あっぽっしゃ
概要
編集石川県や新潟県に伝わるあまめはぎと類似のものであり、山形県のアマハゲや秋田県のなまはげとの類似点も多い。類似の行事は日本海側に分布するが、岩手県大船渡市三陸町吉浜のスネカ、九州地方では鹿児島県甑島のトシドンなど太平洋側をも含めて、日本各地に分布する[1]。
海に住むという鬼が行儀の悪い子供をたしなめる行事で、福井市の蒲生・茱崎地区では小正月の2月6日夜、地区の若者扮する赤い顔の鬼が、茶釜の蓋を叩きながら「アッポッシャー、アッポッシャー」といって、行儀の悪い子供をたしなめ餅をもらって帰る。その昔、遭難して越廼の海岸に辿り着いた渡来人が民家に食料を求めたことに由来するとされ、「あっぽ(もち)欲しや」がなまったものとされる。
脚注
編集- ^ 石川県のあまめはぎは「能登のアマメハギ」、山形県のアマハゲは「遊佐の小正月行事」、秋田県のなまはげは「男鹿のナマハゲ」、岩手県のスネカは「吉浜のスネカ」、鹿児島県のトシドンは「甑島のトシドン」という名称で、それぞれ国の重要無形民俗文化財に指定されている。また、ユネスコの無形文化遺産である「来訪神:仮面・仮装の神々」を構成する行事に含まれている。