びわこ文化公園都市
概要
編集滋賀県大津市の湖南丘陵(瀬田丘陵)に広がる都市公園、びわこ文化公園を中心とし、それに隣接する瀬田・上田上の各地域から草津市に広がる丘陵地の一帯(約520 ha)を当公園都市の構想区域に位置づけたことが名称の由来となった[注 1][1]。同公園都市の構想が滋賀県から公表されたのは1979年(昭和54年)であり[1][文献 1]、文化・芸術・医療・福祉・教育・研究・レクリエーションなどの多様な施設の集積地として整備が行われた。滋賀県は1982年(昭和57年)に「びわこ文化公園都市基本計画」を公表し[1][文献 1]、それから30年が経過した2012年(平成24年)に「びわこ文化公園都市将来ビジョン」を策定し[1][文献 1]、今後のあるべき姿の模索を行った。なお、同ビジョンは2023年(令和5年)に改定が行われた[注 1]。
歴史
編集事業計画に関する歴史を解説するが、当公園都市内にある主な施設の開設・開館・開校に関する情報も併せて紹介する。
年表
編集- 1975年(昭和50年):滋賀県立東大津高等学校が開校する(当時はにおの浜の仮校舎。翌年に現在地へ移転)[2]。
- 1976年(昭和51年):滋賀医科大学が開校する(守山市にあった仮校舎から移転)[3]。
- 1978年(昭和53年):滋賀医科大学医学部附属病院が開院する[4]。
- 1979年(昭和54年):びわこ文化公園都市構想を公表する[1][文献 1]。
- 1980年(昭和55年):滋賀県歯科医師会歯科総合センター、滋賀県埋蔵文化財センターを開設し[5]、滋賀県立図書館が開館する[6]。
- 1981年(昭和56年):住宅ゾーンの飛島グリーンヒルを着工する[7]。
- 1982年(昭和57年):びわこ文化公園基本計画を公表する[1][文献 1]。
- 1984年(昭和59年):滋賀県薬学総合センター、滋賀県立障害者総合福祉センター(むれやま荘、障害者更生相談所)、滋賀県中央児童相談所(現:中央子ども家庭相談センター)を開設し、滋賀県立近代美術館(現・滋賀県立美術館)が開館する[8]。
- 1987年(昭和62年):びわこ文化公園内に茶室夕照庵がオープンする。
- 1988年(昭和63年):滋賀県立婦人相談所、滋賀婦人寮を開設する。
- 1989年(平成元年):龍谷大学瀬田キャンパスが開校する[9]。
- 1990年(平成2年):滋賀県立障害者福祉センターを開設する[10]。
- 1991年(平成3年):滋賀県立草津養護学校が開校し[11]、第一びわこ学園(現・びわこ学園 医療福祉センター草津)が当公園都市内に移転する[12]。
- 1992年(平成4年):滋賀県立精神保健福祉センター(現・滋賀県立精神医療センター)が開院する[13]。
- 1993年(平成5年):滋賀県立長寿社会福祉センターを開設する[14]。
- 1994年(平成6年):立命館大学びわこ・くさつキャンパスが開校する[15]。
- 1996年(平成8年):放送大学滋賀学習センターを龍谷大学瀬田キャンパス内に開設する。
- 1998年(平成10年):京都大学生態学研究センター[注 2]を開設する[16]。
- 2000年(平成12年):滋賀県立アイスアリーナを開設する[17]。
- 2012年(平成24年):びわこ文化公園都市将来ビジョンを策定する[1][文献 1]。
- 2014年(平成26年):公募によりシンボルマークを制定する[18][文献 2]。
- 2019年(令和元年):国から「SDGs未来都市」に選定される[文献 3]。
- 2022年(令和4年):滋賀アリーナを開設する[19]。
- 2023年(令和5年):びわこ文化公園都市将来ビジョンを改定する[注 1]。
(注記なき出典:[20])
主な施設
編集所在地の住所(大津市または草津市)を基に分類するが、閉鎖した施設は一部を除いて省略する。
大津市
編集-
滋賀医科大学(基礎研究棟と中庭)
-
滋賀医科大学医学部附属病院
-
滋賀県立東大津高等学校
-
滋賀県立アイスアリーナ
-
滋賀アリーナ
草津市
編集- 立命館大学びわこ・くさつキャンパス
- 京都大学生態学研究センター
- 滋賀県立草津養護学校
- びわこ学園 医療福祉センター草津
- 滋賀県立障害者総合福祉センター
- 滋賀県立精神医療センター
- 滋賀県医療福祉相談モールを併設[22]。
- 滋賀県中央子ども家庭相談センター
- 滋賀県歯科医師会歯科総合センター
- 滋賀県薬学総合センター
-
立命館大学 びわこ・くさつキャンパス
-
滋賀県立精神医療センター
-
飛島グリーンヒル(住宅ゾーンとして開発。看板は後に撤去)
将来ビジョン
編集2012年(平成24年)に策定し、当公園都市の今後あるべき姿を模索したものである[1]。同計画は2023年(令和5年)に改定が行われた[注 1]。なお、同ビジョンの検討視点と将来像は下記のとおり[1][文献 4]。大津市は「大津市都市計画マスタープラン」を[注 4][26]、草津市は志津南学区まちづくり協議会が「志津南学区まちづくり行動計画」をそれぞれ公表している[27]。
- 検討視点
- 利用・交流人口の増大
- 立地施設・機関の持つ機能の維持向上
- 新しい価値の創造・発信の促進
- 将来像
- 交流 - 県内外の人々が交流する場
- 創造 - 文化・芸術を創造する場
- 挑戦 - 未来成長へ挑戦する場
- 紡ぐ - 歴史と暮らしを紡ぐ場
- 支える - いのちと健康を支える場
脚注
編集注釈
編集出典
編集本文
