小島嶼国連合(しょうとうしょこくれんごう、: Alliance of Small Island States,AOSIS)は、小島嶼開発途上国(SIDS)によって1990年に設立された国際機関である。気候変動により大きな影響を受ける参加国や地域のデータを収集し、意見を集約することが主な目的とされている。1994年の京都議定書の草案作成に参加するなど、国際社会への呼びかけを多く行っている。39の加盟国と5のオブザーバー地域を有しており、各国の人口を合計すると世界全体の5%弱に上るほか、発展途上国の4分の1、国連加盟国の5分の1を占める。

小島嶼国連合参加国は深緑、オブザーバーは明るい緑で表示(2008年3月現在)

国連は40の主権国家(2つの国連非加盟国を含む)と12の自治領・非独立地域を小島嶼開発途上国に挙げているが、2024年1月現在、40の主権国家のうちバーレーンを除くすべての小島嶼開発途上国がAOSISに加盟しており、さらに、12の自治領・非独立地域のうち5つの自治領・非独立地域がオブザーバーとして参加している。

加盟国 編集

加盟国 地域
  アンティグア・バーブーダ カリブ海
  バハマ
  バルバドス
  ベリーズ
  キューバ
  ドミニカ国
  ドミニカ共和国
  グレナダ
  ガイアナ
  ハイチ
  ジャマイカ
  セントクリストファー・ネイビス
  セントルシア
  セントビンセント・グレナディーン
  スリナム
  トリニダード・トバゴ
  クック諸島 太平洋
  ミクロネシア
  フィジー
  キリバス
  ナウル
  ニウエ
  パラオ
  パプアニューギニア
  マーシャル諸島
  サモア
  ソロモン諸島
  トンガ
  ツバル
  バヌアツ
  カーボベルデ 大西洋
  ギニアビサウ
  サントメ・プリンシペ
  コモロ連合 インド洋
  モルディブ
  セーシェル
  モーリシャス
  東ティモール
  シンガポール 南シナ海

オブザーバー地域 編集

オブザーバー地域 地域 属する主権国家
  アメリカ領ヴァージン諸島 カリブ海   アメリカ合衆国
  プエルトリコ
  アンティル   オランダ
  アメリカ領サモア 太平洋   アメリカ合衆国
  グアム

議長国 編集

AOSISは加盟国が持ち回りで議長国を務める。加盟国の多様な立場を代表させるため、カリブ海、太平洋、インド洋・大西洋・南シナ海の各地域に属する国がローテーションで議長国に選ばれ[1]、議長国の国連常駐代表がAOSIS議長となる。

議長国 議長国の属する地域 議長国の国連常駐代表 任期
  バヌアツ 太平洋 Robert Van Lierop 1991年-1994年
  トリニダード・トバゴ カリブ海 Annette des Iles 1994年-1997年
  サモア 太平洋 Tuiloma Neroni Slade 1997年-2002年
  モーリシャス インド洋 Jagdish Koonjul 2002年-2005年
  ツバル 太平洋 Enele Sopoaga 2005年-2006年
  セントルシア カリブ海 Julian R. Hunte 2006年
  グレナダ Angus Friday 2006年-2009年
Dessima Williams 2009年-2011年
  ナウル 太平洋 Marlene Moses 2012年-2014年
  モルディブ インド洋 Ahmed Sareer 2015年-2017年
Ali Naseer Mohamed 2017年-2018年
  ベリーズ カリブ海 Lois Michele Young 2019年-2020年
  アンティグア・バーブーダ Walton Alfonso Webson 2021年-2022年
  サモア 太平洋 Dr Pa’olelei Luteru 2022年-

出典 編集

  1. ^ A New Era of Island Leadership: Samoa is AOSIS Chair”. 2024年1月16日閲覧。

外部リンク 編集

関連項目 編集