×ゲーム』(バツゲーム)は、山田悠介日本小説。また、小説を原作とした漫画日本映画

小説

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いじめをテーマとしたホラー小説である。累計50万部売り上げている[1]

ストーリー

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郵便局に勤務する小久保英明は、小学校の同窓会で蕪木毬子の名前を聞き嫌な記憶を思い出す。10年前クラスで流行っていた『×ゲーム』。くじを引かせてそのくじに書かれた罰ゲームを行わせるという遊びだったが、実際は蕪木毬子へのいじめのための遊びであった。さえない容姿で性格も暗かった蕪木毬子。英明は×ゲームにより毬子への“マジ告白”をする羽目になったのだ。そして10年後の今、告白を信じ込み英明のストーカーとなった蕪木毬子が現れた。毬子はかつての担任教師やクラスメイトをいじめの復讐として惨殺する。さらに、毬子は英明の恋人の明神理香子に嫉妬して理香子を拉致してくじを引かせる。『×ゲーム』である。さらに、毬子は英明にもくじを引かせるのだ。

登場人物

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小久保英明
本作の主人公。
小学生時代の遊び『×ゲーム』がきっかけで蕪木鞠子につきまとわれる事になる。
蕪木毬子
さえない容姿で暗い性格の女性。
小学生時代に受けたいじめの復讐と英明への歪んだ愛情表現を企てる。
明神理香子
英明の恋人。
蕪木毬子によって拉致される。
森野悟志
英明の小学校時代の担任教師。
蕪木毬子によって殺される。
新庄剛司[注釈 1]
英明の小学校時代の同級生。
蕪木毬子によって身体をバラバラに切り刻まれる。
吉池哲也
英明の小学校時代の同級生。
蕪木毬子の襲撃に遭う。
石松正
英明の小学校時代の同級生。
蕪木毬子の襲撃に遭う。しかしそれは見せかけであり実際は蕪木のスパイで、彼女を陰から支援していた。
チエ[注釈 2]
英明のメル友。
実は蕪木毬子が名乗っていた架空の人物。
イズミ
英明のメル友。
チエ同様蕪木毬子が名乗っていた架空の人物。

刊行情報

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漫画

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2007年3月24日横山仁作画で漫画化されている。同作者の『パズル』同様、小説とは違う結末となっている。

単行本

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映画

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×ゲーム
監督 福田陽平
脚本 安里麻里
南川要一
原作 山田悠介
製作 藤岡修
大橋孝史
製作総指揮 木村有一
金井隆治
出演者 荒木宏文
菊地あやか
仲川遥香
三上真史
千代将太
音楽 佐藤和郎
主題歌 +Plus「Birth」
製作会社 ジョリー・ロジャー
ハピネット
配給 ジョリー・ロジャー
公開 2010年9月18日
上映時間 123分
製作国   日本
言語 日本語
次作 ×ゲーム2
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×ゲーム』(バツゲーム)は、山田悠介原作小説を原案にオリジナルの脚本でアレンジを加えたハードサスペンス映画。シネマート新宿他全国27スクリーンでロードショー。監督は福田陽平[2]。主演は荒木宏文PG-12のレイティングで公開された。

キャッチコピーは「あなたは 一番嫌いなあいつに どんな罰ゲームをさせますか?」。「これを観るのも"罰ゲーム"」。

ストーリー(映画第1作)

