和集合の公理

ZF公理系を構成する公理の一つ

和集合の公理(わしゅうごうのこうり、: axiom of union)とは、ZF公理系を構成する公理の一つで、任意の集合に対し、その要素の要素全体からなる集合の存在を主張するものである。対の公理と合わせることで、任意の二つの集合に対し、それらの要素のみからなる集合(和集合)の存在が導ける。

定義 編集

任意の集合 x に対しある集合 y が存在して、任意の要素 z に対し、z が y に含まれるならば、そのときに限り z を含むような x の要素 w が存在する。

すなわち形式的には、

 

と書ける。

性質 編集

公理の意味としては、任意に与えられた集合族の和が再び集合になるということである。 公理により存在を保証される集合 y は、外延性より一意に定まり、  と記される。特に x が二つの元のみからなる集合の場合、すなわち x = {a, b} の場合は、  と書く代わりに、  と書く。

参考文献 編集

関連項目 編集