2017年世界ジュニア柔道選手権大会

2017年世界ジュニア柔道選手権大会(第21回世界ジュニア柔道選手権大会)は、2017年10月18日22日クロアチアザグレブで開催された柔道の世界ジュニア選手権。クロアチアでは初めての開催となった。また、今大会から男女混合による団体戦が開始された[1]。さらには、今大会の結果がシニアの世界ランキングにポイントとして反映されることになった[2][3]

大会結果 編集

男子 編集

階級
55kg以下級   ジャバ・パピナシビリ   ナティグ・グルバンリ   ルハグバジャムツ・ウヌボルド
  バウイルジャン・ナルバエフ
60kg以下級   杉本大虎   カラマト・フセイノフ   古賀玄暉
  アマルボルド・ジャグバラルドルジ
66kg以下級   ダニエル・カルグニン   アルティオム・シュトゥルバビン   ソモン・マフマドベコフ
  バグラティ・ニニアシビリ
73kg以下級   ヒダヤト・ヘイダロフ   ビラル・チロール   タト・グリガラシビリ
  ディダル・ハムザ
81kg以下級   マティアス・カス   トゥルパル・テプカエフ   ティム・グラムコブ
  クリスティアン・パルラティ
90kg以下級   田嶋剛希   ロベルト・フロレンティーノ   長井晃志
  エドゥアルト・トリッペル
100kg以下級   ゼリム・コツォイエフ   アルマン・アダミアン   山口貴也
  テムール・ラヒモフ
100kg超級   イナル・タソエフ   シュテファン・ヘギ   香川大吾
  エネイ・マリニッチ

女子 編集

階級
44kg以下級   久保井仁菜   アビバ・アブジャキノワ   ルワ・プティ
  クリスティーナ・ブルガコワ
48kg以下級   アンバー・ヘルシェス   ラウラ・マルチネス・アベレンダ   マルシャ・シュタンガル
  メリッサ・ウルタド・ムニョス
52kg以下級   阿部詩   前田千島   ナザカト・アジゾワ
  クレオニア・ラシウ
57kg以下級   舟久保遥香   ルハグバトゴー・エンフリーレン   ミナ・リベール
  金知秀
63kg以下級   荒木穂乃佳   サンネ・フェルメール   エム・クレマンス
  ルビャナ・ピオベサナ
70kg以下級   ジョヴァンナ・スコッチマッロ   アレクサンドラ・サマルジッチ   ミヒャエラ・ポレレス
  ガブリエラ・ビレムス
78kg以下級   梅津志悠   テレーザ・ツェンカー   パトリシア・サンパイオ
  マリーナ・ブクレエワ
78kg超級   素根輝   児玉ひかる   ベアトリス・ソウザ
  エリアニス・アギラル

男女混合団体戦 編集

優勝 2位 3位 3位
  日本
梅北眞衣
杉本大虎
古賀玄暉
舟久保遥香
阿部詩
茂木才跡
石郷岡秀征
荒木穂乃佳
田嶋剛希
長井晃志
素根輝
児玉ひかる
  オランダ
アンバー・ヘルシェス
ティム・バネン
ジョルレン・ビセール
ダーン・フーベル
サンネ・フェルメール
イェスパー・スミンク
イロナ・ルカッセン
ユール・スペイケルス
  ロシア
ダリア・ピチカレワ
ラマザン・アブドラエフ
クリスティーナ・シモワ
ダビド・ガモソフ
マディナ・タイマゾワ
ルリー・ボジャ
アナ・グシュチナ
アレクサンダル・アントノフ
  ドイツ
マーシャ・バルハウス
ビンセント・ギラー
パウリーネ・シュタルケ
キリアン・オックス
ジョヴァンナ・スコッチマッロ
エドゥアルト・トリッペル
サミラ・ブイズガルネ
エリック・アブラモフ

各国メダル数 編集

国・地域
1   日本 9 2 4 15
2   アゼルバイジャン 2 2 1 5
3   ロシア 1 2 3 6
4   オランダ 1 2 0 3
5   ドイツ 1 1 3 5
6   ベルギー 1 0 3 4
7   ジョージア 1 0 2 3
8   ブラジル 1 0 1 2
9   カザフスタン 0 1 2 3
  モンゴル 0 1 2 3
11   ボスニア・ヘルツェゴビナ 0 1 0 1
  ドミニカ共和国 0 1 0 1
  スペイン 0 1 0 1
  トルコ 0 1 0 1
  ウズベキスタン 0 1 0 1
16   キューバ 0 0 2 2
  スロベニア 0 0 2 2
  タジキスタン 0 0 2 2
19   フランス 0 0 1 1
  イギリス 0 0 1 1
  イタリア 0 0 1 1
  韓国 0 0 1 1
  ポルトガル 0 0 1 1
  ルーマニア 0 0 1 1