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不審な死亡事故や自殺事件が続いていた。大学の講義で、これらはいじめを受けた者の関係者による復讐であり、いじめに対して罰を与える組織があるという噂を耳にする小久保英明。ある日、小学校時代の担任教師の自殺を知らされた英明は、恋人の明神理香子と奇妙なDVDを観る。そこにはその担任教師らしき男性の顔面に×の焼き印が押される映像と謎の女の姿が記録されていた。画像解析をしてくれた小学校時代の同級生の石松正の言葉で、いじめられっ子・蕪木毬子の事を思い出す英明。12年前、英明は蕪木毬子をいじめからかばっていた記憶がある。蕪木毬子を犯人と疑う英明だったが、謎の集団に拉致されてしまう。目を覚ますとそこは小学校の教室で、小学校時代の同級生、新庄剛・小泉智絵・吉池哲也も拉致されていた。四人は子供の頃に蕪木毬子が受けていた『×ゲーム』の内容をさらに残忍にした×ゲームを強制される。しかも、3分以内に×ゲームを執行しない場合は、四人のうちの誰かに×の焼き印が押されるのだ。×ゲームを行い、焼き印を押されるうちに徐々に狂ってゆく剛・智恵・哲也。しかし、なぜか英明だけは焼き印を免れていた。拉致されていた小学校で理香子と再会して脱出した英明だったが、実は理香子こそ成長した蕪木毬子だった。理香子の言葉によって最も残酷な形で蕪木毬子いじめを行っていた事を思い出す英明。×ゲーム13番「死の宣告」。それは「ずっと守ってあげるから」と毬子に優しいふりをする幼い英明の嘘であった。英明に罰を下した毬子は組織の指令により次の告発リストの「いじめっ子」の元へ向かう。いじめを行った事に対する罰を与えるために。

キャスト

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スタッフ

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映画に登場する×ゲーム

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くじ ×ゲームの名称 毬子が受けた×ゲーム 拉致×ゲームでの執行内容 執行された人物 執行失敗の
×焼き印
1番 鉛筆ギロチンの刑 広げた手の指の間を鉛筆で連続100回突かれる 鉛筆ではなく千枚通しを使用 智絵 智絵
2番 牛乳イッキの刑 ビン牛乳を無理やり一気飲みさせられる 何リットルもの牛乳を漏斗を使って口に注ぎ込まれる
3番 スーパーしっぺの刑 曲げた定規で腕をしっぺされる 鉄バネの付いた“しっぺ指棒”で腕にしっぺ 英明 -
4番 洗たくバサミの刑 洗濯バサミでつままれる 鋤のような鉄バサミで挟んで腕の肉をちぎられる 英明 哲也
5番 あつあつ雑巾の刑 ※1 くじを引き当てたカットのみ。執行シーン無し ※2[注釈 3]
6番 チリチリボンバーの刑 ライターで髪の毛を燃やされる ライターが改造されており、炎が巨大 智絵[注釈 4] 智絵
7番 全裸の刑 ※1 ※2
8番 落書きの刑 ※3 名前のみ登場
9番 スイカ割りの刑 ※1 ※2
10番 給食の刑 給食にごみを振りかけられる 蛆虫の混ざった給食を食べさせられる 哲也 -
11番 人間射的の刑 ※3
12番 画びょうの刑 画鋲を撒いた椅子に座らされる 鉄の棘が突き出した椅子に座らされる 英明 -
13番 死刑 13番を引いたらゲーム終了[注釈 5] 絞首刑 英明 -
死の宣告 毬子への「死の宣告」(ストーリー参照)。そして、次のいじめ対象者の指名。英明は正を指名した。

予告編

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予告編では×ゲーム12番・2番・10番・6番・1番・3番・13番という順番で執行シーンを見せている。

海外版予告編では、×ゲーム12番・1番・4番・10番・3番・13番という順番で執行シーンを見せている。また、剛が智絵を撲殺するシーンや理香子(毬子)が英明を切り裂くイメージシーンなど中盤から終盤の内容を予告編の段階で見せている。

