あしかがフラワーパーク駅
あしかがフラワーパーク駅(あしかがフラワーパークえき)は、栃木県足利市迫間町字本郷にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)両毛線の駅である[1][2]。
あしかがフラワーパーク駅 | |
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駅舎(2021年11月) | |
あしかがふらわーぱーく Ashikaga Flower Park | |
◄富田 (0.9 km) (6.2 km) 足利► | |
所在地 | 栃木県足利市迫間町字本郷533番 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
所属路線 | ■両毛線 |
キロ程 | 32.0 km(小山起点) |
電報略号 | アフ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 2018年(平成30年)4月1日 |
備考 | 無人駅(自動券売機有) |
建設の経緯
編集あしかがフラワーパークと栗田美術館に挟まれた足利市迫間町の地点への新駅設置について、2016年(平成28年)に足利市と東日本旅客鉄道高崎支社の間で合意され[3][4][5]、2017年(平成29年)4月25日に基本協定書[6][7]、同年6月19日付で事業施行協定を締結[8]、同年8月9日に着工した[9]。なお、設置場所はかつて富田駅 - 足利駅間に存在した東足利駅(1968年(昭和43年)10月1日休止、1987年(昭和62年)4月1日廃止)の位置とは異なる。
開業は、栃木県でのデスティネーションキャンペーン(2018年4月 - 6月)[10]開催に合わせた2018年(平成30年)4月1日とし[1]、開業後は、あしかがフラワーパークまでの鉄道でのアクセスが富田駅からの徒歩約13分から最短1分(西ゲート開放時[11][注 1])へ大幅に短縮された[5][11]。
駅名は、足利市が2017年(平成29年)7月に市民対象の公募を実施。同年12月7日にJR東日本により、市民投票の最多得票[8]だった「あしかがフラワーパーク駅」に最終決定された[1]。
足利市によると、総事業費は計約15億円と推定されており[5][12]、駅本体の整備費約8億1,900万円は市が約3億9,600万円、JRが約3億2,300万円、県が1億円をそれぞれ負担する。このほか、駅前広場整備の見込み額4億円を市単独で負担し、Suicaの導入費用については別途協議する予定としていた[7][8]。
あしかがフラワーパーク来場者に占める鉄道利用の比率は、足利市が2016年(平成28年)5月に実施した調査で9パーセントとなっている。足利市では新駅設置により比率を20パーセント程度に高め、シーズン中の渋滞緩和を狙っている[5]。足利市は、あしかがフラワーパークの来客ピーク時に、足利市中心部に近い渡良瀬川河川敷などに数百台分の駐車場を確保し、足利駅から電車で往復してもらうパーク&トレインライドを計画している。これにより、あしかがフラワーパークの来場者が市中心部で買い物・飲食を楽しんだり、足利学校や鑁阿寺と周遊したりする効果を期待している[13]。
なお、両毛線への新駅設置は1999年(平成11年)の前橋大島駅以来19年ぶり、JR東日本高崎支社管内では2004年(平成16年)の上越線の高崎問屋町駅以来14年ぶり、栃木県内のJR線では1983年(昭和58年)の宇都宮線の自治医大駅以来35年ぶりとなる。
歴史
編集駅構造
編集小山方面に向かって右側にある単式ホーム1面1線、ホーム長130メートル[5]の構造となり、駅舎は線路の南側(フラワーパーク側)のみに設置される[7]。両毛線の単線区間で交換設備を持たない駅は当駅と大平下駅のみである。駅舎はガラスブロックを用い、夜間はLED照明でライトアップを行う。簡易Suica改札機、自動券売機設置。
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改札口(2021年11月)
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ホーム(2021年11月)
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藤の花をあしらったオリジナル駅名標(2019年12月)
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ライトアップされた駅舎(2021年12月)
発車メロディ
編集開業時より独自の発車メロディとして古澤巌の「Fine Day!」を使用する[16]。この曲は2007年から2010年まで、テレビ朝日系列の情報番組『やじうまプラス』のテーマ曲として使われたもので、古澤本人の演奏により上り線用・下り線用として改めて収録した[16]。
運賃計算の特例
編集駅周辺
編集- あしかがフラワーパーク
- 栗田美術館
- 富田郵便局
- 栃木県道67号桐生岩舟線
- 迫間自然観察公園
- 熊野神社
- 曹洞宗東善院
付記
編集- 当駅の駅名は、正式表記で11文字あり、JRグループの駅では鹿島サッカースタジアム駅と並び最も長い。
隣の駅
