黒鳥 (漫画)
山岸凉子によるバレエ漫画
『黒鳥』(ブラックスワン)は、山岸凉子による短編漫画作品[1][2][3]。白泉社「セリエミステリー」1994年4月号に掲載された[4]。
作品の内容 編集
実在の天才振付家・ジョージ・バランシンは生涯に5人の妻を娶り、その皆が皆バレエ史に名を残すバレエダンサーにして彼の「ミューズ(芸術の女神)」であったが、その関係は誰とも長くは続かなかった[注釈 1]。本作では彼の4人目の妻であり、ネイティブ・アメリカン系出身ということでも知られる実在のバレエダンサー、マリア・トールチーフの独白という形で彼女達の苦悩を描く[3][2]。作品にはトールチーフの他に、3人目の妻ヴェラ・ゾリーナ、5人目にして最後の妻であるタナキル・ルクレアも登場している[3][2]。
書籍 編集
黒鳥-ブラックスワン- レディースコミックス 白泉社 1995年7月15日発行 ISBN 4-592-15150-X
- 貴船の道、緘黙の底、鬼子母神 収録
黒鳥-ブラックスワン- 白泉社文庫 白泉社 1999年3月17日発行 ISBN 4-592-88329-2
- 貴船の道、緘黙の底、鬼子母神 収録
脚注 編集
注釈 編集
- ^ バランシンは生涯に5回結婚している[5]。タマラ・ジェーワ、アレクサンドラ・ダニロワ、ヴェラ・ゾリーナ、マリア・トールチーフ、そしてルクレアである[5][6]。ただし、ダニロワとは正式な結婚ではなかった[5][7]。彼はルクレアと離婚した後にスザンヌ・ファレルと結婚しようと試みたが、彼女の強硬な拒絶に遭って断念した[5][8]。
出典 編集
参考文献 編集
- 鈴木晶 『バレリーナの肖像』新書館、2008年。ISBN 978-4-403-23109-4
- ドーン・B・ソーヴァ 『愛人百科』 香川由利子訳、文芸春秋〈文春文庫〉、1996年。ISBN 4-16-752726-X
- 山岸凉子 『黒鳥-ブラック・スワン-』 白泉社レディースコミックス、1995年。ISBN 4-592-15150-X(表題作の他「貴船の道」、「緘黙の底」、「鬼子母神」を収録)