映画第2作

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×ゲーム2
監督 山田雅史
脚本 赤松義正
原作 山田悠介
出演者 多田愛佳
平嶋夏海
ユキリョウイチ
朝加真由美
音楽 佐藤和郎
主題歌 ν[NEU]「Restless Love」
撮影 早坂伸
製作会社 「×ゲーム2」フィルムパートナーズ
配給 ジョリー・ロジャー
公開 2012年4月21日
上映時間 99分
製作国   日本
言語 日本語
前作 ×ゲーム
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×ゲーム2』(バツゲーム2)は、同名小説(『×ゲーム』)を原案とした2012年4月21日公開のホラー・サスペンス映画[4]。シリーズ第2弾。監督は山田雅史。主演は多田愛佳[5]。なお、平嶋夏海は公開前にAKB48および渡り廊下走り隊7から脱退している。

キャッチコピーは「史上最狂の罰ゲーム」。

いじめの復讐のための組織、学校への拉致、理不尽な×ゲーム、×の焼きごてなど設定上の共通点はあるが、1作目と2作目は登場人物などの共通点はない。ストーリーは続編ではなく、映画1作目の設定をベースとした別な物語である。

ストーリー(映画第2作)

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女子高生の佐伯美鈴は、とある学校の教室で目が覚める。そこには他に4人の男女が拉致されていた。そこで5人は“授業”と称される問題への解答と理不尽な×ゲームを強いられる。 一方、週刊誌編集者の尾藤は、編集長からイジメの復讐を代行する組織についての取材を命じられる。気乗りのしない尾藤だったが、過去に自分の書いた記事の関係者がこの事件に巻き込まれ失踪していることを知る。それは美鈴だった。尾藤は贖罪の意識から美鈴の行方を求め奔走するが、次第に事件の深みにはまっていく。

キャスト(映画第2作)

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スタッフ(映画第2作)

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  • 原案 - 山田悠介(『×ゲーム』)
  • 脚本 - 赤松義正
  • 監督 - 山田雅史
  • 主題歌 - ν[NEU]「Restless Love」[6]
  • 撮影 - 早坂伸
  • 音楽 - 佐藤和郎
  • 製作 - 「×ゲーム2」フィルムパートナーズ

映画2作目に登場する×ゲーム

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時限 教科 ×ゲーム 追加条件 課せられた
人物
失敗の
罰の
×焼きごて
1時限目 算数 バケツを持って立っていなさい 重りが非常に重い。バケツの底に棘が付いている 薮田 村上[注釈 6]
2時限目 国語 漢字書き取りをしなさい 「美」という文字1文字だが、筆記用具がない。
鉛筆削りで指を削って血文字で書く
萩原 -
3時限目 音楽 げんこつ ブランコ状に吊された金属の拳が顔面に当たる 薮田[注釈 7] -
4時限目 理科 飼育ケースの掃除をしなさい 箱の中にゴキブリが詰まっている 村上[注釈 8] 荻原
5時限目 体育 校庭を走りなさい 高速ランニングマシーン。後方に棘 田島 村上
6時限目 社会 正座をしていなさい 三角に尖った突起が何列も並んだ上に正座。
頭上に重りが落ちる
村上 佐伯[注釈 9]

脚注

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注釈

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  1. ^ 映画版では「新庄剛」。
  2. ^ 映画版の小泉智絵は、この「チエ」と「イズミ」の名前を合わせた映画版オリジナル設定のキャラクター。
  3. ^ 英明以外の1人。剛・智絵・哲也各1回。
  4. ^ 智絵が逃げ回ったまま時間切れになったため未執行。
  5. ^ 小学生の時の『×ゲーム』では13番は「×ゲーム終了」のくじだったが、もうひとつの13番くじ「死の宣告」があった。
  6. ^ 本来ならバケツを落とすと、底の棘が足に刺さるが、薮田は間一髪で避けた為、反則・連帯責任で焼きごて決定。
  7. ^ このダメージにより薮田は4時限目途中で死亡。退学処分となった。
  8. ^ 村上が死亡した藪田の手を使ったため犯則で焼きごて決定。
  9. ^ 実際は焼きごてを受けていないことがラストシーンで明かされる。

出典

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外部リンク

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