犯罪王リコ』(はんざいおうりこ)(原題: Little Caesar)は、1931年に制作されたアメリカの映画である[1]。1920年代後半から流行したギャング映画の秀作。 それまでは軽喜劇を中心にコメディを作っていたマーヴィン・ルロイ監督は、この映画の成功で社会派の領域やスケールの大きな作品を手掛けるようになる。

犯罪王リコ
Little Caesar
ポスター
監督 マーヴィン・ルロイ
脚本 フランシス・エドワーズ・ファラゴー
原作 W・R・バーネット
出演者 エドワード・G・ロビンソン
ダグラス・フェアバンクス・ジュニア
撮影 トニー・ゴーディオ
公開 アメリカ合衆国の旗1931年1月9日
日本の旗1931年10月8日
上映時間 80分
製作国 アメリカ合衆国の旗
言語 英語
テンプレートを表示

ストーリー 編集

 
ダグラス・フェアバンクス・ジュニアと、グレンダ・ファレル

キャスト 編集

スタッフ 編集

製作 編集

主役のリコ役には、悪役が中心だったエドワード・G・ロビンソンにオファーしたところ大いに乗り気になり、ロバート・N・ルーの撮影台本を監督ルロイとともに徹底的に検討して、強烈な迫力を出した。 ジョージ・ラフトをモデルにしたといわれるジョー・マッサラの人選には難航して、多くの若手がスクリーン・テストを受けた。その中にはまだ無名だったクラーク・ゲーブルもいたが耳が大きすぎるとして見送った。役はスーパースターとして名高いダグラス・フェアバンクスの息子で人気急上昇中の21歳のダグラス・フェアバンクス・ジュニアに決定した。 彼の恋人オルガ役は、ブロードウェイから連れてこられたグレンダ・ファラルで、この作品のあともワーナー映画で暗黒街映画やミュージカルなどに出演した。 [2]

エピソード 編集

  • ルロイが困ったのは、ロビンソンが拳銃を撃つ時に眼を瞑ってしまうことであり、凄味が台無しになるので、瞼を絆創膏で押さえて、瞬きできないようにした。
  • シカゴの暗黒街から見学者が、自分たちの手口が具体的に映画で紹介されて、警察側の捜査のヒントになることを恐れてスタジオにやってきたが、ルロイは芸人時代の経験からジョークを飛ばして、うまく丸め込んだ。[2]

脚注 編集

  1. ^ kinenote.
  2. ^ a b 双葉十三郎『映画史上ベスト200シリーズ・アメリカ映画200』、キネマ旬報社刊、1992年5月30日発行(88-89ページ)

外部リンク 編集