100人が出席。サンフレッチェ広島の今西和男総監督ら8人がテープカットを行い、使い初めとしてサンフレッチェ広島がのトップチーム(一軍)メンバーら26人が公式練習を行った[7]。
1996年(平成8年)、町長の佐藤逾がコンサドーレ札幌に練習場の活用を申し入れ、同チーム拠点となった。同年5月9日には、所属選手であるアルシンドやペレイラが公開練習に参加し歓迎セレモニーも行われた。岡田武史の特別講演会や町民との交流会も実現した[1]。
1997年(平成9年)、コンサドーレ札幌ユースチームが栗山を本拠地とし[8][9][10]て同広場が練習拠点となった[1]。選手は栗山高等学校へ通学しながら民間アパートで寮生活を行い、同広場で練習に励んだ[1]。
2001年(平成13年)10月1日、北海道産材を活用したクラブハウス「栗山町ふじ交流センター」を完成した[1]。総工費は7,629万5,000円。町負担は約700万円で残りは林野庁の補助金を活用している[11]。
栗山サッカー協会主催による町民サッカー大会「Kリーグ」[12]のほか、全道少年サッカー大会[13]等、全国高校サッカー大会の地区予選[14]などの大会が多く開催されている[1]。
サッカー誘致活動
編集1994年(平成6年)からサッカーによる地域活動として、サンフレッチェ広島やコンサドーレ札幌のユースチームの誘致など官民挙げて取り組んだ[10]ほか、2002 FIFAワールドカップ合宿誘致活動において、2000年(平成12年)に南米サッカー連盟会長のニコラス・レオスを栗山へ来訪。翌年2001年(平成13年)、訪問を記念して愛称を「レオス・パーク」と記念碑を除幕している[15]。
主な出来事
編集- 1995年(平成7年)7月14日 - こけら落としとして、サンフレッチェ広島が公開練習[7]。
- 1995年(平成7年)8月1日 - 10日までサンフレッチェ広島が強化合宿。サテライト(二軍)やユースの選手ら総勢40人が参加[16]。
- 1995年(平成7年)8月10日 - 17日まで日本女子サッカーリーグのベレーザ(現日テレ・東京ヴェルディベレーザ)が強化合宿を実施[17]。
- 1996年(平成8年)2月22日 - ジャパンフットボールリーグ(JFL)の東芝サッカー部(コンサドーレ札幌の前身)の練習場に決定[18]。
- 1996年(平成8年)5月7日 - コンサドーレ札幌が練習を開始[19][20]。
- 1996年(平成8年)7月29日 - 8月3日までサンフレッチェ広島が強化合宿。ビム・ヤンセン監督はじめ選手やスタッフ合わせて30人が参加[21]。
- 1996年(平成8年)8月2日 - サンフレッチェ広島とコンサドーレ札幌の練習試合が行われた[22]。
- 1997年(平成9年)5月3日 - コンサドーレ札幌ユースチームが、栗山を本拠地とし同広場を拠点とし[8][9]練習を開始[23]。
- 1997年(平成9年)8月26日 - 30日までサッカー日本代表候補U-15が合宿した[24]。
- 1997年(平成9年)8月29日 - コンサドーレ札幌ユースチームが、サッカー日本代表候補U-15と練習試合を行った[25]。
- 1997年(平成9年)11月29日 - TBSのスポーツ番組「筋肉番付」内の「キックターゲット」において同広場で収録・放送され、コンサドーレ札幌のルイス・カルロス・ペレイラ、ウーゴ・エルナン・マラドーナ、後藤義一ら3選手が出演した[26]。
- 1998年(平成10年)9月13日 - 日本に遠征していたブラジル・サンパウロ州の「グアラニFC」ユースチームがコンサドーレ札幌と親善試合を行った[27]。
