さよならモロッコ
『さよならモロッコ』は、1974年公開の日本の映画。主演、製作、脚本、監督、音楽を愛川欽也が務めた。
さよならモロッコ | |
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監督 | 愛川欽也 |
脚本 | 愛川欽也 |
製作 | 愛川欽也 |
出演者 |
愛川欽也 クロディーヌ・バード 穂積隆信 |
音楽 | 愛川欽也 |
撮影 | 阿久津悦夫 |
編集 | 熱海鋼一 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1974年11月2日 |
上映時間 | 85分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
ストーリー
編集モロッコのマラケシュに到着したCMディレクターの岡田正夫は、ロケハンのため砂漠をジープで走っていて、一人の女性と出会う。彼女マリーテレーズはパリの女優の卵で、恋愛と仕事に挫折し、この地へやってきたのであった。二人は互いに惹かれあっていくのだが……。
概要
編集1974年公開。有楽町にある東宝系の映画館「シネマ2」を「貸し小屋」として上映された[1]。
当時マルチタレントとして活動し、深夜放送のラジオ番組『パックインミュージック』のDJでも人気の高かった愛川欽也が、私財を投げ打ったうえ借金もし、仕事を休んで一か月をかけ、モロッコでのロケを敢行して撮影された映画である。元々は愛川のプライベート・フィルムであるにもかかわらず、友人・知人の援助を得て、ロードショー劇場での公開にこぎつけた。劇場用パンフレットも用意され、それには白石冬美、野沢那智、永六輔、小室等、天地真理、落合恵子、和田誠、黒田征太郎らのコメントが寄せられている。また、サウンドトラックのEPレコードも発売された。
当初は不入りだったが、『パックイン~』で話題にしたところ、リスナーの長距離トラック運転手が大勢詰め寄せたという[2]。この情に篤い様を見、トラッカーにシンパシーを感じた愛川は、1975年に『トラック野郎・御意見無用』の企画を東映に持ち込むことになる[3]。
2008年4月、ファミリー劇場で愛川欽也が司会の『キンキンのコーヒーブレイク』が開始されることに伴い、記念として放送された。2014年現在、DVDソフト化されていない。
キャスト
編集スタッフ
編集- 製作・脚本・音楽・監督:愛川欽也
- 撮影:阿久津悦夫
- 編集:熱海鋼一
- 照明:富田邦次
- 録音:木村勝秀
- 製作マネージャー:檜山秀樹
サウンドトラック
編集CBSソニーレコードより発売。作詞作曲:愛川欽也/歌・トビー
- A面:『愛のエトランゼ』
- B面:『さよならモロッコ』
東宝レコードより発売。作曲、セリフ:愛川欽也。
- A面:『さよならモロッコ』
- B面:『愛のエトランゼ』
出典
編集- ^ 杉作J太郎、植地毅 『トラック野郎 浪漫アルバム』 徳間書店、2014年。ISBN 978-4198637927。 199頁。
- ^ 鈴木則文 『トラック野郎風雲録』 国書刊行会、2010年。ISBN 978-4-336-05234-6。54頁。
- ^ 鈴木則文、宮崎靖男、小川晋 『映画「トラック野郎」大全集:日本最後のアナーキー・プログラム・ピクチャーの伝説』 洋泉社〈別冊映画秘宝 洋泉社MOOK〉、2010年。ISBN 978-4-86248-468-0。 38頁。