せち焼き
歴史
編集御坊市のお好み焼き店「やました」の初代店主である山下夏子が、1960年頃に考案した。山下は当時の来店客から「焼きそばを卵でせちごうてくれ」という注文を受けた。「せちがう」は御坊弁で「無茶苦茶にする、いじめる」の意であるところ、山下はそのような注文にどう応えるべきか試行錯誤し、焼きそばを溶き卵でお好み焼き状に固めたものを提供した。これがせち焼きの始まりである[1][2]。
2011年9月に「やました」が「せち焼き」を商標登録した[1]。それにもかかわらず2012年頃から大阪府のお好み焼き店が「せち焼き」の提供を開始したため、商標権侵害を理由とする訴訟が提起されたが、2016年に和解が成立した[3]。
特徴
編集キャベツや肉、魚介が入った焼きそばを作り、焼きそばの上から卵を割り入れ、かき混ぜ、卵が半熟になりある程度固まるまで火を通す。お好み焼き同様にソース、マヨネーズ、鰹節、青のりで調味して食するが、小麦粉は使われていないため、お好み焼きとは味・食感が異なる。食べている途中でも卵に火が通っていくため、半熟から固焼きに食感が変化していくのを楽しむことができる[2]。
出典・脚注
編集- ^ a b “「せち焼き」について”. 「やました」公式ウェブサイト. せち焼き やました. 2017年8月8日閲覧。
- ^ a b 金居達朗 (2017年5月16日). “和歌山)御坊名物せち焼きって? 名前は地元の方言から”. 朝日新聞デジタル. オリジナルの2017年5月28日時点におけるアーカイブ。 2017年8月7日閲覧。
- ^ “和歌山)御坊名物せち焼きって? 名前は地元の方言から”. 産経WEST. (2016年2月2日). オリジナルの2017年6月6日時点におけるアーカイブ。 2017年8月7日閲覧。