- 2000年(平成12年)11月23日 - 南米サッカー連盟のレオス会長ら11人を招き、スポーツ広場で歓迎セレモニーを開催された。
- 2000年(平成12年)11月29日 - 2002FIFAワールドカップ合宿誘致で、合宿が内定していたメキシコチームやメキシコサッカー連盟ら同広場を視察。[28]。
- 2001年(平成11年)6月30日 - 「レオス・パーク」オープニングセレモニー開催。キリンカップで日本代表と対戦するパラグアイ代表のチラベルトが出席した[29]。
- 2001年(平成13年)8月10日 - 11日まで「2001北海道招待国際ユース大会」に出場するメキシコのU-18代表チームが同広場で練習し、ホセ・ルイス・レアル監督らスタッフ7人と選手18人が参加。地元のサッカー少年団と交流した[30]。
- 2001年(平成13年)10月11日 - クラブハウス「ふじ交流センター」が完成[11]。
- 2004年(平成16年) - 札幌サンクFCが栗山に拠点を移し、サンクFCくりやま(現・BTOP北海道)として同広場で練習を開始[31]。
- 2007年(平成19年)8月29日 - 30日まで駒沢大学サッカー部が、町内で初合宿[32]。
施設概要
編集(この節の出典:[1])
- 面積 - 40,429 m2
- コート - 天然芝120 m×143 m(サッカーコート2面分)
- 設備 - 照明6基、防球ネット、フェンス、管理棟、トイレ
- 交流センター - 研修室・シャワールーム・ロッカールーム[33]
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天然芝グラウンド(奥に照明とふじ交流センター)
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管理棟
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レオスパーク記念碑
アクセス
編集- 北海道夕張郡栗山町富士23番地5
- 交通 - JR栗山駅から車5分、徒歩20分
脚注
編集- ^ a b c d e f g h i 栗山町史編さん委員会 2022, pp. 488–490.
- ^ 「北の地で動きも軽やか*サンフレッチェ広島*栗山で強化合宿」『北海道新聞』1995ー08ー03、朝刊地方(空知)、23面。
- ^ 「<ひとぷらざ>天野一彦さん(35)*サンフレッチェ広島栗山合宿誘致仕掛け人*栗山*少年に生のプレーを」『北海道新聞』1995ー02ー12、朝刊地方(空知)、26面。
- ^ 「サッカー場の照明完成*岩教大*午後9時まで利用可能」『北海道新聞』2017年10月3日、朝刊地方(空知)、17面。
- ^ “指定管理者評価委員会”. 栗山町. 2024年11月11日閲覧。
- ^ 「今夏、栗山で相次ぎ合宿*Jリーグ「サンフレッチェ」と女子リーグで昨年総合優勝「ベレーザ」*他チームとの試合も」『北海道新聞』1995年5月13日、朝刊地方(空知)、27面。
- ^ a b c 「栗山・富士地区*全面芝生の広場完成*サンフレッチェが公開練習*来月1日から合宿も」『北海道新聞』1995年7月15日、朝刊地方(空知)、25面。
- ^ a b 「<コンサドーレ倶楽部>栗山のユースはいま*6畳間からプロ目指して*個性重視の一貫教育 地域密着広がる支援」『北海道新聞』1999年10月27日、夕刊全道(スポーツ)、5面。
- ^ a b 「<探99>サッカーでまちおこし-栗山町の挑戦(上)*熱意が結実 泥捨て場が夢舞台に…」『北海道新聞』1999年11月17日、朝刊地方(札幌市内)、23面。
- ^ a b 栗山町史編さん委員会 2022, pp. 154–156.