編集- ^ a b c d e f g h i “びわこ文化公園都市将来ビジョン(平成24年8月)” (PDF). 滋賀県 (2012年). 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “沿革 東大津高等学校のあゆみ”. 学校紹介. 滋賀県立東大津高等学校. 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “沿革”. 大学紹介. 滋賀医科大学. 2023年6月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “沿革”. 病院のご案内. 滋賀医科大学医学部附属病院. 2023年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “ごあんない”. 滋賀県埋蔵文化財センター. 2023年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “滋賀県立図書館事業概要 沿革(令和3年8月)” (PDF). 滋賀県立図書館. 2022年7月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月6日閲覧。
- ^ “換地処分 同公告 - 草津市” (PDF). 草津市. 2022年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “3-1.現状分析、3-1-1.主要な文化資源(3.基本的な方針より)” (PDF). 滋賀県立美術館文化観光拠点計画. 滋賀県. p. 3. 2022年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “龍谷大学の歴史”. 龍谷大学. 2023年6月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “センターの概要”. 滋賀県立障害者福祉センター. 2023年1月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “学校沿革”. 滋賀県立草津養護学校. 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月6日閲覧。
- ^ “びわこ学園のあゆみ”. びわこ学園の概要・あゆみ・要覧. 社会福祉法人びわこ学園. 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “業務内容・沿革”. 滋賀県立精神医療センター. 2020年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “指定管理者選定委員会における候補者の選定結果概要 滋賀県立長寿社会福祉センター” (PDF). 平成27年11月定例会議 厚生・産業常任委員会 指定管理者の指定 資料. 滋賀県議会. p. 1 (2015年12月14日). 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “年表で見る立命館”. 立命館大学. 2023年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “沿革・組織”. 京都大学生態学研究センター. 2023年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “施設案内”. 滋賀県スポーツ協会. 2022年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “びわこ文化公園都市”. 滋賀県. 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “滋賀アリーナがオープン” (PDF). 三菱HCキャピタル (2022年12月1日). 2022年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “びわこ文化公園都市の沿革” (PDF). 滋賀県. 2022年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “放送大学(滋賀学習センター)”. 大学の紹介. 環びわ湖大学・地域コンソーシアム. 2023年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “滋賀県医療福祉相談モール(パンフレット)” (PDF). 滋賀県. 2023年1月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “帝産バス全路線図(2021年6月26日現在)” (PDF). 滋賀帝産グループ (2023年5月6日). 2022年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “滋賀県歯科技工士専門学校 閉校について”. 滋賀県歯科医師会. 2022年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “所在地”. 日本薬剤師連盟. 2023年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “第2章 地域別構想 2.地域別のまちづくり方針(東部地域)” (PDF). 大津市都市計画マスタープラン2017-2031. 大津市. pp. 86-87 (2018年8月27日). 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
- ^ “志津南学区まちづくり行動計画” (PDF). 志津南学区まちづくり協議会 (2023年). 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。
文献
編集参考文献
編集- びわこ文化公園都市将来ビジョン【本文】(令和5年3月) (PDF) - びわこ文化公園都市施設連携協議会.2024年9月27日閲覧。
外部リンク
編集- びわこ文化公園都市 - 滋賀県