長谷寺 (鳴門市)

徳島県鳴門市にある寺院

長谷寺(ちょうこくじ)は、徳島県鳴門市撫養町木津に位置する高野山真言宗寺院である。山号は豊山。本尊十一面観世音菩薩新四国曼荼羅霊場第二番札所、阿波北嶺薬師霊場第十九番札所。

  • ご詠歌:いくちよも めぐみかわらぬ とよやまに ひかりかがやく のりのあさひは
長谷寺ちょうこくじ
境内
境内
所在地 徳島県鳴門市撫養町木津1037-1
位置 北緯34度10分14.6秒 東経134度35分5.8秒 / 北緯34.170722度 東経134.584944度 / 34.170722; 134.584944 (長谷寺)座標: 北緯34度10分14.6秒 東経134度35分5.8秒 / 北緯34.170722度 東経134.584944度 / 34.170722; 134.584944 (長谷寺)
山号 豊山
宗派 高野山真言宗
本尊 十一面観世音菩薩
創建年 文明12年(1480年
開基 船戸左衛門尉次正
正式名 豊山 長谷寺
札所等 新四国曼荼羅霊場2番、阿波北嶺薬師霊場19番
公式サイト 徳島鳴門 長谷寺のホームページ
法人番号 7480005003448 ウィキデータを編集
長谷寺 (鳴門市)の位置(徳島県内)
長谷寺
長谷寺
地図
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歴史 編集

木津の住人・船戸左衛門尉次正が主人である細川氏を討たれ、その仇を取るべく大和国の長谷寺の観世音に月詣りをしていた。ある時旅程が遅れて長谷の里へは夜に着いたため、里人から盗賊だと間違われて処刑されそうになった。しかし長谷寺の住職の夢の中に観世音が現れ、次正を助けるように指示した。住職は次正を寺へ連れ帰り、寺に伝わる十一面観世音菩薩像を贈り、四国に堂を作って拝むように勧めた。

以上の御縁から、次正は山号・院号・寺号を大和国の長谷寺と同じ寺を作り、しかし読みだけは「はせでら」ではなく音読みの「ちょうこくじ」とした。

なお創建当時の寺の前一帯は海であり、木津の入江の寺という意味で「木津江寺(こづえじ)」あるいは「木末衛寺(こずえじ)」とも呼ばれていたことがあった。

境内 編集

  • 本堂:十一面観音が本尊の木造のお堂で、中に仁王像と四天王像が拝顔できる。通称観音堂。
  • 持仏堂:鉄筋の大きなお堂で天井画が鑑賞できる。
  • 毘沙門天堂:隣の金比羅社の参道の初めにある
  • 不動堂:裏山の標高101 mの頂上にあり、ミニ西国霊場の27番である。
  • 鎮守社:皇大神宮
  • 鐘楼:袴腰造り

文化財 編集

鳴門市指定有形文化財
  • 紙本墨書駅路寺文書:1598年(慶長3年)藩主家政から下付されたものと、1641年寛永18年)忠英から下付された文書の2葉。昭和57年指定[1]
鳴門市指定天然記念物
  • 長谷寺のオハツキイチョウ:樹齢600年と云われる[2]

前後の札所 編集

新四国曼荼羅霊場
01 東林院 -- 02 長谷寺 -- 03 不動院
阿波北嶺薬師霊場
18 願成寺 -- 19 長谷寺 -- 20 真楽寺

交通 編集

脚注 編集

  1. ^ 有形文化財古文書 紙本墨書 駅路寺文書”. 鳴門市. 2023年9月3日閲覧。
  2. ^ 天然記念物 長谷寺のオハツキイチョウ”. 鳴門市. 2023年9月3日閲覧。

参考文献 編集

  • 『鳴門再発見―ライブミュージアムでお接待―』 「鳴門再発見」実行委員会 2005

関連項目 編集

外部リンク 編集