- ^ a b 「メキシコ迎える準備OK*サッカー場にハウス完成*岡田監督ら招きオープン式*栗山」『北海道新聞』2001年10月12日、朝刊地方(空知)、25面。
- ^ 「社会人リーグ戦 新設決定*栗山サッカー協会*8-9月に開催*セルジオさん招き教室も」『北海道新聞』1998年4月27日、朝刊地方(空知)、27面。
- ^ 「少年サッカー熱戦*全道U―12大会」『北海道新聞』2022年10月20日、朝刊地方(空知)、16面。
- ^ 「全国高校サッカー地区予選*北照など全道へ」『北海道新聞』2015年8月31日、朝刊全道(スポーツ)、24面。
- ^ 「世界サッカー界のナンバー2*南米連盟会長が来町*「合宿誘致に全面協力」*栗山」『北海道新聞』2000年11月24日、朝刊地方(札幌市内)、25面。
- ^ 「北の地で動きも軽やか*サンフレッチェ広島*栗山で強化合宿」『北海道新聞』1995年8月3日、朝刊地方(空知)、23面。
- ^ 「女子サッカーの「ベレーザ」*栗山で強化合宿」『北海道新聞』1995年8月12日、朝刊地方(空知)、18面。
- ^ 「JFL東芝札幌*栗山に練習場」『北海道新聞』1996-02-23 (金)、朝刊全道(スポーツ)、17面。
- ^ 「7日栗山で練習を開始*コンサドーレ」『北海道新聞』1996/05/02 (木)、朝刊全道(スポーツ)、16面。
- ^ 「芝も上々“ドーレの庭”*栗山で初練習」『北海道新聞』1996/05/08 (水)、朝刊全道(社会)、29面。
- ^ 「サンフレッチェも栗山へ」『北海道新聞』1996/07/30 (火)、朝刊地方(空知)、23面。
- ^ 「栗山でサンフレッチェ×コンサドーレ戦*「どっちも負けるな」*夢の対決*地元ファン興奮」『北海道新聞』1996/08/03 (土)、朝刊地方(空知)、25面。
- ^ 「コンサドーレ札幌*ユースチームも汗*芝での初練習に張り切る」『北海道新聞』1997/05/03 (土)、朝刊地方(空知)、27面。
- ^ 「世界目指し汗*サッカージュニアユース候補選手*栗山で合宿」『北海道新聞』1997/08/27 (水)、朝刊地方(空知)、27面。
- ^ 「日本代表候補に完敗*コンサドーレ札幌ユース」『北海道新聞』1997/08/30 (土)、朝刊全道(スポーツ)、18面。
- ^ 「<コンサドーレ情報>「筋肉番付」あす放送」『北海道新聞』1997/11/28 (金)、朝刊全道(スポーツ)、19面。
- ^ 「ブラジルからようこそ*ユースの29人、栗山へ*サッカー」『北海道新聞』1998/09/13 (日)、朝刊地方(札幌市内)、31面。
- ^ 「栗山のW杯合宿誘致委*23日に南米連盟の会長/29日はメキシコ監督*サッカー界要人招待」『北海道新聞』2000/11/22 (水)、朝刊地方(空知)、23面。
- ^ 「キリン杯パラグアイ代表*チラベルト「感激」*レオスパークであいさつ*栗山」『北海道新聞』2001/07/01 (日)、朝刊全道(スポーツ)、18面。
- ^ 「サッカー「国際ユース」に出場*メキシコ代表 栗山に*あすから」『北海道新聞』2001/08/09 (木)、朝刊地方(空知)、21面。
- ^ 「サッカー道リーグ所属チーム 札幌から*栗山に移転 再スタート*サンクFCくりやま*サポーターズクラブも結成*町ぐるみ応援を」『北海道新聞』2004/05/14 (金)、朝刊地方(空知)、28面。
- ^ 「快適な環境 選手歓迎*駒大サッカー部*栗山で初合宿」『北海道新聞』2007/08/29 (水)、朝刊地方(空知)、30面。
- ^ “ふじスポーツ広場”. 栗山町 (2021年1月22日). 2025年2月10日閲覧。
参考文献
編集- 栗山町史編さん委員会 編『栗山町史』 第三巻 通史編、栗山町、2022年3月31日。国立国会図書館書誌ID:032146677。