蚊帳吊り狸
日本の妖怪
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概要 編集
寂しい夜道を人が歩いていると、道の真ん中に蚊帳が吊ってある。室内に吊る筈の蚊帳がなぜこんな野外に、と奇異に思いつつも通り抜けないと先へ進めないので、蚊帳をまくり上げてみると、その中にはまた蚊帳が吊ってある[1]。その蚊帳をまくると中にはさらに蚊帳が……と繰り返している内に、前にも後ろにも蚊帳がある状態となり、先へ進むどころかもとの場所へ戻ることもできず、一晩中その場で右往左往する羽目になってしまう[1]。
この怪異に遭遇した際には決して慌てることなく、心を平静に保ち、丹田に力を込めて蚊帳をまくっていくと、36枚目の蚊帳をまくったときに外に出られるという[1]。