優勝者の世界ランキング 編集

男子 編集

55kg級    ジョージア ジャバ・パピナシビリ  35位
60kg級    日本 杉本大虎  ランキング外
66kg級    ブラジル ダニエル・カルグニン  1位
73kg級    アゼルバイジャン ヒダヤト・ヘイダロフ  1位(シニアでは5位)
81kg級    ベルギー マティアス・カス  5位
90kg級    日本 田嶋剛希  ランキング外
100kg級    アゼルバイジャン ゼリム・コツォイエフ  3位
100kg超級    ロシア イナル・タソエフ  1位

女子 編集

44kg級    日本 久保井仁菜  14位
48kg級    オランダ アンバー・ヘルシェス  2位
52kg級    日本 阿部詩  ランキング外(シニアでは28位)
57kg級    日本 舟久保遥香  8位(シニアでは107位)
63kg級    日本 荒木穂乃佳  71位
70kg級    ドイツ ジョヴァンナ・スコッチマッロ  9位(シニアでは31位)
78kg級    日本 梅津志悠  ランキング外
78kg超級    日本 素根輝  ランキング外(シニアでは36位)

世界ランキング1位の成績 編集

男子 編集

55kg級    オーストラリア ブライアン・ジョリー  初戦敗退
60kg級    アゼルバイジャン カラマト・フセイノフ  銀メダル
66kg級    ブラジル ダニエル・カルグニン  金メダル
73kg級    アゼルバイジャン ヒダヤト・ヘイダロフ  金メダル
81kg級    オーストラリア アンソニー・クーロス 初戦敗退
90kg級    チュニジア ウサマ=マフムド・スヌシ  初戦敗退
100kg級    オランダ シメオン・カタリナ  不出場
100kg超級    ロシア イナル・タソエフ  金メダル

女子 編集

44kg級    ベルギー ルワ・プティ  銅メダル
48kg級    スペイン ラウラ・マルチネス・アベレンダ 銀メダル
52kg級    トルコ イレム・コルクマズ  初戦敗退
57kg級    チュニジア ゴフラン・ヘリフィ  初戦敗退
63kg級    オーストラリア メイブ・コフラン  初戦敗退
70kg級    オーストリア ミヒャエラ・ポレレス  銅メダル
78kg級    チュニジア ナリエス・ベンフミダ  不出場
78kg超級    ロシア アナ・グシュチナ  初戦敗退

(出典[4]JudoInside.com)。

記録 編集

今大会では女子52kg級において、シニアの世界選手権決勝で志々目愛角田夏実が対戦したのに続いて、阿部詩前田千島による日本選手同士の決勝対決が実現した。同一年に同一階級で同一国の選手同士がシニア及びジュニアの世界選手権決勝で対戦したのは、2010年にシニアの女子48kg級で浅見八瑠奈福見友子ジュニア十田美里玉置桃がそれぞれ対戦して以来、史上2度目となった[5]

開催地の変遷 編集

今大会は当初、北朝鮮平壌で開催される予定だった。2016年12月までにIJFの要求する基準を北朝鮮側が満たさなかった場合開催地は変更されることになっていたが、それはクリアした[6][7][8]。しかしながら、2017年3月にIJFの会長であるマリウス・ビゼールTwitter上において、昨今の北朝鮮を巡る国際情勢を鑑みて平壌での大会開催が延期される可能性について言及した。なお、代替開催国として北朝鮮と開催地を争ったスロベニアボスニア・ヘルツェゴビナの名も挙がった[9][10]。4月にIJFはトルコに代替開催を持ちかけた[11]。その後、IJFは多くの加盟国から北朝鮮へ選手を派遣することの拒否反応や懸念が示されたこともあって、平壌での開催を延期することに決定した。代替開催地はトルコではなくクロアチアのザグレブに決定した。なお、IJFは平壌が大会を開催するだけの基準は満たしているとして、来年以降に平壌で開催される可能性について言及した[12][13]

脚注 編集

外部リンク 編集