編集- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■両毛線
- 臨時特急の停車駅については「あしかが大藤まつり号」を参照のこと。
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打消線は廃駅
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f 『両毛線新駅「あしかがフラワーパーク駅」が2018年4月1日に開業します!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道高崎支社、2017年12月7日。オリジナルの2019年6月8日時点におけるアーカイブ 。2020年6月8日閲覧。
- ^ “駅の情報 あしかがフラワーパーク”. 東日本旅客鉄道. 2018年4月1日閲覧。
- ^ 『足利市と東日本旅客鉄道株式会社との連携協定の締結について』(PDF)(プレスリリース)足利市/東日本旅客鉄道高崎支社、2016年8月26日。オリジナルの2016年9月10日時点におけるアーカイブ 。2020年6月8日閲覧。
- ^ “足利-富田駅間に新駅検討 JR両毛線 足利市議会で和泉市長表明”. 下野新聞. (2016年12月10日). オリジナルの2017年9月9日時点におけるアーカイブ。 2017年1月20日閲覧。
- ^ a b c d e 稲垣太郎 (2016年12月10日). “フラワーパーク隣接地に両毛線新駅 18年4月開業目標”. 東京新聞(TOKYO WEB). オリジナルの2017年9月9日時点におけるアーカイブ。 2017年2月7日閲覧。
- ^ 『両毛線富田・足利間新駅事業に着手します』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道高崎支社、2017年5月24日。オリジナルの2017年5月25日時点におけるアーカイブ 。2020年6月8日閲覧。
- ^ a b c “足利市とJR東日本が新駅で基本協定 両毛線の足利-富田駅間に”. 下野新聞 (下野新聞社). (2017年4月29日) 2017年5月1日閲覧。
- ^ a b c d “「フラワーパーク」新駅、イメージ図を公開 足利市とJR東が事業施行協定”. 下野新聞SOON. (2017年7月5日) 2017年7月4日閲覧。
- ^ “両毛線に来年4月完成へ 新駅の安全祈願祭”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2017年8月16日)
- ^ 本物の出会い栃木ディスティネーションキャンペーン(2018年3月16日閲覧)
- ^ a b c 北崎礼子 (2018年4月1日). “栃木)あしかがフラワーパーク駅 きょう開業”. 朝日新聞DIGITAL (朝日新聞社) 2017年2月7日閲覧。
- ^ “足利市内のJR両毛線・新駅、1面1線方式で検討 事業費約15億円”. 下野新聞. (2017年1月17日). オリジナルの2017年12月8日時点におけるアーカイブ。 2017年1月20日閲覧。
- ^ JR「あしかがフラワーパーク駅」来月開業/足利市街へいらっしゃい/市、名所周遊や消費促す/駐車場整備渋、滞緩和も狙う『日経MJ』2018年3月5日(街づくり面)
- ^ “両毛線に新たな魅力「あしかがフラワーパーク駅」開業”. 上毛新聞. (2018年4月2日). オリジナルの2018年4月23日時点におけるアーカイブ。 2018年4月23日閲覧。
- ^ a b 『「あしかがフラワーパーク駅」ご利用の際の運賃・料金の取扱い変更について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道高崎支社、2020年1月31日。オリジナルの2020年1月31日時点におけるアーカイブ 。2020年3月15日閲覧。
- ^ a b “JR両毛線・あしかがフラワーパーク駅のホームにおける発車メロディについて” (PDF). 市長定例記者会見(平成30年2月). 足利市. 2018年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月20日閲覧。
- ^ “首都圏エリア” (PDF). 東日本旅客鉄道株式会社. 2019年9月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月15日閲覧。
関連項目
編集- 日本の鉄道駅一覧
- 鉄道に関する日本一の一覧
- 当駅と同じく当面の間、隣駅の運賃が適用されている常設駅
- 小田栄駅(2020年3月14日に適用廃止)
- 東武ワールドスクウェア駅(2019年3月16日に適用廃止)
- みなみ寄居駅(2021年3月13日に適用廃止)
- 八木西口駅 - 近鉄橿原線の駅。当駅と同じく隣駅(大和八木駅)の運賃が適用されているが、運賃計算のルール設定の経緯により、時限措置ではなく恒久的に大和八木駅発着として運賃計算を行う。
- 仮乗降場
外部リンク
編集- 駅の情報(あしかがフラワーパーク駅):JR東日本
- 推薦 あしかがフラワーパーク駅新築(鉄道建築協会賞、作品部門、2018年度受賞・インターネットアーカイブ・2022年時点の版)