さるかめ合戦 (フィリピン)
『さるかめ合戦』(さるかめがっせん)は、フィリピンの民話。日本の民話『さるかに合戦』との類似性が、ホセ・リサールなどによって比較・論考されている[1]。
あらすじ
編集地域によって細かい描写は異なる[2]。
むかしむかし。サルとカメが川沿いを歩いているとバナナの木が流れてきた。サルとカメは協力してバナナの木を川から拾い上げると、サルはバナナの木の上半分、カメは下半分(根のほう)に山分けすることになった[2]。
サルは実っていたバナナを食べた。カメは木を植え育てた[2]。
時が流れ、サルがもらったバナナの木の上半分は枯れてしまったが、カメがもらった下半分は育って、新たなバナナを実らせた[2]。
バナナの木に登れないカメに、サルは自分がバナナを取ってくると告げ木に登ったが、カメには渡さずに自分でバナナを食べた[1]。怒ったカメは策略を用いてサルを木から落として大けがをさせた(死亡させたというパターンもある)[1][2]。
怒ったサル(死亡パターンの場合は仲間のサル)はカメを捕らえるが、カメは「自分は泳げないから、川には投げ込まないで」とサルに頼む[1][2]。それを聞いたサルはカメを川に投げ入れ、カメは悠々と逃げ去った[1]。
出典
編集参考文献
編集- 村上公敏『サルカメ合戦 フィリピンの民話』筑摩書房〈ちくま少年図書館〉、1982年。ISBN 4-480-04060-9。